第10話 潜入作戦

翌朝、俺とノキは現場周辺の聞き込みに出かけた。



だが、警察がウヨウヨしていて、見つかると「アッチ行けよ!」と追い出される始末だ。



どうやって捜査しろっつ~んだよ…。



ノキ「嫌われてるねぇ…。」



ID「ラッシュの野郎がな。俺を気に入らないみたいでさ。」



ノキ「大変だねぇ…。いっそ逮捕されちゃえば?」



ID「アホな事言ってんじゃねぇよ。」



ノキ「一夜明けて、彼が殺されたって街中の噂だ。まあ、容疑者がID君だって公開されてないだけ良心的だね。」



ID「どうしたらイイんだよ…。殺人事件の捜査なんざ、した事ないし。」



ノキ「まあ、他の探偵の仕事もね。」



ID「オマエは一言多いんだよ…。」



ノキ「警察は24時間体制で警備してるからねぇ…。現場周辺は諦めた方がイイかもだね。」



ID「とにかく情報が必要だ。」



ノキ「仕方ないなぁ…。ID君のために一肌脱ぐよ。」



ID「どうするってんだ?」



ノキ「警察に潜入して情報を手に入れてくるよ♪」



ID「…はぁ?」



ノキ「任せておきなって。僕は警察に顔が割れていない。制服があれば潜入できる。」



ID「オマエ…本当に…たまにイイ奴だな。」



ノキ「で、お願いなんだけど…制服、手に入れてくんないかなぁ♪」



ID「なんならラッシュのを手に入れてやろうか?」



ノキ「警部の制服手に入れてどうすんの…。普通の警官のにしてよ…。」



ID「分かってるよ。」



潜入作戦の始まりだ。

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