六章1話 高嶺の花は悪役令嬢に恋をする

リタ・トゥールマン15歳




何故か可愛らしくて守ってあげたくなる女の子1位な親友に押し倒されている。


(何がどうしてこうなった……?!)




事の始まりは、学園の女子寮に幽霊が出るという噂話を親友であるこの国の王女様アリアローズ・キングストンが真に受けてしまった事から始まった。




「リタ、あの……お願いがあるのですけれど」


授業も終わり放課後になって生徒がまばらになった時近づいてきたアリアローズ様が私に話しかけてくる。


一体なんだろうと思いながらも私は話を聞く体勢になった。


「なんですか?」


「今日の夜、一緒に寝てもらえませんか?」


「え?!」


一体急にどうしたというのだろう。


そこにいるのはアリアローズ様のはずなのにいつもの気品は感じられず可愛らしい女性の印象を受ける。


「もちろん大丈夫ですが、どうしたんですか?」


「え、リタはあの噂を知らないんですか?」


「噂?」


そういった類のものは全く聞いた覚えが無いので首を横に振った。


不安そうに眉を細めるその姿は庇護欲がわいてしょうがない。


「で、でるらしいのです」


「でる?なにがですか?」


「じょ、女性の幽霊が寮に出るらしいのですよ!」


そう言ったアリアローズ様の瞳は微かに潤んでいた。


「私、怖くて怖くて……」


どうやら幽霊などと言った存在が苦手なようだ。


私はそういった存在を信じていないので全く問題ない。


「わかりました。今夜お部屋へ伺わせてもらいますね」


「あぁ、ありがとう!リタに相談してよかったです!」


嬉しそうに私の手を掴んだアリアローズ様は可愛らしく微笑んだ。


私はアリアローズ様にも苦手なものがあったことを知れたのが嬉しかった。




それから数時間後、何事もなく夜になる。


私はワンピースタイプのネグリジェを着てアリアローズ様の寮室の前に立っている。


大好きな女性の部屋にこれから入るのだと思うとドキドキと緊張していた。


コンコンと小さくドアをノックするとすぐにドアが開く。


そこにはフリルをふんだんに使った可愛らしいネグリジェを纏ったアリアローズ様がいる。


「あぁ、リタ!来てくれたのね」


そう言って抱き付いてきた。


「ちょ、アリアローズ様。ここ廊下ですから」


もう夜なのであまり騒がしくしないほうがいい。


そう伝えるとアリアローズ様は私から離れて手を引いて室内に招き入れてくれる。


室内はさすが王族といった高級そうな家具が置かれていた。


そこを通り過ぎて寝室に入る。


そこには人二人が余裕で眠れる大きさのベッドが置かれていた。


ベッドサイドにあるライトの優しい光が私達を照らしている。


私は招かれるままにベッドの端に座った。


隣にアリアローズ様が座る。


「リタ、来てくれてありがとう」


「アリアローズ様のお誘いですから」


そう言えばアリアローズ様はふふふ、と嬉しそうに小さく笑う。


「本当にリタは優しいですね」


「私が優しい、ですか?」


主にアリアローズ様とセレス以外には対して優しく接した記憶は無い。


ヴァニラ王子への対応は除いてね。


あれは友人としての対応だから問題なし。


他のクラスメイトに対しては普通の対応しかしていない。


しかもレスター・バーンライトに対しては滅びろ浮気者とさえ思っている。


そんな私が優しいのだろうか。


「リタは優しいわ。だってこうして私のお願いを拒まないもの、それに……」


そう言ってアリアローズ様はゆっくりと私の両肩に手をかけてベッドに押し倒す。




こうして冒頭に戻るのだ。




ふわりとしたベッドに背中から埋まる。


私の上にはアリアローズ様が乗りかかってきた。


「こうなってもリタは怒らないでしょう?」


「え、あ、あの。アリアローズ様……?」


アリアローズ様のふわふわの髪が肌をくすぐる。


細く柔らかい手が体の線をなぞる様に動いた。


「あっ」


くすぐったくて身を捩る。


その様子を見てアリアローズ様は嬉しそうに微笑む。


「ふふ、可愛い」


「え、か、可愛いですか?!」


可愛いの本家のようなアリアローズ様にそう言われて混乱する。


「えぇ可愛いわ。だってこうして私の手に翻弄されるリタなんて見たことないもの」


ス、と顔を近づけてきて唇にキスをされた。


予想外の出来事に頭が混乱してついていかない。


ちゅ、ちゅ、と角度を変えて何度もキスをされる。


顔が離れていくとアリアローズ様がとても寂しそうな表情をしていた。


「それとも、リタはこんな私は嫌い?」


「いえ全然!むしろ大好きです!!」


まさかこういった事をするとは思ってもいなかったけれど別に嫌な気もしないのでドンと受け入れることにする。


アリアローズ様の細い指がネグリジェの肩紐をずらす。


可愛らしいこの人に脱がされているのだという事実に恥ずかしいような嬉しいような不思議な気持ちになった。


「リタ」


「アリアローズさ、ま……?」


お互いの唇が触れあう。


マシュマロのように柔らかい感触についうっとりしてしまう。


すると口を開けるようにペロリと唇を舐められたので薄く口を開くとそこから舌が入ってきて私の舌を絡めとる。


お互いの唾液を塗りこめ合うように舌を絡めあう。


息が上がってきたと感じた所で舌が離れていく。


お互いの唾液が混ざり合った銀糸が唇を繋いで切れた。


その光景を見て、あぁ私はこの人とエッチな事をしているんだと少し興奮する。


チュっと鎖骨のあたりにキスをされる。


唇はそのまま下に降りて行きネグリジェを脱がせた胸へと吸い付いた。


「ん」


今まで感じたことの無い感覚に声が小さく漏れる。


チュウと胸の頂きを吸われて体がビクリと動く。


でも嫌な感じじゃない、これが気持ちいいってこと……?


思わず声を抑えようと口に手を当てた。


「リタ、声を隠さないで……聞かせてちょうだい」


「う、は、はぃ……」


すかさずアリアローズ様にお願いされてしまう。


恥ずかしい気持ちはあるけれど手をどかした。


するとそれを待っていたかのようにアリアローズ様は私の胸を責め立てる。


舌で弾くように愛撫すると同時に空いている方の胸は指でクニクニと摘ままれた。


「あっ、ひゃぁん!ひぃうっ、あ、りあろーず、さまぁ!」


あまりの気持ちよさに体が暴れそうになるがシーツを掴むことで耐える。


それを良い事にアリアローズ様はもっと激しく舐めて、吸って、弾いてと責め立てた。


声を抑えるなんて考えていられなくて身悶える。


「ひぅ、あ、あっ、あぁん!やっ、ぁん」


「はぁっ……リタ、可愛いっリタ……!」


どうやらアリアローズ様も興奮しているようだ。


息も荒く私の胸を責めていた。


パクパクと優しく胸の頂きを食むようにしているかと思ったら舌で念入りに舐め上げられたりする。


正直言って気持ちよすぎてどうにかなってしまいそうだ。


その時、アリアローズ様の手がネグリジェをたくし上げてショーツに触れた。


「あっそこはぁっ……ぁっ」


アリアローズ様は静止しようとする私を無視して股の割れ目をなぞるように手を上下させる。


途端に感じたことの無い感覚が襲い掛かってきた。


弱い電流のような刺激が体を走り思わず体を仰け反らせてしまう。


「フフ、気持ちよくなりましょう?」


そう言ってショーツに手をかけて脱がせる。


人前で脱いだ事に羞恥心が募るがそんなことお構いなしにアリアローズ様は私に触れてきた。


直に割れ目に触れるとじっとりと濡れているのが分かる。


それが嬉しいのかアリアローズ様はニッコリと微笑んだ。


「ちゃんと感じてくれてよかった」


「あ、アリアローズさまぁ……」


口に出して言われるとさらに恥ずかしくなる。


アリアローズ様は割れ目に塗り込めるようにヌルヌルと指を上下させた。


更に強くなる刺激に体がビクンビクンと反応する。


恥ずかしい、でも気持ちいい。


どうしたらいいのか分からないフワフワとした浮いた気持ちになった。


ぬちゅぬちゃといやらしい水音がしてくる。


それに気を良くしたのかアリアローズ様の手の動きが早くなった。


「ぁ、あ、ああ、ひゃん、ん!あぁ!だ、だめで、すぅ!」


「駄目じゃないでしょ?気持ちよくないの?」


手を止めずに問いかけてくるアリアローズ様の表情は今まで見たことがないくらい意地悪な表情をしていた。


「あっ、きもち、いい、ですからぁ!とめてぇ!」


「だーめよ。もっと気持ちよくなって」


そう言ってアリアローズ様の指が私の中に侵入してくる。


一本だけゆっくり、ゆっくりと中に異物が入ってくる圧迫感に戸惑いを隠せない。


「あ、あ、あぁあ!」


「痛い?」


私は声を上げながら首を横に振る。


痛くは無いのだ。


ただ、未知の感覚すぎて戸惑っているだけで。


「あ、アリアローズ様の指が、わた、しの中にぃ……!」


「えぇ、そうよ。ほらどこが気持ちいいのかしら?」


ぐちゅん、と音がするくらい強く指を抜き差しされた。


その時、指が当たったところが気持ちよくて体がビクンと跳ねる。


「あら、ここなのね?ふふ」


「うあぁ、はずかし、いです!聞かな、でぇ!」


ぐちょぐちょといやらしい水音をさせて私の中を行き来する。


アリアローズ様はとても楽しそうに頬を赤く染めていた。


とても興奮されていて、私の必死の抗議も意味を成していないようだ。


喘ぎ声を出し過ぎてか息が上がってきた。


「あっ、あっ、あぅ、ひゃ、ぁん!」


あぁ、駄目だ。


気持ちよすぎて何も考えられない。


「リタ、リタ……!」


私の名前を何度も呼んでぐちゅんぐちゅんとアリアローズ様の指が私の中を蹂躙する。


息が苦しい。


意識が遠のきかけている。


「あ、りあろーずさまぁ……!」


「あぁいきそうなのね?いいのよ、イって!」


そう言われて私はこれがイきそうなのかと理解した。


視界がチカチカと明滅を繰り返している。


「あ、あぁあああ、ああああああっ!!」


視界が真っ白に染まった。


一際大きくビクンと体が跳ねる。


そのままビクッビクッと痙攣のように体が動く。


「はぁー……っ!はぁー……」


息を整えようと深呼吸をする。


「ふふ、イっちゃったリタも可愛いわ」


そう言ってアリアローズ様は私の中に入ったままの指を抜き差しする。


「ひゃぁあん!」


イったばかりの体に再び刺激が与えられてビクンとなった。


「まだ夜は長いわ。もっと気持ちよくなりましょう?」


「あ、アリアローズ様ぁ……あぁん!」


指が二本に増やされた。




この淫らな夜はまだ終わらないようである。




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