アリスの配達道具解説
名称〈Sightsee-γ〉
メガネの形をした中期型配達道具。視界にある物体をこの配達道具の所有者、あるいは物体同士を入れ替える能力を持つ。
入れ替えることにより、物体が重なる場合、入れ替えを行うことはできない。
初代サンタによるプロテクトにより、所有者以外の生物や配達道具は入れ替えることも不可能である。
所有者が触れている物体(服や装飾品、あるいは武装。生物も含む)は、所有者だと拡大解釈される。
万が一の場合に備えたロメロの秘書兼護衛として、アリスは重宝されていた。
有効射程は五百メートル前後とされるが、それは物体を正確に認識可能なのが約五百メートルだからというのが定説である。
悪天候や、視界を塞がれてしまえば、入れ替えが不可能になることがその根拠である。
もし、世界の全てを見通せる眼の持ち主が存在すると仮定すれば射程は無限である、というのがサンタ工房の考察だが、まずそんな眼の持ち主が存在し得ないため、実証不能なのが実情である。
この配達道具は兵器開発局がサンタ工房から独立する時に持ち出された物。
兵器開発局はこの配達道具を用い、サンタ工房の拠点に自立兵器を送り込み、蹂躙するという方法で優位に立ち回っていた。
しかしサンタ工房はこの配達道具を鹵獲し、アリスが所持することとなり、先の運用をやり返され、苦戦を強いられることになった。
そうした経緯のため、兵器開発局はこの配達道具への対策法をある程度確立しており、ナッツが素早い判断を行えたのは、対策の成果である。
ロメロのチームの中では唯一の、サンタ工房が秘匿している配達道具ではないが、その性能はそれらと同等以上である。
中期型配達道具であるため、最初はプレゼント配達に利用されていた。
配達先の窓から内部を覗き、内部の物体とプレゼントを入れ替えることで、配達を円滑に行うことを目的としていた。
キャロルが以前所持していた配達道具は、あらゆる存在の位置を入れ替えられるという利便性と引き換えに、速度がなかった。
この配達道具は、速さと引き換えに、入れ替えられる存在に制限が加えられている。
この二つの配達道具は理を歪める核は共通しており、加工法が違うものと推測される。
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