第24話 転校生
ホームルーム前の2-Bの教室内は友達同士話すクラスメイト達で賑やかだ。どうやらうちのクラスに転校生が来るとゆう話題で持ちきりらしい。女子は、男の子だったらイケメンがいいなーとキャッキャ言ってる。男子はとゆうと美少女来ないかなー清楚可憐な系美少女がいいなー
いや、間を取って男の娘でもいいなーとの声も聞こえてくる。と男子達は鼻を伸ばして、妄想を繰り広げている。
「なあ、藤也、君は男子と女子どっちが来て欲しい?」爽汰が興味津々に訊いてくる。「んー、俺は破天荒な傲慢なツンデレや扱いが面倒くさい中二病系な問題児でなければどっちだっていいよ。」難有りのヒロインなら唯依存でもう間に合っているんだから。でも、こんな6月の中旬とゆう中途半端な時期にわざわざ転校してくるんだ。きっとなにかしらの訳ありの生徒なんだろうなと漠然と思っていた。
そう思って居ると教室のドアが開いて担任の
「転校生だよー。皆、盛大に歓迎してあげてねー!」
淡いピンク色のロングヘアーに二四だとゆうのに高校生のような幼いロリフェイス。
相変わらず、学生が教壇に立っているみたいだ。
そして、出るところは出ていて引っ込むところは引っ込んでいて理想の二次元ボディと相まってクラスの男子からの人気は高い。
「咲良ちゃん知ってるよー。男子か女子かは分からないけど。」
もう、知れ渡っっていたことに新鮮みの無い情報に男子生徒が苦笑して応える。
「咲良ちゃん言うな。先生を付けなさい!じゃあ、入ってきてー!」
そう教室の外でスタンバっているであろう転校生に入ってくるように促す。
教室に入ってきた転校生を見てクラスメイト達は彼女のあまりの美しさに息呑む。
「初めまして、
サラサラのロングヘアーにカラメル色の瞳。整った端正であどけない顔立ちで絵に描いたような美少女がそこにいた。
「フゥー!清楚可憐キター!」
「東の都って何処だろ?」
「バカ!東京に決まってるだろ!」
教室内のクラスメイト達は、おしとやかな令嬢を思わせる美少女でおまけに東京からの転校生を 熱烈に歓迎した。
「それじゃあ、藤也君の隣の席に着いて下さい。」
「はい。分かりました」
「あっ...そこは。」
唯依の席だった。今は自宅マンションに絶賛、引き籠もっている俺の部屋のお隣さん。
唯依、早く学校に来ないとお前の席が取られてしまうぞ。
「よろしくお願い致しますね。」とちょこんと俺の隣の席へと座る。
「は、はい。こちらこそよろしくお願いします」
「あのもし宜しければ、休み時間「に校内を案内してはくれませんか?」
と立花さんは身を乗り出して積極的に学校案内を頼んでくる。思わず後ろに仰け反ってしまった。
「も、勿論いいいですよ俺で良かったら任せておいてください!」
「ありがとうございます!あと、藤也さん堅くならないでいいですかタメ口でいいですよ」
「
「わ、わかり...わかったよ栞里!」
「あっ、今名前で...」
「ごめん!いきなり名前呼びとか馴れ馴れしいよな!」
「いえ、そんなことはないですよ。」
パッと花が咲いたような笑顔を向けてくる。
「い、いやこれは。そのっ...」
美少女耐性の無い俺のライフは1だ。心臓に悪い。コレなんてギャルゲー??
「いいですじゃないですか名前で呼ばれるの好きです。ただ、いきなりでびっくりしただけです」
「おーい、藤也!立花さんとなに、うぶな甘々ムードを展開してるんだ?糖尿病になってしまうよ!」
「バカ!うるさいな!」
爽太が茶化してきたからビクンと肩が跳ねた。そんなんじゃないってのに!
授業の合間の休み時間、クラスメイト達が立花さんに群がり質問攻めにしてきた。
大変そうだけど、これって転校生の宿命なんだよね。
「ねえ、立花さんて、東京ではどんな暮らしをしてたの?やっぱりいいとこのお嬢さんだったりする?」
「いえ、そんなことはないですよ。ただ、ひっそりと自宅警備をしたり、掲示板徘徊したりネットの波に乗ったりしていただけです。」
「なにそれ!立花さんて面白いーw」
「ねえ、藤也!立花さんが面白いんだよ!自宅を警備していたんだって!」
「お、おう?!その件に関してはあまり言及してあげるな。それにしても……」
立花、お前もか!!
ここは、自宅警備とは何たるかは伏せておいたほうがいいな。と事の全てを察してこころの内に思い留めた。まさに第一印象を裏切られた気分だった。
***
昼休み、万理奈を食堂に案内する。長テーブルが何脚も並び一年から三年の生徒がそれぞれグループに別れて座り昼食を摂っている。券売機で食券を買い料理と交換する形式だ。中には購買のパンを食べている生徒も居れば、自分で弁当を持ってきて食べている生徒も居る。俺と万理奈は食券を買い求めることにした。「俺のおすすめはカツカレーなんだけど万理奈は何にする?」
「
「お!うどんか。かき揚げうどんやカレーうどんも美味しいぞ!」
「いえ、きつねうどんにします。」
「ん、そっか-。好きなのをどうぞ。」
きつねうどんは譲らないか。かき揚げやカレーは重たいからか?それともきつねが好物なのかな?
「じゃあ、決まったなら食堂のおばちゃんに渡さないと」
「はい。いきましょう。」
食券と商品を交換して、俺と栞里は空いているテーブルの一角お互い、向かい合うように
座った。
栞里はつるつると一本づつ味わうように麺を啜っていった。お汁も追いかけて飲み
「ふぅー」と一息。「熱いですね」満面の笑みで手の平で顔をパタパタと扇ぐ。
顔が火照って、頬がうっすらと赤く染まっている姿に可愛く思う。
「美味しいか?ここのうどんも絶品なんだぞ。」
「はい。とても美味しいです!」
「それは良かった。」
「だけど、ちょっと人が多いですね。」
「大丈夫か?人混みは苦手だったか?」
「すいません。人が多いところは得意じゃないので。」
「そうか、無理するなよ。辛かったら言ってくれな」
「はい。ありがとうございます。藤也さんは面倒見がいいんですね。まるで......」
「まるで?なんだ?」
「い、いえ、なんでもないです!」
「まぁ、あれだ。部屋の隣に手の掛かるお隣さんがいるからな。」
「え?お隣様?」
「ああ、マンションの部屋のお隣さんだよ。」
「まぁ!奇遇ですね!
「へー案外、近くかもなー」
同じマンション暮らしと聞いて親近感が湧くのだった。
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