三章1話 魔女だけど、悪そうじゃない!


異世界転生したいなぁと漠然と考えていたら本当に転生してしまった挙句、速攻で没落した貴族の長女になってしまった私は家族を養うために冒険者になった。


舐められないように男装して登録したら青薔薇の剣士とか恥ずかしい二つ名をつけられてしまったけれど私は元気です。




私の転生した世界は大きな大陸が一つあり、中央の王都を中心にキレイに東西南北に分かれた都市で管理された世界だった。


北のノースラント。


西のフリージア。


南のパスティア。


東のシノノメ。


そして中央の王都キングリム。


この王都キングリムで生まれて没落した私は祖父母の住むというシノノメに身を寄せることになる。


その名前のとおり和風な雰囲気のする街だ。


私は復権のために功績をあげようと必死に冒険者業を頑張った。


色んな場所にも行ったし、色んな魔物も倒してきた。


冒険者としてのランクも上がったしこのまま頑張ればお家復興資金くらいは稼げるはずだった。




でもだからって指名依頼が『魔女殺し』はないと思います。




魔物はともかく魔女とはいえ人を殺すことを斡旋していいのか冒険者ギルド!


どうやら貴族からの依頼らしく断れなかったらしい。


でもだからって人殺しは私だって嫌だ。


だから一つ条件を付けることでこの任務を受けた。




『魔女が悪い魔女でないと判断した場合殺さない』




任務内容は『魔除けの森の魔女退治』どう考えても悪い魔女だとは思えない。


なのになぜ貴族からこんな依頼が降りてくるかわからないので平行して事実確認をしてもらうことにする。


私の説得という名の脅しにギルド長は『喜んで』この条件を受け入れてくれた。






◆◆◆






魔除けの森はその名の通り魔物が居ない森のことだ。


シノノメの北にあるこの森は魔物が寄り付かないため魔物に対する防壁として重宝されてきた。


サクサクと霜が降りた土を踏みながら進むと小さな小屋が見えてくる。


干された薬草や鉢植えのハーブなどのおかげでいかにも魔女の住んでそうなログハウスに見えた。


家の前には小さな清水が流れていて木造の橋がかけられている。


私が橋を渡ると人の気配に気が付いたのかログハウスから誰かが出てきた。




薄緑色の長髪を適当に三つ編みにして、魔女のような服を着た少女が私をその緑色の瞳が私を見据える。




「い」


「い?」


「いやぁあああああああ人間んんんんんん!!!」


「えぇええええ?!」




叫ぶと彼女は家の中へ逃げ込んでしまった。


私は慌ててドアの前までくるが鍵をかけられてしまっているのかガチャガチャして中に入れない。


「ちょ、なんで閉めるんだよ?!」


「それはこっちのセリフよ!なんで入ろうとするの!!」


ドアの向こう側から泣きながら叫ぶ声が聞こえる。


私の存在はそんなに恐ろしいのだろうか。


見た目は普通のつもりなんだけど……


「そりゃいきなり叫んで逃げられたら追いかけもするよ!」


「だって人間じゃない!どうせ私をいじめにきたんでしょ?!」


「いじめにって……子供かよっ!!」


力を込め過ぎたのかメキィと音をさせて鍵が壊れてドアが枠から外れてしまった。


「「あ」」


再び目が合う。


やっぱり少女は泣いていた。


泣きながら私の存在を拒否している。


「ご、ごめん!!壊すつもりはなかったんだ!直す!直すから!」


「いい、直せるから」


そう言って彼女は何かの呪文を唱える。


すると壊れたドアが逆戻りをするように元に戻った。


がちゃりと鍵が開く音がする。


「……いいわ、入って」


「あ、ありがとう」


誘い入れられて中に入れば外とは違いさらに色んな器具や書物、素材がそこかしこに散乱していた。


それこそ足の踏み場が分からないほどに。


「適当に座って」


「え、えぇ……大丈夫なのか?」


とりあえず一番安定感のありそうな本の山の上に座る。


すると魔法で淹れたコーヒーが浮かんでこちらに向かってきた。


それを溢さないように受け取る。


「砂糖とか無いからそれでがまんして」


「あ、うん。大丈夫だよ」


そこで気が付いた。


彼女の耳の形が長いことに。


彼女は長耳族エルフなのかもしれない。


だから人間を警戒しているのか。


長耳族は眉目秀麗な者が多く、奴隷として扱われている数が多いと言われる種族だ。


「で、人間が何をしにここまで来たの?」


ジロリと睨むように言われた。


「一応魔女退治の依頼を受けてきたんだけど、君そんな悪いことしてないでしょ?」


「魔女退治?!やっぱり敵なのね!」


慌てたように杖を手にする彼女に私は待ったをかける。


「落ち着いてってば。別に君を退治するつもりはないよ」


「じゃ、じゃあどうするの?」


「どうしてこうなったのか調べるのに協力してほしいんだ」


「協力って……何を話せばいいの?」


落ち着いたのかちょこんと一つしかないソファの上に座り込む。


その彼女の前に私は依頼書を出して見せる。


「この依頼なんだけど、ある貴族からギルドに来たらしいんだ。なにか貴族ともめたりした?」


そういえば彼女は不愉快そうに眉を顰める。




「街中でいきなり求婚されて、ひっぱたいて、逃げた」




あまりにも簡単すぎる話にずっこけたくなった。


つまり貴族の逆恨みだろう。


なんでこんな依頼受けたんだよギルド長ぅうううう!!!


「他には何かされたりした?」


「別に、すぐ逃げたから……」


「余罪は無しか……良かった」


他にも何かしていたら誤魔化すのが大変だっただろう。


ただ『貴族』をひっぱたいたのは問題だ。


どんな屑でも貴族は貴族だ。


まぁそこはギルド長に頑張ってもらおう。


「この話はこれでおしまい。で、聞きたいんだけど君いつもここで過ごしてるの?」


「うん、なにか?」


「汚い」


「へ」


きょとんとした表情で私の事を見てくる。


「汚い!!雑!!!もっときれいにしよう!!ね?!」


「ええぇええ……」


嫌そうな表情をしても遅い。


私は彼女の許可を取る前に行動に起こしている。


まずは目の前の本の山から本棚に順番ごとに仕舞い始めた。


「い、いいよぉ……!」


「よくない!病気になったらどうするんだ!綺麗になるまで泊まり込むからよろしくね!!」


「ひえぇえやっぱり人間怖いぃいい」


羊皮紙や、何かが書かれている紙はそれっぽいものと一緒にまとめて分けて紐で結ぶ。


それをなんども繰り返して行くだけでも随分足の置き場が出来た。


重要そうな器具のあたりは彼女にやってもらわないと危ない気がしたのでまだ手を出していない。


「あと僕こう見えて女の子だから安心してね」


「えええええ……?!」


「諸事情で男装してるだけだから。ベッドどこ?あと雑巾と箒とはたき」


「うえぇええ」


変な奇声を上げながらも掃除用具を用意してくれる。


渡されたそれを使って上のロフトにあったベッドの周辺を掃除して、布団は外に干した。


床を磨くたびに綺麗になっていくのが楽しい。


私、家政婦した方が良かったんじゃないのかな。


「ああああのそれは!触らないでくださいぃいいい!」


「へ?」


テーブルを拭こうとして持ち上げた三角フラスコに触れてはいけなかったらしい。


薄緑色だった液体が揺れて紫色に変わっていく。


パリンと音をたてて割れたそれの中身を私は被ってしまった。


鎧があったので刺さったりはしなかったが随分中に染み込んでいる。


慌てて鎧を脱ぐ。


「ん、これは……?」


「作成途中だったのでどんな効果があるのかわかりません……」


「まじか」


あれ、なんだろう。


彼女がすごく可愛く感じる。


あぁ、わかった。


「多分惚れ薬、かな」


「へ?」


目の前に立っていた彼女をぎゅっと抱きしめる。


「今すごく君の事が可愛いって思ってる」


わざと耳元で囁くとビクリと体を震わせた。


多分耳が弱いんだろう。


感情はどんどんエスカレートして彼女を襲いたいとまで思った。


「ねぇ、食べてもいい?」


ぺろりと耳を舐めるとさらに体を震わせる。


その動作すら可愛く思えて仕方がない。


抱き締めた状態で服の中に手を入れれば肌に触れるたびにピクピクと耳が動いた。


「や、だめ……駄目ですぅ……」


まだ発達していない胸を優しく揉み上げるとさらに強く反応を示す。


暫くその柔らかさを堪能してから私はツンと尖った乳首を擦った。


「ひゃん、んん……ぁ……!」


弱弱しく鳴く姿により一層興奮する。


惚れ薬が中間素材だなんて一体何を作っていたんだか。


腕の中でビクビクと震えている彼女の抵抗が無くなってきたところでスカートの中にも手を入れてショーツを脱がす。


「あ、だめっ!本当に、駄目、なんですぅ!」


「駄目じゃないだろ?だってここはこんなに濡れている」


秘裂の奥に触れるとくちゅり濡れた音を立てる。


「ひゃんん」


すりすりと上下させれば少しづつ愛液が溢れ始めた。


それを陰核に塗り付けるように手を動かす。


私の腕の中で自由に動けず快感を与えられている彼女の息が段々と乱れていく。


「あ、あ、ぁ、ふぁ……」


その可愛い姿を見てゾクゾクとした。


あ、これやばいかもしれない。


そろそろ行けるかと指を一本中に挿入すればぬるりと入る。


ぐちょぐちょと音を立てて責め立てれば嬌声が大きくなった。


「ひゃ、あ、ああん!あっ!やぁん!」


服の止め紐を解いて脱がせる。


空気に晒られた白い素肌を目で堪能しつつ乳首にぺろりと舐めて吸い付いた。


「きゃぁあああん?!」


ビクビクンと体が大きく跳ねて中が指を締め付けてくる。


どうやらイってしまったらしい。


はぁはぁと荒い息で私を見上げる彼女に私は自分が興奮しているのを感じた。


同姓趣味は無かったはずなんだけどなぁ……


私は彼女の薄く開いた唇に口づける。


そこから舌を入れて彼女の唾液を貪った。






その行為は何度目かの絶頂で彼女が気を失うまで続くのだった。




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