第16話 ID・警察署へ

翌日、再びノキは制服を着てイムの事務所へ向かった。



そして昼ぐらいに着信があった。



ノキ『つい最近、浮気の調査してるよ。女性からの依頼で、夫の浮気を調べて欲しいという内容の。』



ID「あったか。ラッシュの妻からだな。」



ノキ『しかし、警部の奥さんとは名前違うよ?』



ID「そりゃ偽名だよ。いくら探偵が残す記録でも、依頼者のプライバシーは守らなければならない。」



ノキ『あ・それ探偵っぽいね。』



ID「俺は探偵だ。で、結果とか書いてあるか?」



ノキ『いや、この先には何も…。』



ID「サンキュ。助かったよ。どうやら捕まらなくてすみそうだ。」



ノキ『でも、警部が犯人だとして、認めるかな…。』



ID「こっちにゃ写真もある。何とかなるさ。」



ノキ『そういうの…探偵っぽくない…。』



ID「うるせ。これが俺のやり方なんだよ。」



ノキ『探偵ってさ、理詰めでカッコよく解決するでしょ。』



ID「んな事はイイんだよ。手伝ってくれて有難う。」



ノキ『ボクとID君の仲じゃないの。気にしない♪』



ID「あぁ、俺は今から警察署に行く。」



ノキ『自首?』



ID「ラッシュの罪を暴くんだよ!」



ノキ『分かってるって。』



ID「ったく。携帯は置いていくからな。」



ノキ『うん。』



電話を切り、俺は外に出た。



15分程で警察署に着いた。



ラッシュを呼び出すと、個室に通された。



奴が第一声で何を言うかは分かっている。

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