俺の彼女がお酒を飲んだ日(1) (大学生)
俺らには、高校生の頃いろいろな出来事があった。
「みなたちっていろいろありずぎたね」
「そうだな」
俺たちは高校の思い出に
俺たちが復縁したのはすぐに広まっていった。だが、いじめが始まることはなかったのだ。
累が言うには、あの助けるところを見ていじめる気がなくなったらしい。あの光景をたくさんの人が見て、いじめをしたとなると、みんなから反感を喰らうことになるからだろう、と累は言っていた。
「えー、やっぱともくんカッコよかったなー」
「いや、俺は情けないやつだったよ」
あの頃の俺にあまり触れたくないが、みなはわざと、この話を持ち込んでいるのか口元が少しニヤついている。
「でも少し酷かったなー」
「悪かったよ」
そう言い、隣に座っているみなは、俺の肩に寄っかかりながら言ってくる。甘えているのだ。かわいい……
「あの時はみな結構病んじゃってたんだよね」
やはりあの時のみなは精神的にきていたのかと改めて思い知った。
「俺のせいだよな、本当にごめん」
俺が謝ると、またみながニヤッとした。
「……なんだよさっきから」
「いや〜?」
さっきから嫌がらせをしているのか、かまって欲しいのか分からない。
寄っかかっていたみなは俺を
こんなのはいつものことだが、今の雰囲気はいつもとは何かが違う。
「智也ってかっこいいよね〜」
「みなまさかお酒飲んだか?」
「え? まっさか〜」
お酒を飲んだのではないかと思いゴミ箱を確認しにいく。その時に腕を掴まれ、「どこいくの?」と言われたのだが、家にいるから大丈夫と言ったら素直に離してくれた。
今思うと、みなのフローラルな花の香りに鼻の機能が集中しすぎてお酒の匂いに気づかなかったのではと思った。確か、少しお酒の匂いがしたような……
そしてゴミ箱を見ると、そこにはスト缶が3本捨てられていた。
俺はそれを見て、みなのとこに行こうとすると、みながこっちまで来ていた。
「智也〜、ごめんなざ〜い」
そう言い、俺に抱きついてくる。
「分かったから、寝ておいで」
抱きついてくるみなを
酔ったみなはいろいろと危ないのだ。そして、酔ったみなはとてつもなく可愛い!
「なんでよぉ」
「いーいーかーらー」
動きそうにないので持ち上げて運ぶことにする。
みなが俺に持ち上げられて、赤ちゃんみたいに暴れている。拳をグーにして叩いてくるが、全く痛みを感じない。
「わあああ」
ベットに下ろすと可愛らしい声を出すが、布団が気持ち良かったのか、急に大人しくなった。
その瞬間だった。
「ん?」
みなは目を瞑りながら、俺の足を掴んでくる。
表情を見ると、苦しそうな顔色をしていた。高校生の頃を思い出して、俺のことをからかっていたが、俺よりもみなの方が苦しかったのだ。
「うぅぅ〜」
俺がほっぺたを触ると可愛らしい声が漏れる。
その後、俺はみなの横でぐっすりと眠ることにした。この日も可愛らしいみなだったな。
——そして、お酒は明日も止まらなかった。明日は——
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