第15話 【特別編1】皆でクリパ
12月24日クリスマスイヴ。この聖なる日に、日中からにあにファンメンバーは一同は柚木宅へと集まった。
事の発端は、一週間前に遡る。放課後に部室で恵が、「クリスマスイヴにクリパやりたーい!」と言い出したことだった。
「どうせならサークルメンバー全員参加がいい」と要望を言う。
「あっでも、ビッチ先輩は勿論、クリスマスなんだからボーイフレンドと過ごしますよね?」
「まさか予定が無いとか?」
カットシャツにピンク色のカーディガンがトレードマークの恵が挑発っぽく吹っかけてくる。
冬なのにミニスカートから伸びた生足が露わになっていてなんとも寒そうだ。
ちょっと!見えそうなんだけど!
「あなた、勝手に人の予定を決めないでくれる?」
「クリスマス?!はぁ?なにそれ?おいしの?」
南先輩は恵とは対照的にブレザーのジャケットをキッチリ着こなして胸の形がくっきりと出ていてエロい。お下げ髪と相まって真面目な印象。足は、膝丈の長さのスカートから伸びた足は黒のストッキングに包まれていてこれはこれでむっちりとした足のラインがくっきりと出ている。
なにが言いたいかとゆうと非常に目のやり場に困ると言うことだ!
「クリスマスに男女カップルで過ごせないからって負け組にしないでくれる?」
「お洒落なカフェで、ケーキを『あーん』とかうらやま...憎たらしい!」
「あんなの不純なバカップルの戯れじゃない!リア充、爆発しろっ!」と呪詛に塗れた罵声で愚痴ってくる。
「良くないよー。モテない女のひがみは。」
「なによ、あなただって独り身じゃない。」
「いいんだよ、わたしは。好きな人が想い人と一緒にいて相手が幸せなら。」
「ああ、でも涼風先輩が他の女の子と...くっうぅっ!」
「受け入れているのか現実から目を反らしたいのか、どっち!」
「まぁ、自分のことより相手 のこと。ってことね。」
「主人公キャラとしては素晴らしいものだけど、その考え方は後で後悔するわよ。」
「あと、相変わらずに頭の中がお花畑なのね。幸せ者だこと。」
と南先輩とめぐみは相変わらずに罵り合う。それを横目に見る下條は、「あんた達ね...」と呆れ返ってしまう。
こうして、罵り合いながらも二人共、クリパに参加することになった。
「そう言えば、柚木さんて、引きこもりだから部屋からは出られないんだっけ?」
「皆は、クリパに参加するのに柚木さんだけ不参加なのは可哀想。」
恵は、引きこもりの柚木のことを哀れんで言う。
「あら、そう言うことなら、クリパの会場を柚木さんの自宅にしたらいいんじゃない?」
「それなら、柚木さんも参加出来るでしょ。」
「あっ、それは名案!ビッチ先輩にしてはナイスなこと言うね!」
「あのね、あなたの中ではわたしの印象は、どうなってるの?」
「うーんとね。『そんな引きこもり放っておけ!』的な?」
「酷いわね、流石に私もそこまでビッチじゃないわよ!」
こうして、全員参加で、クリパ会場は、柚木宅に決定した。
***
-12月24日-
「ど、どうも初めまして、柚木唯依です。」
唯依は、今夜はクリスマスイヴとゆうことで赤と白のサンタカラーのサンタ帽子を被り、
ミニスカサンタコスで過ごしていた。
「おう!唯依。今日は何時もと服装が違うな。」
なんだ!?ミニスカサンタとか最高かよ!心の中藤也は、でグットサインを贈る。
初めましてじゃないよ。柚木さん。オフ会の時に会っているよ?」
と恵が言う。
ライトブラウンのミディアムヘアーに今日はトナカイカチューシャをして白いニットのワンピースに黄色いコート姿で赤のチェックのストールを巻いて可愛さを表現している。
「でも、あの時はリモートだったから......」
「なにはともあれあなたがあの結月ゆいさんなんだね!よろしくね!」
「プロのイラストレーターとお会いするのは初めてだから緊張しちゃう。」
「わたし下條一希です。藤也くんちはクラスメイトで仲良くさせて貰っています!」
下條は、黒いセーターにブラウンのカーゴパンツにカーキ色のモッズコートを着込みスタイリッシュに決めている。
「こんばんは。お邪魔させて貰うわ柚木さん。」
南先輩は、暖房の効いた室内でロングカーディガンを脱ぎ、白のノースリーブに紫色のタイトのスカートに包み、大人っぽく大胆なコーデに身を包んでいた。
大胆に主張する二つの膨らみに露わに露出した素肌になんと妖艶で色っぽいんだ!まさに大人な女性だな。
「おい!下條。唯依に絶対に同人漫画を見せるんじゃないぞ!」藤也は、下條に釘打つ。
「あんなのをに見られた日には唯依とまともに顔を合わせられない
そして、現在。唯依は、自宅にあにファンメンバーが一同に集まったことで恵や下條とは
!」
唯依に同人誌を見られる事態は、なんといか回避して、この日の為に、、予約しておいたチキンやピザ。クリスマスケーキを食べてお互いに談笑を交わす。
唯依も楽しそうで、クリスマスパーティーを企画してくれた恵や南先輩達に感謝したい。
「ねぇ、ところで下條さんは、どんな漫画を描いているの?」唯依が訊いてくる。
「そうですね、男の子同士がイチャイチャする漫画を描いています。」
「それは、エッチなヤツ?」
「柚木は、興味津々で訊く。
「そうですね、少しだけ。」
「あっ、ちなみに主人公のモデルは、そこの男の子です。」
「えっ!?藤也くんが主人公!?読んでたい!」
「あっ!ダメだぞ唯依。お前には、まだ早い!」
「
俺は、同人誌を下條から渡されるのを阻止する。
「ちょっと!なにするの、藤也くん!?邪魔しないで。」
「わたしも、藤也くんのエッチな漫画読みたいー!わたしにも同人誌本読ませて-!」
と駄々をこねてくる。
《お前な......」
どんだけ、BL本読みたいんだよ。
どうか、清らかなままでいてくれ!腐ってるのなんて、下條だけで充分だ!
唯依は隙を見て、俺の手から同人誌をスッと取り上げ奪取する。
「ふふっ、とりぃ~。」と目的物を手中に収めて、にまりと笑う。
「あっ!こら、返せ!」唯依に手を伸ばして本を取り上げようとするも、スルリとかわして安全地帯へと逃げた柚木は、パラリパラリと同人誌を読んでいく。
「へぇー、わぁー!」と時折、目を覆いながら恥じらいながら読んでいく。
【藤田くんは涼風くんを拒めない】
主人公、
男からアプローチなんて受けられるかと凉宮からの攻めを全力で拒む。
親友から恋人に移行しようとする涼宮を拒む藤田だけど、凉宮の純粋に自分のことをクラスメイトとして親友として慕い、プラス好いてくる凉宮の気持を無下には出来なく、凉宮の本当の気持を知ったからっていって今までの交友関係を全て無かったことになんて出来ないと、藤田は凉宮のことが拒めないで次第に受け入れていく。
「藤田くん、私のことを好きって言っていたのに、本当は男の子が好きだったんだね。」
「変態。さよなら!」と陽菜さんは藤田に幻滅して離れていく。
「待って!陽菜さん。これは、誤解だから!」
果たして、藤田の恋の行方どこへいくのか?!
読み終わった唯依は、満足といった感じにうん。うん。と『すべて理解した』といった表情で、藤也に語りかける。
「そうか、藤也くんは男の子が好きだったんだね。」
「それ、漫画の中の話だから!フィクションだからー!」
誤解を正そうと俺は、そう叫ぶのだった。
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