素描の上

   機械的抑揚で惑わす せせら せせら儀


   睫に降り積もる 重いおも

   ガラスピアノの子守唄に似せて

ひさしから あたる しぶきが とけて なる

 飼い慣らされた奇譚をインストールする


  ながいながいかみが 絡まるだけに あまねく

   さ するように すべてのあなたへ おわれる


     おがくずが はなについて かたりだす、とき

     に、僕等がいた、地上は 腐りきった 鯨に呑

     まれ。見つけ出した 星星は 横暴な燃え滓を

     渦巻かせ 未読だった部分を無毒に拭い去る。


    それは結び目の絞殺犯で

  今とわたしも愛して喰らうの。


偶然が紐づいて寄生した身を動かす

   誰かにか惹 かれたくて

      馬乗りに反して はいって

潤滑油を垂れ流す 支配下に置かれるだけのカミサマ

なにを定めるでも無い ヒエログリフを 砕いてしまった

或る あひるひの満ち干き

  とととんとんと こんこん と

    ユキは イマヨ コノヨ 凡てを

かみ ひとすじに と おとし て しまい ました


       ヒロインの消えた水車小屋

    髪もほどいたら あまたひらかる

    指をほどいたら おしまいにある

もうもうとくろい もくもくとしたくちをおおう

         悪党だけが世に生まれていく

       これはあられもない 可笑しやの

あられもない あらはいろとりどりのゆめをきかせて


    「おいてのまはりに のハラがあつた。

         こぼれたエミに ニクがうまれる」


  そのウチに寄りすぐられた sとnが 転変する

あれがいつかの戦争だろうと あなたは言い

それが季節の別れ目だろうと わたしは

ながめ みて います。唯、折々と




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