二章2話 落ちこぼれの魔法使い



朝、寝苦しいと思ったらルビィの尻尾に締め付けられていたので叩き起こしました。


どうも私です。


一応三年生ですが魔法使いの学生なので授業があります。


朝準備をしてルビィに留守番をするように頼んだところ連れていけと駄々をこねられたので仕方なく連れて歩くことに。


ドラゴン姿のルビィは目立つので私の制服を着せる。


胸のサイズがぴったりだったのが解せぬ。


今日の教室に入ればざわりと喧騒が一瞬止む。


「あれ、本当に使い魔連れてんぞ」


「落ちこぼれもついに落ちたかぁ」


といった悪口が聞こえてくるが無視して開いている席に座る。


その際暴れそうなルビィの腕を掴むのを忘れない。


「いいわ、言わせておきなさい」


「でも」


「彼らは知らないからいいのよ」


ルビィのおかげで魔法の行使が可能になったことを知らない連中の悪口なんて一つも堪えない。


渋々と言った感じで私の隣に座る。


「ありがとうね」


「あ?」


「私の代わりに怒ってくれてありがとうって言ってるのよ」


「あー……」


そう言うと恥ずかしそうに頬を掻いた。


お礼を言われ慣れてないのだろうか。


その仕草は少し可愛いと思った。




「さぁ、授業の時間ですわ!」




バァンと派手に登場したのはこのクラスの担任『隻眼の魔術師ルリエール』先生だ。


先生は以前冒険者として冒険をしていたが片目を失ったのを機にこの学校の教師になったらしい。


きちんと実力や成績で人を見てくれるから好きな先生だ。




「今日は文化祭の出し物を決めるわよ!何か案はあるかしら?」




シーンとして案が出る様子が無い。


まぁいきなり言われても誰も考えていなかった内容だから仕方ない。




「コスプレ喫茶というのはどうでしょうか?」




せっかくだからと挙手して提案する。


「それはどういったものかしら?」


「男女で可愛い服やカッコいい服を着てお客様をおもてなしする喫茶店の真似事です」


「あら、楽しそうじゃない。他には何かあるかしら?」


「先生!去年はお化け屋敷をやったのですから今年もそれでいいではないですか!」


私に対抗するようにミリンが言い放つ。


私の案が通るのがよほど嫌なのだろう。


「でも二年続けて同じ催しはつまらなくてよ」


「じゃ、じゃあ冒険クラブというのはどうでしょう?魔法のアイテムなどの展示をしてそれを見てもらうのです!」


あ、それは面白そうだな。


誰か魔剣とか持ってこないだろうか。見てみたい。


「クラス全員で行う行事ではなくなるわね?それくらいしか思いつかないのかしら?」


「なぜ駄目なのですか!」


「そうよ!なんで落ちこぼれの意見が通ってミリン様の意見が通らないのよ!」


そう言うのはミリンの取り巻き達だ。


ルリエール先生の視線がきつくなる。


「大した案も出してないのに口答えするのかしら?」


「うぅ……」


「先生、冒険クラブも面白そうだと思います」


と私が助け船を出すと物凄くきつい目で睨まれてしまった。


別に助けたというより私が見たいからなんだけど。




「まぁ先生の独断と偏見でコスプレ喫茶に決定よぉ!」




あ、これ反論聞く気なかったな。


楽しそうに言い放つ様子を見てそう思った。




◆◆◆




次の授業は嫌いな魔法学の授業だった。


魔法に関する事を学ぶのは好きだったが魔法を使うことができなかったのでよく一人残される。


「さぁ次の授業を受ける心の準備はできたかしら?魔法学はそろそろテストしますからね!」


引き続いて担任はルリエール先生だ。


ルビィが退屈していないか心配になり様子を見るが案外真面目に授業内容を聞いていて驚いた。


「こーら、ティオさん。余所見はだめよぉ」


「あ、すみません」


慌てて前を向いて板書の続きを書きだす。


くすくすと笑われたのは無視だ無視。


「あら、そう言えばティオさんの使い魔の件確認するように言われてたんでしたわ」


「へ?」


「魔法使えるようになったのかしら?」


先生のその言葉に私は頷いた。


すると教室のざわめきが大きくなる。


「ちょっと使って見て欲しいのだけど大丈夫?」


「だ、大丈夫です」


呼ばれて教壇に上った。


「か、簡単なものなんですけど」


そう言って手のひらを差し出す。


昨日の感覚を思い出しながら魔力を手のひらに送っていく。


今度は昨日より少し大きめの炎が手のひらの上に現れる。


「素晴らしいわ!昨日の今日でもうここまで魔力の扱いを覚えてるなんて!」


戻っていいと言われたので炎を消してルビィの元へ戻る。


これでただの落ちこぼれなんて呼ばせない。






◆◆◆






「やったよルビィ!できたよ!!」


全部の授業が終わって寮室に戻って来てから私はルビィに抱き付いた。


「……おう」


私を受け止めたルビィはそのまま私を抱き上げる。


「あれ?」


あれよあれよという間に寝室に入るとベッドの上に横たえられてしまった。


あ、これはやばいなと逃げようとしたところ尻尾が絡みついて逃げられなくされてしまう。


「あれだけ我慢したんだ。少しくらいいいだろ?」


するりとショーツの中に手が侵入してくる。


手の冷たさにふるりと震えた。


「や、だめ!」


ルビィの冷たい指が秘裂の上を何往復も擦る。


時々陰核への刺激も忘れないで擦られた。


その動きのたびに体がビクビクと動いてしまう。


「やぁ……ルビィ、だめぇ……!」


チュウと口付けが落とされる。


また舌同士が触れ合って電撃のようなものが走った。


するすると服が脱がされていく。


ブラをずらされるとプルンと胸が空気に触れる。


「ひぃ、んん!」


唇が離れるとお互いの唾液が線をひいた。


ぺろりとそれを舐める動作にドキリとする。


下からすくい上げるように胸を揉まれて乳首にパクリと食いつかれた。


途端に走る衝撃にさらに体が跳ねる。


どこをいじられても感じてしまう。


これはやばい。


ぺろぺろちゅうちゅうと乳首を転がして遊ぶルビィだがこの間も秘裂に対する動きは止まっていなかった。


段々と耳を塞ぎたくなるような水音がし始める。


「あぁん!ふ、やぁ……!らめぇ!」


「随分可愛い声で鳴くじゃんか」


嬉しそうにニッと笑って顔を股の間に持って行く。


その先の展開を予想した私は必死だった。




「だ、だめぇええええ!!」




ばちーん!と音がしそうなほど強く足を全力で閉じた。


太ももに挟まれたルビィの顔がかわいそうなことになっている。


「だ、だめ……やっぱり心の準備が……とにかく駄目なの!」


「……わーったよ『ご主人様』」


そう言って尻尾の拘束を解いてくれた。


「ご、ごめんね……」


私に背を向けるルビィに謝る。


「別に、俺が性急すぎただけだし……あぁ、でもおっぱいは柔らかくて気持ちよかったな」


「言葉にするなぁああああ」


ぱぁんと頭を強めにはたいた。


反省という言葉はないのかこいつは。




こうして二日目も私の純血は守られたのである。






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