第3話 チョコレート工場

私はチョコレート工場で働いている

明日の稼働の為に機械の清掃をしているんだけど、私が取り扱っている機械だけがなかなか汚れが落ちず、残業確定だ

「キャシー、僕は先に帰るけど、終わりそうかい?」

「問題ないわ、すぐに終わらせて帰るんだから」

私は、本当はもう2時間ほどかかりそうな作業を手伝ってほしかったが、彼が自分の妻の誕生日の為にケーキを買って帰ることをお昼休みに聞いていたため、引き留める事が出来なかった

作業マニュアルでは、一人で操作してはいけないとなっているけれど、工場にはもう誰も居ない

しかたなく、一人で機械を動かすことにした

この機械は、ブロック状のチョコレートを粉にする機械だ。細かいところにチョコレートがこびりついているのでなかなか掃除が大変だ

機械の上から気を付けつつ水をかける。はぁ、時間がかかるから家に電話しておこう

「ハロー? ママよ。今日は遅くなるから先にご飯を食べていなさい」

私は息子にそう伝えると、携帯をポケットに入れようとした

「あっ」

手が滑った。携帯が機械の中に落ちるのを防ぐために、手を伸ばしたのがまずかった

私は機械の中に落ちてしまった


次の日、キャシーが行方不明になったと捜査が行われた

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