crystal clear critique

詩人の魂は

選ばれたものchosen oneだけが持つおおきな卵


詩人の魂は

塵屑trashで建てた銅像


詩人の営みは

その像に真っ赤なペンキをぶっかける


自らの胸を引き裂いてtear up

溢れた血のような それでいて血ではない

鮮やかでぺたっとしたペンキを


コラージュは詩人の戯れ

肋骨の間に爪を立て

胸を開く姿はあの母„die Mutter“に重なる


詩人は見ている

パラドクスを

相反する論理logicが両立する一瞬の交点を


詩人は固定するfix

時間と距離の本質的な違いに思いを馳せながら

過去に置いてけぼりになるはずだった現在を


詩人の魂は

ほとんどいつも

卵の中でひっそりと眠っている


時おり

冬の鋭い風がそのざらついた殻を撫ぜ

やがてひんやりと卵の肺を満たしたとき


あるいは忘れていた歌声が

その硬く脆い殻を震わせたとき


突然にsuddenly

詩人は目覚める


詩人の魂は

つねに“正しいright”である

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