生限残夜
非生産効率のいただけない 寝袋を詰め込んだカップラーメンのようだ。三分もよおすあいだに風呂に浸かっていたアヒルを救い出す。タイマーの壊れたビデオデッキだから 唐突に始まった転生動画なのだろうか?
裏返った尺度でアピールする、契ったばかりの彩りを盛り付けた紙吹雪は山となる。春だ!
そうだ……青い天井は見境なく 吹き抜ける。
掠れた状況は網目上に泡銭を零し、夢遊病の気分で風を切って歩んでいた。これが君と僕。
殺戮に至った動悸を収めてあるビニ本を 心臓の位置に固定しているから
何度撃たれても 死なないはずだから。
黒猫が通り過ぎた道に 可愛いだけが堕ちていく 今どきに、そんな迷信を信じるものは 全く居ない。
僕の胸に飛び込んでらくに閉じればいい、待ち合わせの時間をすぎても 現れなかった、ともかく。
拠れたカッターシャツのズレた釦から計算された 零点の答案用紙の前では、きっと今頃は……
そう出会った!
理論上暇つぶしのファミレスで 遅れた時間だけの夕飯を食べている。僕は今日も泣けないままごとを繰り返し、咀嚼音を口ずさみ乍、伸びた髪の束を解いて、枝分かれした白髪の数だけ 叱られるのを、と ここまで、待っているだけなのだ。
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