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 しかし、お腹を壊したのは一体何が原因なのだろう。朝にヤクルトを飲んだからか? それとも昼に食ったヨーグルトのせいか? それとも酒を飲みすぎたか? それとも……。


 おっと危ない、意識が尻から離れると思わず出てしまいそうだ。私は再び尻のほうに集中力を研ぎ澄ました。


 とにかく私は便を出したかった。いや、出さなきゃならなかった。しかしここは車の中で密室空間、便所なんてあるはずがない。状況が悪かった。


 ここで漏らしてしまったら運転手さんにも悪いし、どんな顔で説明したらいいのかわからない。恐らく自分の中の何かが壊れてしまうだろう、そう思い、必死に踏みとどまることにした。


 近くのコンビニに寄ればよかった? しかしだな、私の中のプライドがそれを許さなかったんだ。ここで自分に負けてしまっていいのだろうか? この闘いに勝ってこそ、真の喜びがあるのではないか? そんな考えが私を楽園へと連れてはくれなかった。ああ、もちろん後悔した。

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