第7話 僕の新たな出会い
次の日の放課後、僕は図書館に来ていた。
あいは、最近できた1人1人の友達の家で勉強会に誘われて勉強をしたいる。
僕は、ミステリー小説や、ラノベをよく読んでいる。そのため、図書館に足を踏み入れた。
「今日の新刊は……」
「あ、あった……!」
買いたかった新刊のラノベを見つけ会計に向かう。と、そんな時——
「わぁぁッッ……‼︎」
声のした方向を向くと、女の子が大量の本を転んでぶちまけている状態だった。 本を拾いに行くと彼女はオドオドしながら、本を拾い始めた。そして、拾った本をまたぶちまけてしまう。
「大丈夫?」
「あ、はい……‼︎」
僕を見上げる状態で返事をしてくる。
彼女は艶やかな黒髪を腰辺りまで伸ばした髪型に、目と鼻のラインが綺麗で、とても可愛らしい容姿である。
だが、彼女は落とした本を胸のあたりで抱き寄せ、両肩を落とすように身を縮めている。彼女は内気な性格なのだろうと思った。
本を拾おうとすると、本には大量のラノベがあり、よく見ると僕の読んでいる好きなシリーズがあった。
「あぁ……」
と、まじまじ見ていると彼女は見られて欲しくなかったのか、ため息まじりの声が漏れている。
「あ、ありがとうございます……‼︎」
「うん。あ、えと、このラノベ面白いよね」
「え……?」
「僕もこれ読んでいるんだよ……」
「そ、そうなんですね⁉︎」
「う、うん」
ラノベとか自分の好きなものがお互いに分かると勧めたくなっり、語りたくなったりするものだ。
「私もこれ好きなんです!」
「一緒だね、あ! それも読んでるんだ」
胸に抱えている、本に目が入り、それも僕が好きなラノベだった。そして、彼女の肩も縮んでいないことに気づいた。
そうしていろんな本を語りあっていてあっという間に外が暗くなっていることに気づいた。
「僕そろそろ帰らなきゃ、バイバイ」
「うん! バイバイ!」
次の日の学校——
僕は昼休み、学校の図書室に初めて足を踏み入れた。ミステリー小説を探しに来たのである。
あいちゃんには図書室に行くから今日は別々で食べることになった。
あいも行くと言っていたが、急に行けなくなったと言っていて結局来なかった。
図書室を歩いて本を探すていると、この学校の図書室は
「なんだろうこれ」
僕は興味本位で面白そうなタイトルの本を手に取り、近くの椅子に座った。そのタイトルは”出会いは図書館の入り口、別れは図書館の出口”というものだった。
と、本を開こうとすると隣の椅子に人が座った。誰だろうなと思い、隣を見る。すると、そこには可愛くて見たことがあるような……、でも僕は気にせいか、と思ったが——
「「えッッ⁈」」
僕は2度見して、昨日の図書館の女の子だとわかった。一回見れば誰でも頭の片隅に残る美少女だ。忘れるはずもない。絶対昨日の子だ!
「あの……、もしかして昨日の子?」
「あ、やっぱり……‼︎ そうです……!」
「だよね! この学校だったんだね。何年生?」
「一年生です!」
「一緒だよ」
まさかと思ったが、同学年だった。しかも高校生だとは思っていたが同じ学校だとは思いもしなかった。
「すごい、運命的ですね」
「偶然すぎるね」
「あ、昨日はありがとうございました!」
「それより、同学年なんだし敬語じゃなくていいよ、気軽に話そう」
「あ……、うん……‼︎」
そうして、僕は高校生活で初めて初めての友達という関係を気付くことができた。
放課後は僕の家で遊ぶことになったが、お互い今日は静かであいちゃんはなぜか僕のベットで寝て、僕は図書館の彼女から勧められたラノベを読んでいた。
「あ、そういえば名前訊いてない」
次また会えたら今度は名前とかいろんなことを訊こうと思った。
友達として。
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