謎探偵ＩＤ

第19話 謎探偵（ﾒｲﾀﾝﾃｲ）

あれから少し時間が経った。

俺は相変わらずノキの家に世話になりっぱなしだ。

聞いた噂では、ラッシュは一般人に発砲した罪の聴取を受けている時にイム殺人の罪まで認めてしまったようだ。

俺とノキは、いつものファーストフード店に居た。

ノキ「警部、自白したみたいだね。」

ＩＤ「まあ、どうでもイイがな。」

ノキ「あれ？何かドライだねぇ。」

ＩＤ「あの銃弾の謎が解けていない。」

ノキ「確かに不思議だよねえ…。」

ＩＤ「確実に銃弾は俺に当たるハズだった。しかし、何の衝撃も、傷も無かった。」

ノキ「空砲だったとか？」

ＩＤ「そうじゃなかったってのはラッシュのリアクションが物語ってた。」

ノキ「ん～。まあ、ＩＤ君は捕まらなかったワケだし、よしとしようよ。」

ＩＤ「捕まる事自体がオカシイんだけどな。」

ノキ「これからどうするんだい？」

ＩＤ「探偵は続けたい。」

ノキ「そうか。なら先が決まるまでウチに居るとイイよ。」

ＩＤ「すまない。この恩は必ず返す。」

ノキ「ＩＤ君はメイタンテイだね。」

ＩＤ「迷うって字じゃねぇよな？」

ノキ「ナゾって字もメイって読むんだよ？」

ＩＤ「謎探偵か…。気に入った。」

俺は謎探偵・ＩＤだ。