第82話 心層と操心
マヤとうさにゃんは心層空間に直接ワープした。
そこは前から眼をつけていたレベル5の能力者の心層空間だ。
名前は【■■■】。
マヤは精神の不明瞭領域を承認した。
その結果うさにゃんの思考回路にバグが発生していることを発見。
すぐさま修正を開始して、そく改良。
その後、目的の敵の名前を詮索。
だがまたもや謎のエラーが発生する。
(これはまさか敵の能力による改竄……? まさかそれほどの敵なの?)
敵の能力の詳細が頭に入ってこない。
おかしい……確かに少し前までには心層に記憶していたはずなのに……
敵の能力の詳細は不明。
だがマヤは隠し領域に記憶の箱を設置していた。
それによると対象人物の能力は精神系統の能力という情報だけを保持していた。
精神系統……つまり私の記憶を改竄したということなんだね…………
【やぁ きていたんだね そこでまっていてよ】
「!??」
マヤは咄嗟に後ろにおもむろに跳んだ。
そのまま脱兎のごとく距離をとる。
だが不安は的中する。
体の自由が効かない。
そのまま地面に頭をつけた。
そして動けない。
「マヤ!!」
うさにゃんが心配している。
そのままうさにゃんも地面に這いつくばる。
●●● …………
姿が見えない。
正確には黒い靄のようなシルエットのような姿だ。
仮面をつけている。
そんな謎の人物が私たちを操る。
操られた私たちはそのまま元の部屋にいた。
そして……忘れた。
何を忘れたのか思い出せない。
秋葉原ダンジョン424階層。
ゼブラデスオリオンの一撃を受けた魔夜間魔刀。
星の手裏剣を受けた魔刀はそのまま治癒魔法を使い噴出した血を止めるために右手の傷を治す。
ゼブラデスオリオンはシューティングスターを使いスピードを上げる。
すべての速度を2倍にする星魔法だ。
ゼブラデスオリオンはつねに2回攻撃を行う星銀馬だ。
波動の星醒弾を放つ。
魔刀は魔剣を抜く。
魔剣シンキュリソナー。
一秒間に魔力を纏わせて100回ほど振動を繰り返して魔素を取り込み、敵に魔震撃を喰らわせる。
そんな科学と魔術を融合させた武器だ。
それともう一つある。
魔竜銃。
竜の砲撃を思わせる魔力を変換して放つ銃だ。
これがあるからここまでこれたようだ。
それでもまだできるかわからない。
絶剣、初手返しに斬りこみを入れる。
重ね掌。二段に返す。
剣を振る際の握り手は絶対に離さない。
だがときと場合によりけり。
左手に銃を構えて、敵の急所を撃ち抜く。
炸裂。
星馬の左目を破裂させた。
そのまま瞬歩で移動して、剣を一閃。
さらに一閃。
最後に上段斬り。
何とか倒せた。
よし、いけるな。
その後450階層までやってきた。
ここはボス部屋だな。
現れたボスはアンデット系だ。
あいつはたぶん死霊系の最終ボス系統だな。
呪い対策はばっちりだ。
だが、ぬかった。
どうやら近接戦闘系のようだった。
俺の右腕がとんだ。
意識を失った。
剣の腕で俺が負けるなんてな…………
魔刀が瀕死の重傷で倒れてしまったときに、サンダーと稲荷仮面は440階層まで来ていた。
だがそれでも間に合わないと思われた。
その時イレギュラーな中のイレギュラーがこのダンジョンの中に潜入していたというのが誰にもわからなかった。
マヤが記憶を消された後だというのに、そこにいた。
心霊体の姿で。
兄貴の心配が心配に重なり、現れた精神体のようなものだ。
この状態でもサイコキネシスは使えるようだ。
死霊系最高種、ナイトヴォイズバーサーカーを消滅させた。
【おにぃ……私が治してあげるから…………】
不思議な治癒の力で全ての傷が癒える。
そして30分後、稲荷仮面とサンダーが魔刀を発見した。
【稲荷のお兄ちゃん!】
「マヤちゃん……なのか?」
「なんだこの人霊体……いや少し違うな……なんだこれ」
目を覚ました魔刀は自分の妹の姿を見て驚愕する。
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