燎原のセルロイド

 水槽に召され 永めみるだけの世。其れはふなかもしれない。

 尻に火がついた。あかい、フンっ ゆらゆら。酔いに黄昏てこんがらかる遺志。その軽い意思 やはり表装、間違えて食らいつく者がいる、やはりじゃりと涎ヨダレたかもしれないが 上手いもんじゃねえ。ただ 口火を切って あっちゃこちゃからも死線、仰山しがみつき 喉輪 軽くねじられた時に。

 

 呻き声ひとつあげず、合えて 断ち切らず身に纏う。大事に敷き詰めた、焼け爛れた廃石を

 今の今までを繋ぐ 亘り花道には、先には未来への扉が待ち構えると思いたい。

 だが、つまり手詰まり、研いては開けた時に急度、く。

 

 僕の蜘蛛の糸 誰が押しては弾いた? 樹海の片鱗を 覗き込んだ赤いべべの人形たちか?

 生皮は剥がされ カラクリが見えそでミエナイ。あゝ この腕は真っ赤に染まっている、

 やっぱり畜生ッ、

じゃあねえか?

 仕方ねえな…… ってなあなあに自然分娩する ここは厠だろうさ。

 あたりきしゃりきで垂れ流して、当然 虚無の中にも今も、くそ詰まって。俺は、誰からも見えない、拡大した太陽のようでいて肥やしでも

 或る、あなたへの恋慕か……

  あゝ ならば息はともなわず、藻に伏した身体は漂うことすらできず、ただ喪を纏い乍 生きている、ナアナア 入っていますともヨ。

 

 そんな五月蝿く叩かないでくれ。生きるのに必死なのは皆同じはずだ。そうして思い悩んで みなみな持ち得ている、捻り出す、コナクソ!

 毎度 孔という穴から漏れ出ている 吐瀉物。それがうまくへばりついたり 媚びたりしてる。

 穴は塞がるのか孔が飽くのか わかりゃしねえけどよ。

 

 君らが僕色に腐っていくことを 俺だけが知ってほくそ笑む、此処一番も

 逃れられない底は縁の悪夢。散々な後遺症を求めて、ひとは愛を感じ要るモノらしい。

 産めよ増やせよ まさに糞がっ。産道にて突っかえるモノは、まさにいきも絶え絶えに 個々に要る!

 

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