一章第6話 私、帰省します!
それは王妃様の一言だった。
「そろそろ一度帰省するのもよろしいのではなくて?」
「え、帰っても大丈夫なんですか?」
「もちろん。ユウリも連れてってあげてね」
「あ、はい」
こうしたちょっとした旅行気分で帰省してきている。
もうすでに第二王子はいないと聞いているので安心してユウリを連れて行けた。
北都の門も顔パスで通してくれるし平和そのものだ。
ユウリは初めて沢山の人間がいるのを見るのが珍しいのかきょろきょろと色んなものをみている。
その様子にくすりと笑って手を繋いだ。
いわゆる恋人つなぎというやつだ。
嬉しそうに腕に絡みついてくるので少し歩きづらい。
あれは?あれは?と聞いてくるユウリに一つずつ説明しながら家までの道を歩いて行く。
所々で囃し立てられたが八百屋の親父だけは許さん。
「ユウリ・フレスヴェルグです!今日はよろしくお願いします!」
お辞儀と共にふわりと髪が揺れる。
挨拶をされたお父さんとお母さんはユウリの可愛さに悶えていた。
「あらまぁ可愛らしい!」
「部屋はジンジャーと一緒で良かったんだよな?」
「あ、うん。そうして」
軽い荷物を侍女に預けながら答える。
帰ってきたら家出について怒られるものだと思ってたけどそんな様子がない。
「あの、お姉さま……私もっと街を見て回りたいですの」
もじもじと提案してきたユウリの可愛さに勝てるものなんてあるものか。
「夕飯までには戻ってくるのですよ」
とお母さんの言葉を受けて俺はユウリを連れて街に降りることにした。
お気に入りのカフェに連れて行くとそれはもう喜んでケーキを食べている。
ただ、コーヒーはまだ飲めないみたいだ。
子供舌可愛い。
次に訪れたのは鉱石商店だった。
二人で小さな鉱石を削ってお互いにハートを形作ったペンダントを作成する。
この街では魔族の協力もあって鉱石の採掘が盛んだ。
だからこういった機械に使えない屑石を使った露店がよくある。
作ったペンダントはお互いに交換した。
可愛過ぎかよ。
次はたまたま見つけた魔導具店に入ってみる。
魔石を使った役割のわからない道具がそこらかしこに並べられていて、ユウリは興味を持ったみたいだ。
火を使わずにやかんを熱するとかIHじゃん。使えそうだなーと見て回っていたらいつの間にかユウリが何かを手に持っていた。
「お姉さま!これはどういった魔導具ですの?!」
「へ?あ、それは……!!」
35歳おっさん知る人ぞ知るピンクのアレがユウリの手に握られている。
なんてものを通常コーナーで販売してるんだこの店はー!!!
「あら、それはねここを押すと動くのよ~」
と店員がいらないアドバイスをするせいでユウリの手の中のアレが動き出す。
ヴィィイイインと振動音をさせて起動するそれにユウリは興味深々である。
「ちょ、戻してきなさい!」
「えー」
珍しくほっぺを膨らませるユウリ。
ちゃんとした使い方はまだ教わっていないけれどそれを使われたら今日の夜が怖い。
「まいど~」
「え。買ったの?!」
「んふふ~」
例のアレが入った袋を持っている。
「もぉー!無駄遣いしないの!!」
「無駄じゃないですのよ~飴ちゃんもらいました!」
買収されてんじゃねぇか!!
じろりと店員を睨んでやった。
そこで帰らなければならい時間になり、名残惜しそうなユウリを引きずって領主館へ戻ってくる。
その日の夕飯はシルバ兄様やリィリア姉様も交えてなごやかに済んだ。
ただちょっとだけ心配かけたことを怒られたけど。
◆◆◆
入浴も済ませて寝るだけとなったらいつも時間だ。
「やだやだ、それはやめよ!?」
ユウリの手には昼間買った魔導具が持たれている。
私が逃げようとすると金縛りをかけてきた。
「んふ、嫌がってるお姉さまも可愛い……」
ぴたりと閉じていた足を割り開かれる。
ショーツの上からスリスリと刺激されて体がエッチなモードに入った。
「ひぁ……んん、らめぇ……」
くりくりと陰核をいじめられると自分でも濡れてきてしまっているのがわかる。
ヴィイイインとスイッチを入れた魔導具が当てられた。
「あ、ああぁっぁぁぁあ?!」
ビクン!と体が跳ねる。
強すぎる快楽に体がビクビクとした。
その様子を見て面白そうにユウリがほほ笑む。
「やめ、やめれぇ!!つ、強すぎるぅううう!」
「だーめ♡もっとお姉さまの声聞かせて?」
するすると太ももを撫でる手がいやらしい。
にゅるりと愛液と魔導具が擦れる。
金縛りのせいで止めることもできない快楽を逃がせずただただ喘ぐ。
「んああ、りゃめ、これらめなのぉおお!」
自分ってこんな声も出せるんだなんて他人事に考えながら止めてくれるように懇願する。
だけど面白がったユウリは止めてくれない。
にゅるにゅると愛液で滑った魔導具が深く私の中を刺激する。
「やああああいっちゃう!いっ……ちゃう、か、らぁ!!」
悲鳴を楽しむようにユウリの舌が俺の中へ中へと魔導具を押し込んでいく。
じゅるり、ちゅる、じゅるる
と愛液をすする音でさえ俺の耳を犯す。
ビクン!と体が跳ねて視界が真っ白になる。
それでも魔導具とユウリの動きは止まらず私を快感の先へ追い立てた。
「ちゅぱ、ん……お姉さまの中から溢れてくる蜜、甘い、おいしいよぉ」
「いや、そんな……いわないでぇ……あぁあん!」
不意に金縛りが解ける。
これ幸いと、ユウリと位置を入れ替えた。
魔導具も引き抜いてユウリの陰核に当てる。
「あん……ふぁ、あ……お姉さまぁ!」
「ほら、ユウリの大好きな玩具よ」
先ほどまでの行為ですでに濡れていたそこににゅるにゅると滑らせれば全身を震わせた。
「ひゃあん!」
そのままの勢いでユウリの中に魔導具を挿入しようとするが入口が狭いのかうまくいかない。
「あ、あ……お姉さま、お姉さまぁ!」
痛いのは嫌なので舌で何度も出し入れして緊張を抜いて行く。
そろそろかな?と思った時にキュウ、と中が締まる。
イったんだと分かって嬉しくなった。
そこに魔導具を舌で押し込んだ。
「きゃああ、だめ、だめですぅ!い、いっちゃ、ばかり……!んああ!!」
舌で出し入れを繰り返すと何度もイっているのかビクンビクンと体が跳ねている。
可愛い。俺の嫁可愛過ぎか。
最後はちゅう、と口付けをして終わりにしてあげた。
魔導具もスイッチを切って放り出して二人して行き荒く抱き合う。
「お姉さまのいじわるぅ」
「先に意地悪してきたのはそっちでしょぉ」
後片付けは明日にしよう。
そう決めて意識を睡魔さんに任せるのだった。
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