第11話 ニャンの六 月の雫
いつの間にか地を占め群がり居る小さき者ども、その中に高鳴きす
やがてその
幾千年を立ち尽くした巨樹の
地鳴りとともに
小さき人智を
休息の機会は
身のみを殺ぎ落して無と化してもあの川は渡れぬとは万太郎爺の
身も心も脱落して
渡るべき無の者どもが行列を為しているとは言え、一体何が行列を為し、何が時空を
魂というものが
帯同するに何ものもない
しかし、まずもっては
此の世での休暇を早めに切り上げるもまた
彼らはまた
月から生まれた一つの
と言いつつもまた我が
「知りたいか。修行の果てには知り得るやも知れぬ。かの
否、私には
追放される身にとって、その身に関わる
死に行く者には既に
それは自らの命と選ぶ処のないものであり、わが命と引き換えにしてでも守りたいものであろう。
これを守り得ぬ無念は
いや、守るべきは無念や
「
「では、此の無念は
「いや知らぬ。それほど知りたければ、この世を早めに切り上げて自ら渡ってみよ。ただし、この世を出るには魂は
「物事を観取感得すべき魂そのものの脱落となれば、これ如何ありとてもまた無念なり」
「いやしかし、その時にこそまさしく無念無想となる事であろう」と。
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