決戦開始!

「おい、おやっさん!ここは火気厳禁だぞ!葉巻を吹かすんじゃないよ全く...」


「いいじゃねぇかよぉ、もう燃える物は置いてねえよ。既に資源は使い切った。ここは武器庫という名ばかりの空き倉庫さ」


帝国内の武器庫には火薬や食物資源は尽きており、最終決戦をせざるを得ない状況になっていた。


魔法を司る王国に対して宣戦布告したものの序盤は順調に侵攻できていた。

王国は魔法技術が発達しているが魔法の使えない者たちの戦力はないに等しいものだった。


帝国は科学技術を司っており、二足歩行ロボットや戦車による機甲師団の全力攻撃が王国の街を焼き払った。


王国の主戦力である魔法使いは首都のほうに多く存在しており、そこに近づいていくにつれて侵攻スピードが遅くなっていった。


魔法使いの扱う防壁魔法は戦車やロボットのキャノン砲を数発耐える。


よって魔法使いがうじゃうじゃいるといつまでたっても防壁魔法が突破できずに帝国側の火薬が尽きる。


王国の街の道は道幅が狭く、防壁を集中攻撃しようにも多くの兵器を置けないし、魔法使いは人なので場所を取らないので魔力が尽きたらどんどん交代が来てキリがないため苦戦を強いられていた。


ただ、魔法使いの攻撃魔法は案外弱くて軽戦車の装甲をギリギリ貫ける程度なのでその上の装甲を持つ中戦車や重戦車を中心とした機動部隊で突撃(いわゆる戦車による体当たり)することで無理やり突破していた。


結果として本日で王都攻略戦までこぎつけることができた。


王都攻略戦はこれまでと変わらない方法で王城まで戦車で突撃するのみであり、気になる点でいえば戦車の燃料が足りるのかという点であった。


午前03時 作戦開始まであと30分。

今回の作戦指揮官のシキカ大佐から全軍へと連絡が入る。


「えー、諸君。本日はお日柄もよく...は無いけども今日はとても素晴らしい日だ。我らの帝国の領土が広がることで住む場所が増え、研究所や資源生産所が更に建造可能だ。そして下等なる王国の歴史に終止符を打てる。さぁ、諸君!恐れるものは何もない!ひたすらに蹂躙せよ!そして楽しめ!以上だ」


その放送がなされると帝国決戦陣地は歓声に包まれる。

疲弊しているはずの帝国軍兵士の目には闘志が燃えており、疲弊など忘れていた。



しかし、王国では不穏な動きがあった。

「諸君、我々王国は窮地に立たされている。よって禁じられし軍用魔法の召喚魔法の使用を許可する。汝らが命をもって私を、民を守ってほしい。汝ら魔法使いのいや、王国の栄光をつかみ取り、神となるのだ」


王国内では洗脳魔法の込められた放送がなされ、禁じられし軍用魔法である召喚魔法で帝国軍を打ち払えという命令が下された。


ちなみに召喚魔法とは魔法使いの命を代償として王国で祀られている神の分身を生成する魔法だ。


神の分身は使用者に仇なす存在を圧倒的破壊力で打ち滅ぼす。

つまり、強いのだ。


その強さは帝国の兵器を楽にしのぐほどだ。


で、現在の魔法使いの人数。

7400人(異様に多いし全体数どれくらいなの...?)

で、帝国の兵器

380台(資源さえあれば1600台)


....まぁ、やばいのだよ。


帝国の命運は如何に!?


(中編か後編に続く...)









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白ノ宮 @sironomiya

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