深沈

はじめからなにもなかった、それは自らが見せた幻影と想いを陳べる。唯、白紙。青天が施したもう、憐みの彩、その記憶だけが巧妙により合わさって、そこにあるという嘘を繋ぎとめる。どれもこれも「私」を演じているに過ぎない、絵空事にぶら下がる一縷。あなたから見た彼も彼女も、真実に遠く理想を纏わせられる。簡単に疑ってしまえばそこにあるという今だけが残り、何処にも敵うべきものが見当たらないものである。匆匆そうそう 地に足を憑けた、そして此処に老いて動じぬ ときは、わたしを置きざりにして 私から離れて逝く。

その展はふたつにおられ、それぞれを照らし魅せる。双子のようなもの。暑さも寒さも分かち合いながら地に影を齎していく。皆皆同じ姿を抱いてやしろには秘が点され、それが線で繋がるよう 祈り願っている、形を、留め抜く様を 表わしたころです。

それぞれに心は違うもので、ですから充ち欠けて、よりそい、おもいで あう だれともなく曖昧な魂のゆくえ、肉体と要し心から現わされたもの。目前から崩れ去る 時は必ず、幾重にも重なり続ける終始を標す、決別したことでしか 有りえない 想いを遺して往く。連鶴といて.

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