はしわたし


どの道も朝に飲み込まれるように。眠りについてしまう水母のように

 沁みついたままの 穢れだけが愛おしく、自らを抱き占める

 そのときどきのことかと 深い溜息をつきながら。生は未だにあたたかく余韻を侍らせていく。

 白々しいその日に

 

ひとときの熱に名前をつける

 これは燃え尽きてしまった線香花火、もしくは曼珠沙華は、枯れ 果て 射る。

もう忘れてしまった名を 兎角 連ねていく

 瞼の憶測に狙いを定め 嘘を塗り固めて。見開いたままの、奥底を読み取る事は、けしてならない

届くことも無い手紙。思い描きながら 破り斬る

 繰り返される、思い しまわぬように 二度と出会わぬように 選別して この血潮と棄てる。

 

 忘れてしまえるものは 大事に呑み込まれ きっと私の糧になったのだと 思いたい。

 それは きっとまだ見ぬ あなたとのことだと 誰も彼もが知っている ここから、なのです。

 

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