応援コメント

最終話:その名は巡り屋」への応援コメント

  • 完結おめでとうございます!

    形無さんと石車さんは、互いに自分の楔となる部分を握り合っていたんですね。
    この先どれだけ言葉を交わしても、きっとずっと平行線なんでしょうね。

    船場さんが意外と正義の味方だったのが良いスパイスでした。

    それからやはり、青二くんの存在。
    虚しさも憤りも緩和され、これからも生きていくに必要な衣食住なども自暴自棄にならず正常に営んでいける。
    彼が形無さんと一緒に暮らすことになったおかげで、今後も安泰な気がします。

    ミステリやサスペンス要素もありつつ、ゆきはさんご自身が仰っていた通り、やはり根幹はヒューマンドラマだなと実感しました。
    人間関係の描き出し方、収束していく伏線、今回もとても読み応えがありました!
    終わってしまって寂しいです。毎晩の楽しい時間を、ありがとうございました!!

    作者からの返信

    すずめさん、こんばんは。コメントありがとうございます。

    形無さんと石車さん。それから形無さんと青二くん。この二組は似通った部分を多く持つ同士で、片や永遠に交わらない。片や親密になれる関係として存在させたつもりです。
    仰るように前者二人は、仮に交わっているように見えてもきっと立体交差です。限りなく近いところに居ても、触れ合うことはないだろうなと思っています。

    船場さんはラスボスと見せかけて、いわゆるミスリード役が役割りでした。
    うまくいったような、見え透いていたような。あまり自信はないのですが、意外と正義の味方と仰っていただけたのは、成功と思っておきます。

    青二くんは名前の由来が青二才なのですが、気質として「なんとかなるでしょ」みたいなものが根底にあります。自分の責任を永遠に抱え込む形無さんには、必要な存在かなと。
    そうはいっても大人の形無さんがリードするはずだったんですが、どうも逆転していきました。これはどこぞのステラと同じような感じです。

    ともあれこれは予定通り、形無家に居候の身となりました。
    独りを好む形無老を癒す、奔放な少年青二。みたいな往年の名作的な発想でした。けれどもこれは逆に、形無さんが青二くんを包み込むという展開に変わりました。
    思った通りにいかないものです。

    私の偏見とは思いますが、昨今のミステリやサスペンスは謎解きなどのギミックの面白さに傾倒している気がします。もちろんそれを楽しみにする読者も大勢居て、それはそれで良いことだと思います。
    でも私の書きたいものはやはりヒューマンドラマで、そう感じていただけたのならありがたいです。

    私の稚拙な文章を、いつも読んでくださってありがとうございます。
    お忙しい中でもまた読んでいただけるように、またまた懲りずに次作を用意しております。
    それまで暫し。
    ありがとうございました。