第9話 厄介者

俺とノキは、そのまま管理人室へと向かった。



大家「どちら様?」



ID「テメェ!今日中にって言ってたろ!後3時間はあるぜ!」



大家「なら後3時間以内に5万払えるのか?」



ID「…。」



大家「家具類は全て差し押さえてあるからな。」



ID「なっ…。」



大家「見積もってもらったら全部で8万だとよ。滞納分と利子って事で勘弁してやる。」



ノキ「返す言葉もございません…だね。」



大家「分かったら残りのモン持ってサッサと出て行ってくれ。」



残りのモンっつっても、衣類ぐらいしか無かった…。



言い返す事もできず、俺はしばらくノキの家に厄介になる事になった。



ノキ「ボクがお金持ってればねぇ…。立て替えられたんだけど。」



ID「いや、俺が悪ぃんだ。オマケに厄介にまでなっちまって。」



ノキ「別に構わないけどさ。」



ID「探偵…うまくいかねぇな…。」



その日は眠れなかった。

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