02 彼女の影を追って
あの日。
彼女は。
待っててと言って。姿を消した。
彼女のやっていたことを、彼女がいなくなってから、知った。街を守る、最後の砦が彼女で。彼女がいなくなったことで、街は少しずつ危ない方向に向かっていっている。
恋人の後を追うように、自分も同じ仕事に就いた。彼女が消えたというやりきれない思いを発散するがごとく、ひたすらに街を守った。
この仕事では。死体など出てこない。
この街には、人ではないものがたくさんいて。彼女は、それから街を守っていた。そして自分も。彼女がやっていたように街を守る。
彼女がいつか、現れると信じて。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます