040 第16話 1867年 近江屋事件 完結です。
本エッセイは拙著「はじめさんが はじめから はじめる! ~タイムスリップ歴女コスプレイヤーはじめさん~」の最新話のネタバレを多分に含みます。エッセイの題もしくはエッセイ冒頭の表記話数をまずご確認いただき、ご自身の読書進捗度と照らし合わせて読み進めるか止めるかを予めご判断ください。
では、以下から新規部分です。どうぞ。
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はじめさんがはじめからはじめる、第16話 1867年 近江屋事件。いかがでしたでしょうか?
この第16話と次の第17話は、当初描くつもりはありませんでした。過去にこんな事をしましたよと臭わせるだけのつもりだったんです。なにせ楽です。登場人物が過去の主人公の武勇伝を断片的に語れば良いだけなので。歴史年表にはあるが作品として作り起されていない、あの手法です。
少しだけ書き始めてみたら何だかありきたりな感じになりましたし、歴史をただなぞるだけになりそうでしたのでそこで一度は止めました。
しかし思い直します。病気に倒れたお菊と別れたままで次々行ってもいいのかと。
敢えての再会の必要を感じました。間には何事かあったはずです。そうであるなら、描かねばなりません。
あまり良い話にできる自信はありませんでしたが、一念発起してどうにか形にしようと思いました。
理由はもうひとつあります。登場人物に主人公の武勇伝を語らせたことで、具体的にどうやって切り抜けたのか私自身が純粋に興味が出て来ました。主人公はいったい何をしたんだろうと。
さらに言いますと、これだけ広げた大風呂敷を自分できちんとたためるのかに興味が移ったのです。その後に案の定四苦八苦する羽目に陥ったのは言うまでもありません。
実際に描くに当たって重要だったのが、主人公がその時代の詳細な年月日を知ることでした。これを知らずしてイレギュラーとなる行動は起こせません。
その時代に行った主人公は、現地の人に和暦で教わってもググれないから西暦が分かりません。慶応2年と聞いて瞬時に西暦1867年大政奉還の年だと分かる人は相当の歴史好きです。さしもの主人公もそこまでの歴史通ではありませんでした。
それで西暦が分かる人と会話をさせる必要が生じまして。舞台は日米修好通商条約後、その時の港には外国人が居て、京都の最寄りでこの時期開港しているのは大阪。このような流れで大阪への出現が決まりました。
次に、鳥羽も伏見も近江屋も京都にありますので、大阪から京都に向けての移動が必要になります。
これは最初自力でも良いとは思いました。ずいぶんと主人公も成長して来ていますし、長距離を歩くのにも慣れています。筋力はリセットされているものの、歩くフォームやペース、精神的な部分ですね。ですが、やはりその時その時の最善は尽くすべきだろうと考えを改めました。
これがもし徒歩でギリギリ間に合うのであれば、途中走れとなるでしょう。
もし走ってギリギリ間に合うのなら、駕籠を使えとなるでしょう。
大切なのは、最善を尽くした上でギリギリ間に合うこと。その時に取りうる手段を駆使して最速で間に合うことでした。
今話で坂本龍馬と中岡慎太郎が出て来ました。その正体も明らかに。両名はすでに第7話で才谷と石川として登場していました。
ヒントは実際に両名が用いていた偽名である才谷や石川。しかしバレにくいように徹底して苗字しか出しませんでした。あまり積極的には勘づかれたくなかったのです。
あとは会津藩士なのに土佐弁の点。これは私の下手くそな土佐弁の言い回しで若干気づきにくかったことは否めません。さらに口癖を人によって変える必要があって土佐弁は坂本龍馬の方だけにしましたし。
第7話の時点でお気づきになった方はどれくらい居るでしょう? ぜひコメントを寄せてほしいと思います。
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