5  青春の孤独に似てる



小雨に濡れて

ススキの銀色の

穂を少し羨みながら

宵口のやたらと

ライトが眩しい


足元を見詰め

プラスチックの袋

足もふらふら

空っぽの心と筋肉

ヤクはやってません


こんな青少年のような

気持で心細く

気概も失せ明日も無く

惨めに濡れて

ネコバスを待っている


来ないことは長い経験からわかっている

弧老のちいさな未来

暗闇に消えて行く

ときどきライトが照らすが

その歩行は邪魔なだけだ


もう自分が誰か

わからない、少しはわかっていたが



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る