ロメロの配達道具解説
名称〈Wisp of Voodoo〉
スタンプ型配達道具。死体に印を付けることで、ゾンビとして操作可能になる能力。
ゾンビは元の肉体に比べて大きく強化されており、サンタ並みの戦闘能力を有する。
ゾンビの操作は所有者による遠隔操作と、配達道具による自動操縦がある。
遠隔操作であれば所有者の判断で動かせるため、統制を取りつつ柔軟に行動をさせられる。その分、所有者への負担も大きくなり、同時に数十体、数百体を操作するには厳しい訓練に加えて、本人の素質も重要になるうえ、集中を長時間維持可能な環境も求められる。
ロメロは並みのサンタであれば、数体で撃破することさえ可能なゾンビを利用して兵器開発局との戦争に利用していた。
小さい方が用途として優れているという理由で国中の戦争孤児を集め、ゾンビに造り替えていた。
戦線で死亡した大人の死体も、急場凌ぎとして利用することもあった。
この配達道具の先代所有者は、戦地での死体の調達を行なっていたが、『損壊の激しい死体はゾンビにならない』という性質のために、材料集めは難航していた。
そんな時、ロメロはサンタ工房の上層部に、国中から孤児を集め、ゾンビとして最適な死体を育成する計画を纏めた提案を行った。
時を同じくして、この配達道具の所有者も含めた、サンタ工房バルテカ支部の幹部が全員死亡したことも合わさり、中級サンタを支部局長にすることへの反対意見はありつつも、ロメロはこの配達道具を与えられると共に、支部局長の地位を手にした。
ロメロが支部局長となれたのは、彼女の推薦を行ったサンタがヌルであったことが大きかった。
ヌルに表立った地位はないものの、その実績はサンタ工房の上層部の誰もが知ることであり、下手な幹部よりも発言力のある彼女の推薦を無碍に蹴れることは難しかった。
中級サンタを支部局長にするという前代未聞を行った成果として、ロメロは前線を遥かに押し上げることに成功し、彼女の実力は証明された。
ロメロの手腕なくして、バルテカ内戦での勝利はありえないだろうというのが、サンタ工房の考えになりつつあった。
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