第10話 ニャンの五の二 あるのみのネコ
此の地に散らかる我らがネコの命には
天に散らばる星星にしてまた然り、
在るともなく在り、また在るともなし。
そこでは
無論、このネコの世とヒトの世はともに接し、少なからず交わる。
生がどのように果たされ、果て行くかについては神の意とも無縁ながらに、そのそれぞれの責任とともに、此れもまた不問なのである。
ネコにせよ、ネコ描きにせよ、その生や死についてもあらゆることがあり得べきことである。
安寧なる最後も、また
五体の
人身御供も斯くあろう清次郎の清清しき落命は
谷間の
ヒトどもが
本来それらは
本来あるが
死すや
また明け暮れ悲嘆しつつ枕を
ネコの死は
ヒトに於いてもまた
若き頃より痼疾に
その魂は最早傍らの乳飲み子を胸に
また
哀れは知らず
闇も
世の
あてなる
闘いに行くや
果てに広がる
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