011 見切り発車の10月

 今日は10月31日です。現在に追いつきました。2020年10月の話です。




 少々遅くなりました。色々とネガティブなことを書き綴っていたので、それを全部消して書き直していたら時間がかかってしまいました。ここまで来たら開き直りが肝心ですね。

 本編の方もそんな状態で、昨日慌てていじった分は元に戻しました。ここまで来てジタバタしても始まりません。拙かろうが粗があろうがそのまま発表します。




 そしてついに恐れていたことが。自著の新作とそっくりな題名の作品を見つけてしまいました! それも自力で。それはそうです、まだ誰にも伝えていませんから。

 無駄にもったいぶったバチが当たったのかもしれません。なんと連載開始の一日前というところまで来て。どうして前日なのでしょうか。本当に信じられません。

 こういう類の事象はなぜか、必ず直前に発覚しますよね。こういう風になると決まってでもいるんでしょうか。運命?


 しかし先方の作品は私の執筆開始よりもはるか昔から連載をされておりました。そしてこの度、Amaz○nさんの新刊予約のところで11月発売に名前を発見しました。その作品の名は。


 はじめてのはじめちゃん。


 うむむ……すごく似ています。似ていますが少し違います。

 ギリギリセーフでしょうか?

 題名変更か、それとも続行か。


 大いに悩みましたが決めました。このまま突き進んでみることにします。それほど似てはいない……と思います。何よりこちらは長文タイトルですし、主人公の名前だって変えなければならなくなりますし。よって……続行……!




 小説の投稿前からここをお読みいただいている方に是非のオススメがあります。

 それは……。絶対にあらすじを読まないでいただきたいです。


 なぜなら、私がバカ正直に序盤のネタバレを書き込んでいるからです。

 ウェブ小説では、あらすじを次回予告的な煽り文にしているのが多いと聞きます。しかし私は今回、本来のあらすじの役割であるネタバレ全開で文を構成しました。

 基本、この物語は地味なのです。圧倒的地味。それも不人気ジャンルとあればなおさら人の目には触れません。

 だったら。

 最悪あらすじだけでも読んでもらえたなら本望。そう思いました。


 ここを読んでくださる方、タイトルで興味を持った方は、たぶんそのままあらすじを見ずに中身を読んでくださると思うのです。

 一方、タイトルでなんじゃそれと思った方は、興味がないながらもあらすじだけは見てくれるのではないかと。その興味のない人が中身を把握するのに一番いいと考えたのがネタバレでした。

 それを見ても興味が湧かなかった方は、恐らく実際に中身を見ても同様に面白いとは感じてくれないでしょう。ですので、その方の貴重な時間を無駄にしないためにも、敢えてあらすじを本来の役目であるネタバレで書いてみました。


 ですので、今の段階から興味を持ってこちらを読んでいただいている猛者様には、絶対にあらすじを読むのをオススメしません。そのまま本編である第1話へお進みください。




 それともう一点。第1話と一緒に第14話をアップします。並びは上から第14話、第1話の順です。

 第14話は、サクッと読める短めの話です。それで物語の入り口として最適と考えておりまして、本作のお試しの意味で読んでもらい、その後の読書継続かブラバかをご判断いただく指標としてトップに置きました。

 そのため、猛者様におかれましては、第13話まで読み進められました時点での第14話の拝読を賜りたく。


 すみません、猛者様を蔑ろにして、一見さんを優先するようなことをいたしまして。本来すべき行動とは逆です。しかし全体の利益を考えたらこのような形になりました。

 猛者様はもちろんのこと、世に広くそのような史実があることを知ってもらいたいがための本著です。そのために読者さんが分散してしまう4サイト投稿も敢えて継続しているくらいなのです。

 ご理解のほどよろしくお願いいたします。




 ここで少々お邪魔でしょうが、作者の自分語りにお付き合いいただけますか。


 私は家族と友人、あとは勤め先の人の他は交遊関係がありません。その数は総勢でも百人くらいでしょうか。少子化へ進む日本ですから、生まれ出てくる人よりも亡くなる人の方が多いので、徐々にその数は減って行っています。

 その中で。私が明日死んだとして、何年か先に時々思い出してくれそうなのは、両手があれば足りそうな数でしょう。


 日々勤め先での企業活動を通して、社会には有形無形の還元をして来たつもりです。それら製品は世の人の役に立っている自負もあります。ですがそれらはいつか捨てられ、忘れ去られするものです。百年も経てばひとつとして残っていないでしょう。

 それもあってか、最近何か証拠と言うか成果をよりはっきりとした形で残したいと考えるようになりました。例え人の目に触れずとも何かを残したいと。そこで1日1万回感謝の正拳突きではありませんが、そのようなものとして何か世に出したいと考え、最終的にウェブ小説に行き着きました。


 この考えに、良いアイデアが合わさったのは今年をおいて他にありませんでした。この物語は、この2020年でなければ生まれませんでした。あるいは、私がこの年齢でなければ生まれませんでした。あと10年若くても、あと10年歳を取っていても難しかったように思います。極論去年、来年であっても。この2020年という困難な年だから生まれた作品、そう思っています。時代は知らず知らずに困難な局面に。私の作品もより困難で地味な局面へ。


 この2020年という、得体の知れない暗い空気感の下でこの小説は生まれました。

 来年は好転するか、あるいはよりはっきりとした実感できる暗さが世の中を包むかのどちらかでしょう。実感した暗さに怖さはありません。辛さがあるだけです。どの程度の規模なのか、どの程度の期間なのか。得体が知れないからこそ怖いのです。

 この独特の2020年の暗さ。それはこの異質な年を体験した人にしか分からないものだと思います。この暗さ、重みがこの作品を形作りました。

 しかしそれらを糧にして育ったこの小説には、その果実には希望が満ちています。全てのなろう小説と同じです。諸先輩方と同じ方向性で練り上げました。


 私の意見と言いますか考え方を物語にして、インターネットの海に投じます。これは現時点における私の魂の散骨。願わくばこれが私の家族や友人、勤め先の人以外の人の目にこそ触れてほしいです。

 私はそれが今から楽しみで仕方がありません。もうかれこれ300日超は筆を走らせながら、やがてやって来るであろう事実に胸を躍らせて過ごしています。


 過激なことは何も書いていません。絶望するようなことも。ただ、人間ってそんなに卑下したもんじゃないって内容を何十万字に引き伸ばして伝えているだけです。


「人間ってそんなに悪くないよ。理由はね、以下何十万字」


 一行で書いたらこんな感じの物語。こんなひたむきとか、がんばれって物語は、あまり人気のないジャンルの中でさらに異彩を放つでしょう。見向きもされないという異彩を。

 ですが私は、たったひとりの私の交遊関係にない人の下にこの物語を届けられたらそれで満足です。今年ひとりの人に読んでもらえたなら、10年後には10人に読んでもらえそう。それで私には十分です。


 果たして何人の方が最後まで読んでくれるでしょうね! それがひとりでも居てくれたなら私の何百時間は報われます。もし最後まで完走してくれた人方が居ましたら、「全部読んだよ!」とだけでも教えていただければ幸いです。

 面白いとか面白くないとかも要りません。ただ読んだとだけお教えいただければ。


 それでは非常に長い前置きとなりましたが、明日から初めての長編小説の連載を始めます。

 この物語は、2020年の今を生きるあなたへ贈る、あなたへの讃歌です。

 正確な数字は分かりませんが、これまでにお集まりいただきましたおよそ15人のあなたにこの作品を捧げます。この何百時間は15人のあなたのために。


 上の文章で人数のところ、第一稿では「おひとり」が入っていたんです。それが本エッセイの回を追うごとに増えまして、昨日まででなんと15人の方にお集まりいただいて! 15倍です! 本当にありがたいことです。


 ……それでは明日より、はじめます。

 1日1万字、感謝の投稿。




 2020年10月終了時点のデータを示します。

 総話数             28話

 完成話数            28話

 見直し完了話数      7話→22話

 増加文字数       27,452文字

 延べ文字数      653,945文字

 延べ日数           319日

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