第13話 気づかぬうちのファーストキス

それから俺は、何色が好きかとかどんなのが好きなのか答えに困る質問が弾丸のように飛んできた。周りの女性からは白い目で見られていたが気にしたら負けだな


「はー、やっと終わったか・・・一時間もいたのか」


「たくさん買えたね」


「ええ、これだけあれば当分大丈夫でしょう」


「よ、よかったな」


「はい、付き合ってくれてありがとう・・・では」


「次行ってみよーう」


「まじか」


まだ行くのか、いったいいつまで


「次は普段着とか部屋着とか買いに行くのよ」


「わかりましたよ・・・」


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そこから一体幾つの店舗をまわったか覚えてないけど抱えている袋が両手いっぱいになっていることからわかるように、もう疲れたよ・・・あっという間にお昼の時間だ


「はー、久しぶりだったからちょっと張り切りすぎちゃったかな」


「そんなことないよ、家が燃えちゃって切るものもなかったんだし」


「あのー、そんなことよりもうお昼だし・・・ご飯にしない?腹減ったよ」


「あ、本当だ・・・じゃあ、ひとまず休憩だね」


やっと休めるよ、あとどのくらい回るつもりなんだろうか。


「あそこのイタリアンにしようか」


「ちょっとお兄ちゃん・・・あそこってサイ○リヤじゃない」


「サイゼ○ヤもれっきとしたイタリアンじゃないか」


「そうだけど・・・」


「いいじゃない、私は好きよ」


「ならいいんだけど・・・」


よかったよ落ち着いてくれて、こんなところで高級店なんてたまったもんじゃない


そこでしっかりと昼食をとり、午後も何店かまわって買い物をしたわけだが・・・ちょっとした家電や日用品は後で郵送してもらうことにしたようだ。


「今日はこの辺にして帰ろうか」


「そうだね、今帰れば電車もあんまり混んでないかもね」


「今日はありがとう付き合ってくれて」


「いいよ別に、どうせ暇だしいつでも付き合うよ」


「本当に?じゃあまたよろしくね」


う、社交辞令だったのに・・・


「うわー、電車ガラガラだね」


「本当だね」


一両に一人もいないなんて珍しいな。でも誰もいないからかなんか眠くなってきた・・・・な・・・・


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あれ?爽侍くん寝ちゃったみたい、凛ちゃんもうとうとしてるし・・・色々連れ回しちゃって疲れちゃったのかな。


「そうじくーん、寝てるの?」


寝てるみたい、寝顔なんて滅多にみられないし貴重だよね。でも、これから一緒に住めることになったから見放題ではあるかな。


チョンチョン


突いてみたけどピクピク反応して面白い。うー、なんかかじっとみてたらウズウズしてきちゃった・・・一回だけならいいよね、だれも見てないし・・・


「ちゅっ」


きゃー、やっちゃた


「ちょ、ちょっと涼音ちゃん?何してるの?」


「え、凛ちゃん起きてたの?」


「うん・・・もしかして涼音ちゃんって・・・」


「爽侍くんには内緒でお願い」


「うー・・・・わかりました。後でお姉ちゃんと一緒にお話はしますよ」


「晶さんなら、いいです」


「じゃあ、今日の夜涼音ちゃんの部屋でね」


「ふふふっ」


こんな話がされているとはつゆにも思っていない穏やかな寝顔の爽侍であった





【あとがき】


涼音の行動に気づくのは一体いつになるのか気になるところですが、ここからラブコメのラブ要素多めで行きたいと思います

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