四章8話 最後は仲良く……
眠りから覚めるともうそこは中央都キングリムだった。
中央の都と言う通り人が多く、活気づいている。
私達は第二区と呼ばれる少し富裕層向けの宿に泊まることになった。
というのもメイン商品であるフリージアシルクの顧客は第二区より上の貴族だからだとか。
商談などはヤンさんに丸任せで私達は積み荷を降ろしたり、新しく西都へ持ち帰る商品を買いこんだりするため下町に降りてきている。
中央都は各地のいろんなものが集う。そう聞いていた通り見たこともない装飾や見たことのある和装などが売っていたりした。
私はシトラスちゃんと二人で色んなお店を周り商品の確保をすることになる。
「モモさん、大丈夫ですか?疲れてないですか?」
「大丈夫です。むしろ元気です」
心配したように声を掛けてくれるが本当にあれから体の調子が良い。
完全に向こうの体と接続が切れたからだろう。
少し寂しい気もするが私が選んだ日常はこっちだった。
後悔が無いかといえばそうじゃないけど……今が幸せだからいいよね?
「あ、あそこに飴とか売ってますよ」
「ほんとだ」
シトラスちゃんの指さした先には色鮮やかな飴を売っている店があった。
味に関しても取り扱っている種類が多い。
「こういうのも商品になる?」
と私が問いかけるとシトラスちゃんは難しそうに唸る。
「むー、飴は溶けてしまいますからねぇ……仕入れてもぐちゃぐちゃになって商品にならないんですよ」
「そっかぁ……あ、水あめだって!これはどう?」
水あめなら元々溶けている状態を練り練りするお菓子だから問題無いはずだ。
「それなら持って行ってみる価値はありますね」
「じゃあ若に聞いてみよ。すみませーん」
私は店の奥にいる店員に声を掛ける。
出てきたのは厳ついヤのつく職業のようなおじさんだった。
「おう、買うのかい?」
「ひょえ、あ、はい。水あめを……」
「とりあえず一瓶くださいな」
見た目のわりに優しく声を掛けられて驚いてしまった私の代わりにシトラスちゃんが答える。
「ほらよ」
「ありがとうございます」
固まっている私に代わりシトラスちゃんがお代を支払って水あめを手に入れた。
「ほら、次に行きましょう」
「あ、うん」
シトラスちゃんに袖を引かれてその店から離れる。
「はぁーびっくりしましたね」
「思ってなかった強面だったね」
ふふ、とお互い顔を見合って笑った。
「お菓子は高級品ですからね。できれば商品にしたいものです」
「甘いモノは高いよねぇ」
この世界は砂糖がまだそこまで流通しきっていないようで、さっきの飴屋とかはあるけれどケーキとか砂糖をたんまり使うお菓子は上流階級でしかお目にかかれないらしい。
チーズケーキとか食べたかった。残念。
しかし下町となると大通りの人波がすごい。
そこら中に屋台はあるし、いいにおいが色んなところからしてくる。
私達ははぐれないように手をつないで歩いた。
少し恥ずかしいが恋人つなぎと言うやつだ。
どちらともなく笑顔になる。
そうして私達は下町探索を楽しんだ。
夕方になり宿に戻ってくると丁度商談が終わったのかヤンさんとばったり出くわした。
「おう、お前たち今戻ったのか?」
「はい、下町巡りしてきました」
「何かいいものでもあったか?」
「モモさんが水あめというものを見つけましたよ」
そういってシトラスちゃんは水あめの入った瓶をヤンさんに渡す。
ヤンさんは瓶の中身を見たり嗅いだり、小指にちょっとだけつけて舐めた。
「あっまいなこれ」
「これなら溶けてますし砂漠の暑さもたえられるんじゃないかと思いまして」
「いいな、これ。子供が喜びそうだ。どこで売ってた?」
「あのね、下町の……」
と詳しい店の場所をヤンさんに伝える。
「ん、わかった。明日にでも商談しにいってみるわ」
さんきゅーな、と頭を撫でられた。
なんか頭を撫でられる回数が増えた気がする。
イケメンずるい。
それからヤンさんと別れて私達は用意された客室に戻った。
なんとシトラスちゃんと相部屋ですよ。
これはもうヤンさん的にも私達の関係が認められたってことでオッケーですよね?!
◆◆◆
夜になり、皆が寝静まった頃私達は深い深いキスをしていた。
何度も角度を変えてもう一度、もう一度とシトラスちゃんの柔らかい舌を堪能する。
「あ、はぁ……はぁ……モモさん……」
「はぁ、あっ……シト、らすちゃ……んん」
お互いの唇を混ざり合った銀糸が繋ぐ。
唾液でてかりと光る唇のなんてエロイことか。
それを見ただけで私は興奮を感じる。
ゆっくりとベッドに押し倒されてシトラスちゃんが私の上に馬乗りになった。
ちゅ、ちゅうと首筋から下へとキスを落としていく。
「あっあ、あぅ……」
シトラスちゃんはキスだけですっかり出来上がってしまった私の乳首を優しく舐め上げる。
開いた手で乳首をくにくにといじられて、気持ちよさに声が抑えられない。
ちゅうと強めに吸われて腰が揺れる。
「あ、それ、だめぇ……」
「ふふ、もっと感じてくださいね」
するりと片手が下へ降りて行き私のアソコに触れる。
そのまま指を優しくなぞるように上下した。
「んん!」
しだいにくちゅりにゅるりと愛液によって滑りが良くなってくる。
シトラスちゃんは秘豆に愛液を塗りたくるように指を上下させた。
指が秘豆に触れるたびにビクンと腰が揺れる。
「あぁ!んぁ!」
「モモさんの感じてる姿すっごく可愛いですよ」
「いや、そんな事言わないでぇ……」
恥ずかしくて腕で顔を隠した。
その腕を取られて表情を隠すことができなくなる。
「隠さないで、全部見せてください」
「うぅ……あっ、あっあん!」
秘豆を押しつぶすように愛撫されて声が大きくなってしまった。
それも嬉しいのか何度も同じようにされて視界がチカチカとしてくる。
「あ、やだ、きちゃう……!だめぇ……!」
「いいですよ。イっちゃってください」
指での愛撫がさらに激しさを増した。
くちゅくちゅといやらしい水音が聞こえる。
「ああぁあぁあっ」
背筋を上るような快感が駆け抜けて私の視界は真っ白になった。
体が弓なりに沿って足がピンと伸びる。
「はぁっ……はぁっ……」
息荒く絶頂の余韻に浸っている私の横でシトラスちゃんが寝間着を脱いだ。
メロンがプルンと揺れた。
「モモさん……今日はこうしましょう」
そう言って私に背中を見せる形で私のアソコに顔を近づける。
代わりにヌラリと濡れたシトラスちゃんのアソコが私の手の届く位置にきた。
いわゆるシックスナインという体勢だ。
私は恐る恐る割れ目を舌で愛撫する。
するとシトラスちゃんがビクンと反応をした。
シトラスちゃんも私のアソコに舌を抜き差しして弱い所を責めてくる。
「んん!ふぁああ!」
「んふ、ふふ気持ちいいです」
負けじと私も舌を挿入してシトラスちゃんの弱い所を探す。
お互い愛液にまみれながら舌を出し入れしている。
「んちゅ……ちゅぱ、ちゅうう!」
秘豆を強く吸えばびくりと背をそらせた。
「あぁ!そこ、だめですぅ」
「シ、トラスちゃ、ん!」
弱点見つけたりと私は秘豆をぴちゃぴちゃと舐め上げる。
「あ、あっ……!だめっ!あぁああ!!」
背をそらせてイってしまったのか私の上にのしかかってきた。
柔らかいメロンがいいクッションになっている。
少し息を整えるとシトラスちゃんはいつもの体勢に戻った。
「あっ……んんっ……!」
お互いのアソコを擦り合わせて秘豆が擦れて気持ちいい。
くちゅくちゅと擦り合うたびに粘質な水音がして耳を犯されている気分になる。
「ん、ふっ……あっ……!」
シトラスちゃんも限界が近いのか擦る速さが上がってきた。
私も腰がビクビクと動いていい感じに擦れて気持ちがいい。
また視界がチカチカと明滅を始める。
「あぁ、だめ。またイっちゃう!」
「いいですよ。一緒に、イきましょう!」
ラストスパートとばかりに腰を振るスピードが上がった。
後はもう快感に任せてイくだけである。
「あぁああああ!」
「んあぁああぁ!」
お互いに体をピンと逸らしてイった。
息荒く快感の余韻に浸っているとシトラスちゃんが横に寝転がってくる。
その手が私の手を掴んだ。
私はその手を優しく握り返す。
「ふふ……気持ちよかったです」
「うん。私も……よかったです」
お互い顔を見合わせてふふふと笑う。
最初は暇神のせいでシトラスちゃんに手を出してしまったが、いつの間にか本気で好きになっていた。
性別は同じだけどこんな愛の形も有りなのかもしれない。
私はこの世界で、彼女と、ヤンさんたち商会の人達と一緒に死ぬまで生きていく。
それが、私の選んだ生きる道だ。
あ、でも暇神は次会ったら絶対に殴ろう。
*****
モモの話はここで終わりです。
次はまた別の女の子の話になります。
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