第15話 朝は何か起こりやすい
やっぱり月曜日ってなんか憂鬱になるよね、他の曜日と違って朝起きるのなんかだるいし・・・漫画みたいに毎朝起こしに来てくれる幼馴染でもいれば気分違うんだろうかね。
コンコン
「おはようございます、爽侍くん起きてますか?」
ん?・・・・・・・あっ、そうだった
柏崎が家に住むことになったんだっけ、すっかり忘れてたよ・・・ここはネタ振りでもしてみますか
「入りますよー・・・まだ寝てるみたいですね」
なんだよ、独り言多いな・・・ちょっと可愛いけど
「もう朝ですよー、早く起きてくださーい」
なんかずっと呼びかけられてるとなんか恥ずかしいな・・・ちょっといい気分だからもう少しこのまま
「もう・・・でも寝顔ちょっと可愛いかも」
お、おいやめろよ。目つぶってて見えないけどじっとみられてんのがなんとなくわかる・・・寝返り打ってごまかすしかないな
「う、うーん・・・」
「あ、んー・・・もしかして」
なんだ?諦めてくれたんだろうか
「お、おーい早く起きないと・・・い、いたずらしちゃいますよー」
ビクッ
「やっぱり、爽侍くん寝たふりしてますね?早く起きないと怒りますよ」
やっべ、なんでバレたんだ?特におかしいところはなかったと思うんだけど
「今なんでバレたって思ってますね?そんなこといいですから起きてください、凛ちゃんから聞きましたけどいつもこの時間に走りに行ってるんですよね?」
「もうわかった、俺が悪かったよ。こういう経験ないから、どういうふうになるのかやってみたかっただけだ・・・」
「そうですか、ふーん・・・私をいじめて楽しんでたんですね?」
「そ、そんなつもりは・・・なかった・・・とはいえないけど」
「・・・・・・・・・・・・」
なんだよあの無言の圧力は、一体どうすりゃいいんだ。
「わ、わかったなんでも一ついうこと聞いてやるから・・・それで許してくれ」
あ、誰か今『ん?なんでも』とか思ったな
「な、なんでもですか?それじゃあ、後で考えておきますから・・・ちゃんと約束守ってくださいね」
バタン
ふー、滅多なことはするもんじゃないな。
------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
「ただいまっと、ふー・・・さっぱりした」
「あ、爽侍くんお帰りなさいご飯の用意できていますから座って待っててください」
「お兄ちゃん、今日は涼音ちゃん特製だから楽しみだね」
「ん?なんだお前が作ったんじゃないのか?」
「そうなの、私が作ろうと思って起きたらもう涼音ちゃん起きてたの」
「そうなのか、あいつ料理までできんのかよ・・・まじで完璧超人だな」
「もー、そんなこと言わないで恥ずかしいじゃない」
「うわ、ちょーうまそう」
「本当だー、私よりうまいかも」
「そんなことないよ・・・そうだ、爽侍くん」
「ん?なんだ?」
「あの、お弁当作ったんだけどよかったら食べてくれる?」
「おい、まじでか・・・ちょー嬉しいよほんとありがとう」
「そう、それならよかった」
弁当はいつも凛が作ってたけど、あいつは気分によって作る日が偏ってるからなー
「お弁当まで・・・涼音ちゃん、料理担当日割りで分けない?」
「いいよ、私ここに住まわせてもらってる身なんだし・・・このくらいは」
「いいの、私だってやらないと腕鈍っちゃうし」
「それなら・・・じゃあ、よろしくね」
「ご飯も食べたしそろそろ行くか」
「そうね」
そういえば、学校行く時間ずらさないとちょっとまずいよなー
「爽侍くん」
「なんだ?」
「私、電車通学って初めてだから一緒に行ってくれない?」
「い、いやーそれはちょっと・・・」
「ダメなの?」
う、さっきの圧力と違ってこれまたあざとい・・・
「わかった、ただしちょっと離れたところからな」
「なんで?」
「学校のやつに見られたりしたら、変な噂たっちまうじゃねーか」
「確かに、そうね・・・わかったわ」
「それじゃあ、私お姉ちゃんのこと起こしてから行くから」
「そうか、よろしくな・・・行ってきまーす」
「い、いってきます」
ふふ、柏崎のやつなんか緊張してたな。だけどこれから学校で何もなければいいけど、いや何も起こらないでくれ・・・
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます