エピローグ 二人はチーム


 勝利した二人の元に、サングラス氏が訪れる。

「よー二人とも、上出来上出来! なかなかのコンビネーションっぷりだったぞ!」

「余裕っす–何っ!?」

 魔人を倒したら、その場に裸の若いOLが出現をした。

 横たわる長髪の美女に、優は大興奮。

「うっひょ~~~っ! 全裸のお姉さんが公園でサービスシーンっ!」

「サービスシーンじゃないっ!」

 倒れる黒髪な裸美女を、特殊部隊の人たちが毛布でくるんで急ぎ回収してゆく。

「ああっ、裸のお姉さ~んっ!」

 心の底から嘆く優に、美尋は言葉もない。

「ぐすん…それで、あのヌードで全裸で綺麗なお姉さんは、いったいどこの誰なんですか? 名前は? スリーサイズは? 特にバストとヒップのサイズは?」

 涙をすすりながら真面目に失礼な事を当たり前のように問う、元少年の変態少女だ。

「黄泉の国に攫われたオリジナルの人物だ。連中は、現世人を特に選ばず適当に誘拐して複製を作り、魔人化してこの現世に落とす。そして魔人を倒したら、黄泉の国の目論見は失敗で、オリジナルを返してくる。その繰り返しさ。我々に解っている事は、黄泉の国が何を考えているのかサッパリ解らん。という事だけさ」

「ふぅん…」

 と、真面目な顔をしながらおっぱい丸出しの優に、頬を染める美尋がゲンコツを喰らわせる。

「いいから胸しまいなさい! 一応は女子なんだからっ!」

「いてっ!」

 そんな二人を見て、サングラス氏は思い出したらしい。

「おお! おっぱいと言えば、薬が出来たから持ってきたぞ!」

 優の手に渡されたのは、錠剤の入った小さな瓶。

「キミのDNAを解析して出来た、キミにしか効かない専用の薬だ。これを一粒飲めば、三時間は男の身体に戻れるぞ!」

「ええっ、マジですかっ!?」

 優と一緒に驚くローズブレードだ。

「ただし、一粒飲んで男になったら、その後の二十時間ほどは薬が効かない。つまり一日三時間限定って事だな!」

「一日三時間か…」

「で、でもサングラスさん」

 肉体を変化させるという薬の作用に、剣戟少女は副作用を心配する。

「大丈夫なんですか? 身体の造りを変えるって、大変な事なんじゃ…」

 そんな相棒に対し、食い気味で答えたのは優自身だ。

「心配するな! 三時間あれば美尋を妊娠させてやる自身があるゼっ、俺っ!」

 ビシっと自信満々の親指で自分を指す変態少女。

「別の心配で気絶しちゃうわよっ!」

 色んな意味でやる気満々な優と、怒れるローズブレード。

 二人のコンビ感に、サングラス氏は満足気だ。

「うんうん。ああ、これからもコンビとして動いてもらうわけだから、なんかチーム名があるといいな」

 優がノリノリで応える。

「女二人だからダブルまん–」

「ローズ&ホワイトで」

 優を遮って笑顔で申請したローズブレード。

 ローズブレードのローズと、白鏡優の白から着けたコンビ名らしい。

「えー、せめてダブルおっぱいとか–」

「イヤよそんな露出狂みたいな名前っ!」

 揉める二人の周りでは、特殊部隊の人たちが戦いの後始末をしている。

 平和を取り戻した街の夕焼け空には、太古から魔力を持つと伝承されている満月が、明るく静かに輝いていた。


                         ~終わり~

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クロエロ! ~クローン戦士の女子になってもエロかった!~ 八乃前 陣 @lacoon

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