第一話: いただきます

※残酷な描写あり、注意





 ――その日、その時、その瞬間。




 彼女は……いや、高田綾は、眠ったままで全てを理解した。自分が、人以外のナニカに成ってしまったということに。


 原因は、分からない。理由も、分からない。理屈だって分からないし、どうして己がそのような存在になったのか、見当すら付かなかった。


 でも、彼女は理解していた。誰に言われるまでもなく、魂が全てを理解していた。いや、それはもはや理解というよりは、確認という作業の方が正しかった。


 そう、確認だ。何故なら、綾はもう、受け入れていた。まるで初めからそうであったかのように、変容した己を受け入れていた。



 だから、確認だ。心では理解しているが、頭にその情報がない。



 故に、意識こそあるが目を瞑ったまま、まるで夢の中を漂うような感覚と共に……己の今へと意識を傾ける。


 そうして、分かる。自分がどんな存在に成っているのか。これから先、自分が生きるにはどのような事をすれば良いのか……少しずつ、見えてくる。


 合わせて、今の自分の身体に関しても理解が広がってゆく。と、同時に、根本的な部分が作り替わってゆくのを綾は感じ取る。



 価値観も、倫理観も、何もかも。



 以前の綾ならば嫌悪感の一つや二つは抱く事柄ですら、何も感じなくなった。反対に、以前の綾ならば喜び笑う事柄も、何も感じなくなってゆく。



 どくり、どくり、どくり。心臓の鼓動……とは違う。



 もっと別の、悍ましくも禍々しいナニカが、身体中を巡っている。まるで、氷のように冷たい血液が流れているかのように、以前の綾を凍りつかせてゆく。


 どんどん、どんどん、どんどん、凍りついた綾が奥底へと沈み、新たに生まれたナニカが新しい綾の形を取って、成り代わってゆく。


 それに伴い、残されている綾の部分へと差し込まれた『呪い』が……凝縮されたソレらが、緩やかに肉体を作り変えてゆく。


 そこに、嫌悪感などない。有るのは、錆びついた歯車が取り変えられ、油が注され、動き出す感覚。


 見えてくるモノが増えるたび、ガタついていた身体がチューニングされてゆくかのようで……心地良さすら、綾は覚えていた。





 そのまま……静まり返った暗闇の中で、綾はその時を待つ。


 夜が明ける、その時まで。





 溢れ出した……内側より割れた『器』から噴き出した『呪い』が全身に馴染み、完全に綾の全てを変質させる、その時まで。


 おそらくそれは、夜が明けて……日が昇り、再び太陽が沈み始めた頃には、もう……全てが、終わる。







 ……。


 ……。


 …………そうして、その日……いや、その時、この世界に生きる者たちは誰一人として気付いていなかった。




 人知を超えた存在が、ひっそりとこの世に誕生したのを。




 人間の形をしたナニカへと変貌を遂げた綾にとって、夜という時間は狩りの時間である。己の力を最大限に発揮できる時間帯……それが夜で、今は正しく綾の時間帯であった。


 その中で……ナニカと成った綾の、初めての目覚め。


 換気用に取り付けられている小さな窓から入り込む、僅かな夜風。それを感じ取った綾は、紛れもなく人生最高の爽快感を味わいながら目覚めるという、得難き幸福感と共に……静かに、ベッドから身体を起こした。


 たっぷりと……それはもう一生分寝て、スッキリ目が覚めたかのような感覚であった。


 心地良い気温、温かい日差し、晴れ渡る空の下で乾かされた衣服に袖を通し、偶々点けたテレビの占いで1位を取り、何時ものように焼いたトーストが良い具合で、珈琲も程よく上手に作れた……そんな、朝に目覚めたかのような気分であった。



 ……まあ、今は夜なのだけれども。



 とはいえ、気分は上々。大それた幸運が降り立ったわけでもない。苛まれていた不安が解消されたわけでもない。


 己が使っている部屋は昨日と変わらず狭く小さく薄暗く、ただそこに居るだけで気が滅入るであろう内装のまま。


 置かれている私物も最小限で、我ながら、お世辞にも年頃の少女の部屋とは思えない……そんな、殺風景極まりない場所だというのに。


 どうにもこうにも、清々しい。今にも歌の一つでも歌ってみたいぐらいに、気分が良い。


 自身の酷い姿とは裏腹に、何もかもが美しくすら思え……チラリと、視線を下ろした綾は……思わず、苦笑を零した。


 彼女の視線が真っ先に焦点を合わせたのは、上から見下ろしてもはっきり分かる程に痩せ細った事で露わになっている、肋骨の形であった。


 年頃の娘らしい乳房など、そこにはない。大きくはないが小さくもなかった膨らみはべったりと肋骨に張り付き、見る影もなくなっている。


 そこだけを見れば、だいたいの人は綾を女性とは思わなかっただろう。辛うじて引っ掛かったままのブラと、男に比べて広がっている骨盤の形がなければ、だが。



 ……無言のままに、綾は己が胸元に指を這わせた。



 薄い皮膚の下より浮き出た肋骨は、ともすれば掴めそうなぐらいであり……第三者がこの場に居れば、即座に救急車を呼ばれるぐらいの痩せ細り方であった。


 けれども……不思議と、綾は不調を覚えてはいなかった。


 普通に考えれば、栄養失調もいいところな状態だ。数か月に渡って食事を減らしていたかのように肉が削ぎ落とされた手足は枯れ枝のように頼りなく、己の腕とは思えない。


 そのままパジャマと下着を脱いで見やれば、更に酷い有様だ。


 肌触りや張りこそ前と変わらないが、明らかに弾力が落ちている。まあ、そもそも中身が無いのだから弾力なんて無くなって当然だろうと言われれば、それまで。


 体重は……今のところは30kgも無いかもしれない。


 立ち上がって軽く身体を動かしてみれば、もう言葉も出ない。要所に浮き出た骨の角が、今にも皮膚を突き破らんばかりに浮き出ている。


 まるで、骸骨の上に薄くラバーを張りつけたかのようだ。軽く摩ってみれば、それがよく分かる。何処も彼処も尖っていて、触り心地は非常に悪い。


 おまけに、体温も低い。雨に打たれた後みたいに、身体中が冷え切っている。けれども、寒くはない。その事が辛いなんてのも、感じない。



 ……首から上だって、そうだ。



 枕元に置いてある小さな手鏡(100円均一)を手に取った綾は……浮き出た頬骨を摩る。窪んだ眼孔の筋を指でなぞりながら……さて、どうしたものかと思考を巡らせる。


 頸から下は、幾らでも誤魔化せる。傍でじっくりと観察されればバレてしまう可能性が出て来るが、通りすがり程度ならばズボン等で、どうとでもなる。



 問題なのは、顔……つまり、首から上だ。



 はっきり言えば、いまいち特徴の無い以前の顔と、今とでは形が違う。おそらく、獲物である人間たちを油断させ、おびき寄せ易くする為にそうなったのだろう。



(……疑似餌?)



 何時か、何処かで目にした単語が綾の脳裏に浮かぶ。


 綾自身、何がどう違うのかまでは断言出来ないが……何処となく、前よりも美形……に、なった気が、しなくも……ない?



(……どうなんだろう?)



 客観的に評価をするのであれば、『今の綾』は美形であった。


 今は痩せ細って分かり難いが、骨格の形というか、土台の整い方が違う。年相応に肉が付けば、学校の男子たちが放ってはおかないぐらいには、綺麗な顔立ちをしている。


 しかし、当人である今の綾には、いまいち、よく分からない。おそらくは、美形に分類される顔になっている……と、思われるが、確証がない。

 ……記憶等は以前のままだが、感性の部分がガラリと様変わりしているせいだろう。

 感覚としては、『こういうのが美人です』と記された文字列とサンプル画像を頭の中で確認してから、無難な返答をしている……というのが近しいだろうか。


 なので、綾自身の感想はといえば、『餌が向こうから来るなら得かな』という程度の話でしかなかった。この感じだと、身体の方も多少なり形が変わっているかも――ん?



(あれ、いきなり顔が変わったら……変に思われる?)



 チラリと、壁に掛けられた小さなカレンダー(捨てるのであればという感じで貰い受けた)を見やった綾は……ふむ、と小首を傾げた。


 今の季節は秋、10月半ば。風邪を引かれるよりはと与えられたマフラーである程度は誤魔化せても、顔中を覆い隠すわけにはいかない。さすがに、この時期でマフラーは視線を集める。


 かといって、使い捨てマスクなども持ち合わせてはいないし、個人的に用意出来るだけのお金も持ち合わせていない。ついでに言えば、家の物を持ち出せば、露見した後が非常に面倒――っと。



 ――ぐうぅぅ。



 嫌な……という言い方も何だが、我ながら恥ずかしさすら覚えるぐらいに、腹が派手に鳴った。聞こえていれば、家族だった者たちが不審に思うぐらいに。


 思わず、痙攣する腹に手を当てる。すると、さっさと飯を寄越せと言わんばかりに二度目の催促が鳴り響く……のを身体中で体感した綾は、おもむろに……この家の中で息づく『餌』の気配に目を向ける。



 そう、餌だ。綾にとって、もはや人間など餌に過ぎない。何故なら、綾は既に人間ではなくなってしまったから。



 そこに、嫌悪感や倫理観等はもう、綾には無い。人が生きる為に食事をするように、綾もまた食事をするだけ。全ての生命体に課せられた、不変の原罪。


 今の綾を突き動かしている欲求は、三つ。


 変質した反動で生じた極度の飢餓と、自覚し始めようとしている強烈な食欲。そして、沸々と沸き起こってくる……生存への強い欲求であった。



 ――ぺろり、と。



 血のように真っ赤な舌が、溢れ出た涎と共に唇を舐める。一拍遅れて、綾の足元より広がった『黒い影』が、音も無く蠢き出す。


 それは、今の綾にとって、もう一つの身体でもあり、もう一つの口でもある。


 その影に触れることは、基本的に出来ない。綾の意志によって実体化しない限り、影は影。実像より映し出された虚像でしかない。


 しかし、綾が望んだ瞬間……虚像は実体化し、姿を変える。獲物を噛み殺し、咀嚼する、巨大な口であり顎であり牙へと変わるのだ。


 その影が、まるで蛇のようににゅるにゅると蠢いて、四方へと……寝息を立てている餌へと向かう……獲物へと迫る、狩人のように。


 いや、正しく、ソレは狩人であった。狙われたら最後、逃げ切る事は不可能な……綾の身体より伸びる舌であった。



(……ああ、すり抜けるのって、こうやるのか)



 影は、影のように見えるだけで、その本質は全く別のナニカだ。人間とは異なるナニカへと成り立てた綾と同じく、その綾より伸びる影が、光の明暗によって生じるモノと……同じなわけがない。


 故に、実体化さえしていなければ、綾より伸ばされた『影』の前には障害物など無意味である。


 隙間一つ無かろうとも、何の意味も無い。スルリと物質の壁をすり抜けた影は、最短距離でもって獲物の死角より迫り、背後にて……少しばかりの間を置くと。



 ――実体化をすると同時に、『影』は槍となって、獲物の心臓を貫いた……いや、魂を捉えたといった方が正しいのだろう。



 その瞬間、肉体的な致命傷を与えた手応えが、影を通して伝わってきた。脈動へと直接頬を宛がっているかのように、はっきりと……命の鼓動が途切れたのが分かった。



 ……と、同時に……致命傷を負った獲物たちの感情までもが、伝わってきた。



 肉体的にはもう、死んでいる。おそらくコレは、魂の反応だ。あまりに突然の事に、死亡した事にすら気付いていない、声無き魂の悲鳴。変質した今だからこそ分かる、綾だけに聞こえる……断末魔。



 ……喚いている。きゃんきゃんと、やかましく。



 驚愕、困惑、恐怖、激怒、困惑、驚愕、恐怖。


 伝わってくる感情は、全員が支離滅裂。けれども、こいつらは理解している。理解してしまっているからこそ、こいつらは喚き、どうにかしようともがいている。


 でも……もう、遅い。既に、こいつらの肉体は致命傷を負ってしまった。


 どれだけ抵抗したところで、肉体が活動を停止すれば、魂も無事では済まない。速やかにその存在は天へと還り、大いなる命の流れへと戻され、そして、再び地上へと舞い戻る。



(……温かい、甘い、美味しい)


 ……はず、であった。



 少なくとも、普通に死んでいれば。綾の手に掛かることなく命を落としたのであれば、綾の家族であった者たちは、再び生まれ変われる……ところであった、のに。



(美味しい……美味しい……美味しい……)



 人ではなくなった『今の綾』は、人肉を食らう。臓物を食らい、皮を食らい……肉体より解き放たれた魂すらも、餌でしかない。


 いや、むしろ、その魂こそが、今の綾にとっては最高の御馳走であった。


 食われる事に気付いた魂の断末魔すらも、今の彼女にとっては食欲を彩るBGMに過ぎない。例え相手が、血を分けた肉親であり姉であったとしても。



 ――ごくん、と。



 逃げ出そうとした魂を、まとめて三つ。一口で飲み干す。途端、影を通して流れ込んでくる甘美な味わいに……綾は、無意識の内に己が微笑んでいることに気付いていなかった。



(……あたたかい……お腹、暴れてる…)



 そっと、痩せ細った己の腹を摩る。体内より、とことこ、と。必死になって逃げようとしている三つの抵抗が、愛おしく思えてくる。


 そこへ……綾は、獲物たちの肉体を送り込んでゆく。


 方法は、至って単純。仕留めた獲物を影で覆い隠すようにして取り込み、ゆっくりと噛み砕き、飲み込むだけ。


 ばりぼりと、固い頭蓋骨も、骨に護られた臓腑も、あっという間。


 咀嚼し、ぐちゃぐちゃになった肉の塊が、影を通して次から次に綾の胃袋へと収まってゆく……空腹感が、和らぐ。


 事態を……自分たちの身体がそうなった事に気付いた魂たちの慟哭すらも……続いて行われる消化作業によって、掻き消されてゆく。


 そこには、何の感慨もない。有るのは、消化器に組み込まれた、栄養摂取の為の、一連のプログラム……ただ、それだけ。



(のど越しが、良いね。健康的な分だけ、スッキリ爽やか?)



 ……この時。真っ先に入って来た大量の血液を取り込んだ綾が抱いた感想は、それだけで。


 興味本位で、影から取り出した肉片の残骸……おそらくは、姉の人差し指と思われるそれを、自身の口に放り込む。チップスと同じ感覚で噛み砕き、飲み込んだ綾は……うむ、と頷いた。



(……こっちで食べるのも、好きかも)



 血を分けた姉の肉を食べた感想が、それだけであった。


 そう、それだけ。血の繋がる姉を、両親を、たった今殺したというのに。


 その魂を食らい、二度と転生が出来なくさせたというのに……欠片の罪悪感も、覚えてはいなかった。



「……足りない」



 そうして、時間にして5分ほど。痕跡一つ残さず全てを平らげた綾は……もっと寄越せと催促する胃袋を前に、どうしたものかと考える。


 そう呟いた綾の顔色は、目覚めた当初よりも良い。声も小さいが軽やかで、声だけなら童女を想起させる明るさであった。


 一度に、3人も食べることが出来たおかげだろう。乾いたタオルに水滴を垂らしたかのように、飢えた身体は取り込んだ獲物の全てを己の血肉に変えた。



「お腹空いた……もっと欲しい、もっと食べたい」



 だが……足りない。


 今の綾は、飢餓に飢餓を重ねた超飢餓状態。兎にも角にも、栄養が足りていない。もっと多く、もっと沢山、もっともっともっと……獲物を捉えなくてはならない。



「……ご飯、ご飯、ご飯」



 ……とりあえずは部屋を出て、一階に降りる。



 恰好は素裸(すっぱだか)だが、何の問題もない。例え第三者がこの場に居たとしても、そういう羞恥心は、今の綾には残っていないのだから。


 そうして、リビング兼台所である、家の中でも一番大きなそこへと降りた綾は……影を伸ばして、食料となるモノを片っ端から取り込み始める。


 冷蔵庫に入っている物を始めとして、戸棚の中にある物、こっそり隠されているお菓子、保存食なども含めて、片っ端から。


 ……生きた獲物とは違い、どうにも勝手が違うようで探すのに少しばかり手間取ったが……まあ、それはいい。


 時間にして、20分ほど。それだけの時間だけで、家中の食糧を根こそぎ食い尽くした綾は……静まり返った暗闇の中で、けふう、と息をつくと。



「……足りない。全然、物足りない」



 顔中に不満を浮かべたまま、溢れた不満をポツリと零した。


 まあ、当然だろう。生きた人間を3人食らっても、全く満足出来ていないのだ。家中の食糧をかき集めたとしても、人間一人分にすら満たないのが明白であった。


 ……故に、次に綾の取る行動は……考えるまでもなく、当然の帰結であった。



「……お隣さん、美味しそう」



 ポツリ、と、呟かれたその言葉。


 ……少しばかりの間を置いてから、綾は歩き出す。何の気概も無く、玄関をから外へ……隣の家の前に立った綾は、戸棚の皿を取るかのような感覚で、カチャリと玄関の扉を開ける。


 唇の端より零れた涎が、顎先を伝って滴り落ち……玄関の床に落ちて、それが家の中へと続いて行く。



 ……。


 ……。

 …………足音も途切れ、沈黙が続いた……静まり返った他人の家の中で。




「  いただきます  」




 その言葉が、真っ暗な室内の向こうから染み出るように出て来たが……それを耳にした者は、誰もいなかった。



 ……そして、食事が終われば。



「……足りない、おかわり」



 ……終われば、次に。


 ……それが終われば、次。


 ……まだ足りない、次へ。


 ……もっと欲しい、次だ。



 他人の家に侵入し、次から次へと住民たちを人知れず貪り食らう人の形をしたナニカに気付く者は、いない。


 気付いたとしても、逃げる間も悲鳴を上げる間も与えない。食べれば食べるだけ活力を増してゆく綾の影から逃れる術など、あるわけもなく。


 大人も、子供も、関係ない。男も女も関係なく、赤子や老人とて例外ではない。


 頭の先から、足先まで。慣れないうちは多少なり影の隙間から血飛沫が辺りに広がることはあっても、指一本残さずに胃袋へと納めてゆく。


 そこに……憐憫も罪悪感も無い。


 実の家族を食い殺した綾にとって、もはや近所の人たちなんぞ……暢気に寝息を立てている、間抜けで美味しそうな餌でしかなかった。



 そうして……時間は流れる。



 誰にも気付かれる事なく、この日、この夜……夜が明けるまでの間に、計82名の命が人知れず食われ、亡骸の一部すらも残されることなく、綾の胃袋に収まったのであった。


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