第14話 二人きりで・・・
うっ、なんていう妄想的な夢を見た絵締まったんだろうか・・・柏崎からキスされるなんて、現実ではあるわないことなのに。ていうか、寝ちまってたのか。今日はかなり歩き回らせられたからな・・・
「あ、爽侍くんおきましたか?もうすぐ着きますよ」
「お、そうかサンキュー」
「ちょっとお兄ちゃん?凄い爆睡だったけど、昨日夜更かしでもしてたの?」
「何言ってんだよ、今日連れ回されて疲れたんだよ」
「軟弱なお兄ちゃんだなー」
「うっせ」
たわいもない話をしながら帰りの道を進んで行ったわけだけれども、
「はー、まったく凄い荷物だよ。こんなに買う必要あったのか?」
「お兄ちゃん?女の子には必要じゃなくても食わなくちゃいけないものがあるんだよ」
「なんだそれ、それっぽいこと言ってればいいと思ってやがるな?」
「そ、そんなことないもん」
「なんだよ、もんって」
でも、家が火事になるなんてこと経験しない人の方が多いだろうし・・・凄いストレスたまってるんじゃないだろうか
「ただいまー」
「ただいま帰りました」
「まったく、大変だったよ」
「お疲れ様、たくさん買ってきたわね」
「俺は部屋にいるから、ご飯できたら呼んでくれ」
「わかったー」
「私が呼びに行きます」
「そうか、じゃあよろしく」
やっとゆっくりできる、明日はからまた学校始まるしなー・・・かったるい
そういえば、柏崎が家に同棲していることは絶対に秘密にしないと。
「まー、学校で話す奴なんて一樹しかいないんだけどねー」
はー、部屋で独り言なんてちょっとやばいな。・・・これからあんな可愛い子がうちに居続けるなんてなんか色々と耐え切れないかもしれないな。ちょっと寝るか
---------------------------------------------------------------------------------------------------------
コンコン
「ん?あー寝てたのか・・・はーい」
「爽侍くん?もしかして寝てた?」
「ああ、ちょっとね」
「部屋、入っていい?」
「俺の部屋にか?・・・まーいいぞ」
「じゃあ」
ガチャ
「そこに・・・ベッドにでも座ってくれ」
「うん」
「そういえば、二人で話すのはあの屋上の時以来だな」
「そうだね」
「・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・」
やっぱり話が続かない、なんで俺が一人なのわかってて入ってきたんだろう
「あの、今日は本当にありがとう」
「だからいいって、いつでも荷物持ちしてやるから」
「それでね・・・」
「なんだ?」
「たまにでいいんだけど、この部屋に来たりしてもいいかな」
「いいけど・・・なんで?」
「今はまだ恥ずかしくていえないけど・・・もっとお話がしたいというか・・・」
「それならふたりじゃなくても・・・」
「私が、二人がいいって思っているから」
「そ、そうか」
なんだかよくわかんないなー、女子が考えていることって考えてもまったくわかんない。俺なんかと話して楽しいんかな、絶対同性の方が気が合うと思うんだけどな。
「とにかくそういうことだからっ」
「あっ、ちょっと待って・・・」
「え?」
「あのさ、家が火事になったりとか急に引っ越してきたりとか色々大変だろうけど・・・お、俺でよかったら話し相手にはなるからいつでもきていいからな」
「ほ、本当に?」
「いつでもいいぞ」
「ありがとう‼︎やっぱり爽侍くんは優しいね」
「優しいって、そんなことはないと思うんだけど・・・」
「じゃあ、もうすぐご飯だっていうからリビング行こうか」
「そ、そうだな」
まったくこんな調子でこの先やっていけるんだろうか、相手に翻弄されてやられっぱなしな感じだな・・・近くにいるだけでドキドキするしなんか調子狂う
・・・はー、どうしたものか
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます