第4話 ニャンの二の一 犇(ひし)めきと沐(あら)われ
電磁の如くに果てしなく気の
それは
風や雨に
私があの
早くに片づけて欲しいと願うかもしれぬが、百千年も捨て置かれ、埋もれればやがては気も心も静まり、従うにまた思いが変わることもあろう。
薄暗い
ネコの頭に巣食う不明不快なるものの
こ奴らの精気に不思なる我が
我が脳髄に
一個のネコが存在するという事は、ネコ或いは
木立を抜け
その中の一点にすぎぬそれら無数の在るか在らぬかの如き光の粒たるべき銀河の渦巻き、或いは
個々たるネコの毛の如き一つ一つが織りなす、それらの無数の個々が風に揺らぎ、
虫もネコもヒトに於いてもそれらは無数の
それは何処まで細かな
これらの揺らめきや犇めき、ないし振るえや揺らぎは何時の間にか恰も存在以上の意義を獲得したかに見え、流動拡散、散逸を経て
そして、それ以上のことがない。
こうして、
そこには
何時のころからかそれらは此の地に
見えざる地の始まりやその果て、時の始まりと果てとを検分したいという
地平が
物と
さて
百千匹は
然らば
悩んでも仕方がないので、声を
既にして、
夕日を追い掛けた郷里の
知らず水先を
この辺りには我が
夜風に
普段我々は鼠なぞ喰わぬが、食するに窮して即ち
我々が死すれば神々が
喰うものはまた食われるもの、あらゆるものは食われるべきものである。
道理にして天理。
我がこのネコは鬼の如くに神々の食い物を拾い喰いしては今に至ったが、
最初で最後の身清めである。
何と神々しき
さても
猫としての
扨てもこの夜は長い夢への立ち寄りが叶うであろうか。
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