コロナ禍 ほっこりエピソード

 コロナで殺伐としていますが、なにも悪いことばかりではありません。


 マスクが全くなくなって、次に何が流行ったのか。そう、手作りのマスクです。


 最初の頃は不器用なマスクをしている人がちらほらいたのですが、ある程度すると正規品レベルのものをつけてらっしゃるお客様が増えました。


 私の些細な楽しみはそんなお客様のマスクの柄をみることです。


 いやほんと、すごいのがあるんですよ!!

 きれいにマスクの左側には柄がない布を使って右側に大きくてきれいなアジサイがあるマスクはデザイン的にも良かったですし、他には普通のマスクに鼻ガード?みたいなのがついてる改良版みたいなかっこいいマスクを付けてる方がいたり。


 なんといっても、お子ちゃまのマスクのかわいいこと。

 雪の女王様だったりパンのヒーローだったり、鬼を退治する炭売りの少年のトレードカラーだったり。


 多種多様!

 そして何よりクオリティの高さには驚きました。

 ほんとに売ってるものとかわりないんですよ。世のお母さんすごすぎ。


 かわいいマスク付けてるね、かっこいいねっていうと子供たちは恥ずかしそうにマスクで顔を隠して頷きます。大抵の子は鼻が出ちゃっていたり、付け方を間違えてるので


「その付け方だとバイ菌くんがくるよぉ?」


 っていうとその場ではちゃんとつけたりしてくれて、子供たちとのコミュニケーションのツールになりました。


 ただ、弊害がひとつ。

 赤ちゃんにはぎゃん泣きされます。


 白衣にマスクとなると、小さな子や赤ちゃんからはみれば、「注射を打つ人」になるらしく……。


 知らずに声をかけたら泣きそうな顔でお母さんにすり寄っていったので、その子のお母さんが「注射打つお姉さんじゃないのよ」と説明しているのを聞いて納得しました。


 子供からみれば、同じですからねぇ。

 子供のふれあいは荒んだ心をほんのちょっと癒してくれる、そんな一時です。


 ……でも売り場のお菓子を開けたりしちゃダメよ?

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