オープニング
マスターシーン「胎動」
◆オープニング・0◆胎動 登場:マスターシーン
――場所はA県の山中。閉鎖された地下ガス保管施設の廃墟。
10年ほど前、掘削作業中に発生した「ガス漏出事故」が原因で閉鎖され、管理放棄されている廃墟だ。
周囲を錆びたフェンスに囲われ、訪れる者の途絶えたはずの施設。
……そこに出入りする、複数の人影があった。
◆ ◆ ◆
GM:最初はPC登場不可のマスターシーン。施設の内部、地下に掘られた大空洞には解析装置が敷き詰められ、辺りを防護服姿の作業員たちが行き交っています。
「レネゲイド反応、前日に続き0.3%の上昇」
「αトランス溶液注入――継続中」
「このペースであれば数日中に、実験体は再活性化するでしょう」
GM:ここは、ファルスハーツの地下実験場。ここに集まっているのはFHのレネゲイド研究者や作業員たちだ。洞窟内に組まれた金属製足場の二階部分には、作業場を見下ろすFHエージェントの姿がある。
「いいぞ。αトランス溶液の注入を継続しろ。クク……もうすぐだ」
鋭い目つきをした、エージェントの男の視線の先。大空洞の中心には、直径5mはあろうかという『青緑色の巨岩』が鎮座する。
巨岩の表面は、磨かれたような光沢をもち、作業ライトを浴びて不気味に輝いている。よく見れば、その輝きは、ゆっくりと呼吸するかのように明滅を繰り返していた。
「この“岩”は生きている……そして、レネゲイド反応がある。二億年以上の時を超えて生き続ける、超生命……! クク、この不死のメカニズムを解明した暁には、俺は再びエリートエージェントとして返り咲ける!」
「 楽しみだぞ――――――『P.T.』! ……ハハハ、フハハハハ!」
一角ジュード:怪獣映画お約束の導入だ。
八乙女龍馬:ところでこのFHエージェント、ラーメンの香りがしません?
一角ジュード:いったい何ボロスなんだ……。
GM:謎のFHエージェントは、作業場に入ってきて無駄に口出しをしたりしてます。
「……ム? おい、そこ! 廃棄物入りのドラム缶を実験場内に放置するな。作業の導線が崩れるだろうが、早く片付けろ!」
「エエッ、でもAランク作業員の許可なく動かすわけにはいかないんですよ」
「うるさい、ここでは俺が責任者だ!」
GM:門外漢の口出し……作業を乱される現場……そこから起きる致命的ミス……!
鬼頭哲太:収容違反、ヨシ!
GM:作業員たちは置き場所に困ったドラム缶を仕方なく、地上に運び出しています。あぁ、機密保持マニュアルでは、持ち出しは禁止されてるのに……。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
……ガス保管施設の地上部、フェンスの外。
保管施設からドラム缶を運び出す防護服たちの姿を捉える、カメラレンズが存在した。
森の木陰から『――カシャリ☆』と、スマホカメラのシャッター音が響く。
???:「…………。どうしよう。ヤバいの、撮れちゃったかも?」
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GM:数日後。UGNの情報部門はウェブの投稿写真から、A県山中に潜伏しているFH研究セルの活動を察知することとなる。
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