第18話 アンの音楽講習

 昼食の後、アンはガストリュー家の長女テレジアと一緒に音楽の補講を受けることになっていた。


 アンはいつもアダムたちと一緒に行動していたので、仲間と離れて独りだけで参加するのはすごく不安だった。食後のお茶を同席していたアステリア・ガーメントが見かねて話しかけてくれた。ソフィーは講義の準備で席を外している。


「アン、心配しなくても大丈夫よ。ソフィーは平民出身だから、あなたの気持ちを良く分かってくれるわ。まあ、平民と言っても金持ちのお嬢様だから、反対に私のような貧乏貴族よりよっぽど生活は洗練されているけどね」

「ソフィーさんは平民出身の方なのですか。それで私のような者にもお優しいのですね」

「うーん、それは少し違うかも」 


 アステリアはあいまいな笑いを漏らした。田舎育ちのアンはあくまで素直なのだった。


「違うって?」

「アンたちは特別なのよ。全属性のご加護を受けているアンも、太陽神のご加護をもらっているアダムも特別だわ。そして、貴族並みのご加護を受けているドムトルにしても、田舎の小さなセト村で同時期にそんな三人が一緒に生まれるなんて、これまでの例から言ってもあり得ないことなのよ」

「偶然生まれたといっても、私とアダムは孤児ですけど」


 アンが首をかしげるとアステリアがふふんと笑う。


「余計におかしいでしょ。そこに集まるなんて。むしろ誰かの差し金で、そこにわざと集められたのかもと考える人も出て来るでしょうね。これから一般に知られて来ると。だから宰相も早く情報収集に動いたのよ」

「その七柱のご加護って、そんなに大変なことなんですか」


 アンには自分のことながら良く分からない。自分は普通にメルテルに育てられただけだ。


「うーん、言っちゃおうかな」


 アステリアが悪戯っぽく笑いながら、横に座ったアンの耳元に口を寄せた。


「王立学園の校長が、お偉いさんから聞いた話なんだけど、少し前に、国教神殿の巫女長様が神託を受けたらしいの。これからの苦難に使命を与えし者たちを送るって」


 アステリアはアンの反応を見ていたが、アンは何のことか分からない。だから何、という顔をしていた。


「アンは本当に何も知らないの? 誰からの接触もないの?」

「ありません」

「神さまが夢に出て来たとかないの?」

「ありません!」

「そう、つまらないわね。講師に選ばれた時から、何か不思議なことが起こらないか期待しているのよ」


 アステリアは研究者は好奇心が旺盛なのよと言う。アンは研究者の問題ではなくて、アステリア本人の性格が、何かと面白そうなことに首を突っ込みたがる性格なのだと思う。


「だからね、みんなアンたちとお友達になりたいのよ。これから色々お手伝いしたがる人達が出て来ると思うわ」

「どうすれば、、、いいのでしょう、、」


 アダムがいれば、こういう時は全て任せられるのにとアンは思う。


「自然体でいなさい。自分の素直な気持ちに従っていればいいのよ」

「好き嫌いで決めていいの?」


 アステリアは真面目に答えてくれようとしていた。やっぱり根は良い人なのだとアンは思う。


「平民が貴族と付き合うのは大変よ。国から下賜金が出ても、ちょっとしたことが大変なのよ。誰かの援助は受けざる得ないでしょう。その時は、自分に合うと思う人にお願いしなさい。私の印象ではガストリュー子爵はお勧めかも」

「どうしてですか」

「元々地元だし、子供が同級生として入学する。偉すぎもせず、中央から離れている。かといってそこそこ人望もある。ザクト神殿は神殿勢力としては有力拠点だけど、うまく付き合っていると中央では評価されているの」


 アダムも感じがいい人だと言っていたことをアンは思い出した。


「これから、アンたちが王都に出て来ると、色々人が寄って来るから、王都での本格デビューの前までは丁度いい感じかもね」

「アダムと良く相談します。あと、ドムトルとも」

「そうね。アダムとね」


 アステリアはそう言ってアンの顔を見た。親切なのだろうか、それとも思惑があるのだろうか、分からないが、これからを思うと、アンはセト村での生活が懐かしく思える。もう後戻りは出来ないのだろう。


「奥様がいらっしゃいます」


 執事のダンが声を掛けて来た。第一夫人のフランソワ・ガストリューと長女のテレジアが間もなくプレイルームへ到着するという。


「それじゃ、私は失礼するわね。また明日。アダムたちにもよろしくね」


 アステリアが入れ違いにプレイルームから出て行った。


 第一夫人のフランソワが長女のテレジアと一緒に入って来た。その後ろに席を外していたソフィーの姿もあった。


「あなたがアンね。私がフランソワ・ガストリューです。それでこの子がテレジアよ。これから一緒に補講に参加させてもらうのでよろしくね」

「アン、テレジアです。よろしくお願いします」


 テレジアが目を輝かせて言った。


「私、アンと会えるのがとても楽しみだったのです。1つ下ですけど、お友達になってください」

「この子、兄弟がみんな男の子なので、同年代の女の子とお話したいらしいのよ」


 フランソワのテレジアを見る目は優しい。

 アンは一番上の子供も男だと聞いていた。長男パリスは王都で文官をしているらしい。テレジアは末っ子の娘として大切に育てられて来たが、女の子同士の遊びに飢えているのだろう。


「わたし、母上にもソフィーにも次は妹をお願いしていますの。妹って、良いでしょう?」


 アンが見ていると、テレジアは活発で勝気な女の子のようだった。きっと第一夫人の血を濃く引いているのだろう。第一夫人も一家の中の役割なのか、積極的で仕切り屋の感じだった。


 フランソワがアンを見ながらソフィーに言う。


「ねぇ、ソフィー、アンのお洋服ははもう少しどうにかならないのかしら。華やかさが足りないわ。これじゃ、面接に来た侍女みたいだわ。クロードに言わなくちゃ」


 フランソワもテレジアも今の流行を取り込んで、上着はスッキリした感じで腰は締めて、スカートの裾は長く、胸元と袖口には柔らかな刺繍が入ったレース生地の飾りが付いていた。その上で、フランソワは金髪を頭の横側に編み込み、真珠と貴金属の飾りを付けていた。


 それに比べるとソフィーは講師役のせいか装飾が抑えられた装いだった。しかしそれでも、いかにも生地に贅沢をしているというような感じで、身体の線が細くスタイルも良いので、貴婦人さでは劣らない。


 アンはメルテルという実用本位の人間に育てられているので、動きづらい無駄な装飾には抵抗があって、自分がそのような装いをするところは想像できなかった。


 しかしそこからフランソワとソフィーの話は音楽の講義の話ではなく、アンの服をプロデュースしなくてはならないという話になった。


「そのためには、アンには侍女を付けないといけないと思います、フランソワ」


 ソフイーもまったく同意見だと言う。


「えー、侍女もいないですって? アン、いけませんね」


 フランソワが言うには、ちゃんと世話をしてくれる女性が側にいないといけない。第三者の女性の目が側にあってこそ、初めて女性としての自覚ができるのだと言う。だから元々素養が無かったら、形から入らないといけない。侍女を付けなさいと言う。

 アンは自分がいけないと言われてもどうしようもない。


「あの、私もアダムも孤児ですから」

「そうね、分かっているわ。でも、もうガストリュー家の一員も同じですもの。恥は欠かせられませんよ。そもそも神殿の宿舎に泊まらせるなんて、何を考えているのかしら」


 フランソワの話はそもそも神殿に宿泊すること自体が間違いだから、この館に来るようにと言った。


「来年の春に王都に行ったらどうするの?」

「あの、私たちまだそこまで聞いてないんです」


 だいたい、最初の話の段階からアンたちは言われるままに動いているのだ。


「あら、ソフィー、ビクトールはどうするの?」

「王都の屋敷に部屋を整えさせています。狭いようなら実家の父の屋敷でもいいかもとは思っていますけど」


 ソフィーの実家は王都にあるらしかった。アステリアの話では富豪だと言っていた。


「そうね。ザクト領主の王都の館がいいわね。次の年にはテレジアも通うのですもの。狭いようだとこの際増築したらどうかしら。ちょっとクロードと相談しましょうよ、ソフィー」


 アンは今日は神殿の宿舎に帰れるのだろうかと心配になった。アダムの剣術の講習が早く終わって相談する時間があればいいのだが。それともユミルが迎えに来てくれれば相談ができるのだがと、アンは段々不安になって来た。


「奥方さま、ベランダで子爵がお待ちです」


 執事のダンがベランダから剣術の訓練を参観することになっていたことを思い出させた。

 補講が全然開始されていなかったが、とりあえずベランダに行くことになって、全員で移動した。


「ソフィー、そっちの補講はどんな感じだい」


 アンたちが来たのを見てガストリュー子爵が音楽の補講についてソフィーへ聞いた。


 アンがベランダの手すりを持って下を覗くと、中庭に面した剣士訓練場がすぐ近くに良く見えた。アダムたちが練習場の脇で一列になって素振りをしている。アンはアダムがドムトルと騎士ごっこをしているのを良く見たが、大きな掛け声を出しながら必死に剣を振っている今の様子は、いつもの遊びと違って、見ていて切迫感があった。


「クロード、あなた、大変ですよ。アンたちの王都の宿舎は決まっているのですか?」

「どうしたのかな。宿舎はまだ決まっていないらしいよ」

「まあ、随分と気楽なご返事ですこと。ビクトールのこともありますし、王都の館を増築したらどうかしら。次の年のテレジアの事もありますわ」

「うっ、心配なのかね、心配なら急がせるけれど」


 子爵はフランソワの急な話が良く分からないらしい。慎重な回答をした。


「あなた、アンは侍女も付いていないそうですわ。そんなんじゃ、女性として最低限の身だしなみも難しいじゃありませんか」

「そうかね。まあ、侍女はいた方がいいね」

「当たり前です。わが家が後援しているのに、恥ずかしい思いはさせられません。来年にテレジアが入学したら恥をかきましてよ」

「そうだね、お前の言うのももっともだね。ザクト神殿と相談してみよう」


 その時アントニオが大声を出した。訓練している剣士たちに注目するように声を掛けて、甲冑組の模擬戦をやるので集まるように言った。班に分かれて訓練していた剣士たちが集まって来る。


「おお、始まるぞ」と子爵が声を漏らした。


 アントニオが、ベランダに向かって、大げさな身振りで挨拶を送って来た。フランソワもソフィーも手を振ってそれに答えている。一般の剣士に混じっていると、アントニオの男振りが目立って違って見えた。


「アン、あれがネイアス兄さまよ。アントニオさまの従者をしているの。将来は王国騎士団の騎士になるんですって」


 テレジアがアダムたちを指導していた若い剣士を指さして教えてくれる。ネイアスはすらりとした金髪の美男子だった。


 アンが見ていると、模擬戦が始まって、アダムたちも観戦しているのが分かった。大きな大剣を振り回し甲冑剣士が打ち合い、ガシガシと金属同士が削り合う音が聞こえた。すぐに両陣が膠着状態になって優劣も分からなくなった。


 アントニオが止めと言いて止めると、解説をして、剣を手に取るのが見えた。槍の様に構えて隣に立つ剣士を昏倒させた。それを見ていて、ソフィーとテレジアが小さな悲鳴を上げる。


「アントニオの指導は厳しいぞ。剣士たちが一変にピリッとしたぞ」


 むしろ子爵の声は楽しそうだった。

 見ているとアントニオが逆手で握った剣でまた隣りの剣士を昏倒させた。


「おお、それでこそ王国騎士団だ。やっぱりあの中では圧倒的に強そうだな」


 もう女性たちは声も出なかった。全員が不安になったようだ。


「ビクトールは大丈夫かしら」

「大丈夫よ、ネイアスが付いていますからね」


 しかし、アンが二人の夫人の話を聞きながらネイアスを見ると、整った顔に酷薄な笑みを浮かべて楽しんでいた。子爵といいネイアスといい、貴族の男性は暴力に馴染んでいるのだろうかとアンは思う。


 アントニオはますます生き生きとして存在感を増している。今度は回転するように撃ちかかって来た剣士を、横ざまに蹴り倒した。見学している剣士たちも声を出さず、固唾を飲んで見守っている。アントニオは肉体的にだけではなく、精神的におその場を支配していた。


「うんうん、鮮やかだ。華がある」


 その場の解説を終えたアントニオがベランダに向かって、また手を胸に当てて挨拶を送って来た。


「そろそろ、音楽の補講にもどりましょう。今日はまだ何もできていないもの」


 ソフィーがアンとテレジアに向かって声を掛けた。


「私はクロードともう少し、アンの侍女の事でお話をしています、ソフィー。テレジアをよろしくね」

「わかりましたわ、フランソワ」


 アンとテレジアはソフィーに連れられてプレイルームに戻った。

 ソフィーは二人を席に着けると、前に立った。少し離れて二人の侍女が並んで控えた。


「これから音楽の講習をします。音楽は学園に入ると基本教科としてアダムたちも習うことになりますが、男たちが剣術を習う際に、女性は楽器と刺繍を実習することになっているの。それは音楽が宇宙の調和を体現している物と考えられているからなの。そして楽器の演奏は、神へ捧げる賛歌、供物なのよ。


 同じように刺繍はその宇宙の調和を布に写して、神の真理を身に着けるものだと考えられているの。例えはマントや襟元に刺繍で魔法陣を縫い出し、殿方を支えるのは婦人の歓びなのよ」


 この話は貴族社会では一般的なものなのだろう。アンには、話しているソフィーも横で話を聞いているテレジアも、疑いもなくそう思い込んでいるのが表情で分かった。


「だから、私は楽器を弾く上で知っておくべき音楽の知識を含めて教えて行くつもりです。横に控えている侍女は、私の音楽の介添えをしてくれる者たちです。いつも私が楽器を弾く際に手伝ってくれるよう、音楽の練習もさせているので、疑問があったら、彼女たちも教えられますよ」


 ソフィーが紹介すると、二人の侍女は小さく挨拶をした。


「まず、みんなが知っている歌を二人に歌ってもらいます。違いを考えながら聞いてください。まず初めを」


 二人が目線を少し上に上げながら歌を歌った。この歌はアンも村の祭りで聞いたことがある。豊穣の女神である木の女神メーテルへ捧げる、祝い唄だ。


1-1今年も実りの季節がやって来た。


          1-2季節は変わり、みどりの風が色づいた。


2-1小麦の穂が豊かに実り垂れている。


          2-2黄金の風が吹きわたって行く。


3-1豊穣の女神メーテルよ。神の子の歓びをお聞きください。


          3-2これは感謝の歌、歓びの歌。


4-1私たちは知っています。


          4-2神の愛を、神の繁栄を。


5 私たちは捧げます。歓びの歌を、神への感謝を。


 侍女たちは二人で一緒に順番に歌っていった。アンも聞きなれた祝い唄だ。豊穣の祭りでは村の女たちが全員で声をそろえて歌う。セト村の豊穣の祭りももう直ぐのはずだ。


「はい、これが最初ね。次を聴いてください。違いを考えてね。はい、歌って」


 次は、ひとりが1-1を歌い、続けて二人目が1-2を歌う。それ以降は同じように、ひとりが2-1から4-1を歌い、二人目が2-2から4-2を歌う。最後に5を一緒に歌って終わった。


「アンもテレジアも分かったわね。どう?」

「ふたりがパートを分けて歌うことで、曲が豊かになりました」

「テレジアの言う通りです。最後に同じ詩を歌うことで一体感が出て、曲がまとまりました。少し荘厳でいかめしい感じがします」

「そうね、二人ともその通りよ。単なる唄が、賛歌になった気がしない?


 では、次を聴いてみて。はい、お願い」


 三回目の歌は、それぞれの歌詞は同じだったが、二人目の歌い出しが、一人目の言葉の途中で歌い出し、和音で被せて歌って行った。最後の5は歌詞は同じだが、音程が違う。一人目が高く、二人目が低い。プレイルームが一気に華やいだ雰囲気になった。


 アンもテレジアも目を見合わせてお互いの感じを確かめた。単純な歌詞と曲なのに芸術に思えた。


「今度は全然違って聴こえました。二人の歌声が調和して綺麗に聞こえます」

「そうね、テレジアの言った通り。この音程を重ねているのを和音と言うのよ。嫌味じゃなくて、美しいでしょう?」

「私もそう思いました。それと、初めの高い音の人が話の流れを作り、二人目が彩を与えて、最後に同じ歌詞を違う音程で重ねることで、単に纏まっただけじゃなくて、一段引き揚げられて芸術になった気がします」

「そう、三番目の歌を聴くと、最初の素朴な唄とは全然違って来たでしょう? アンはこれを芸術と呼びましたが、これが音楽が宇宙の調和を体現するものだと言われているところなの」


 ソフィーは侍女が差し出した竪琴を手に取って言った。


「そして、これが二人にならって貰う楽器です。竪琴と言います。詳しい機能はまた今度にして、今日はこの歌を楽器で弾きながら歌うとどうなるか。良く聴いて」


 ソフィーは竪琴を抱えながら椅子に座ると、左ひざの上に立てて、ポロンと調弦した後、曲を弾き出した。演奏に合わせて二人の侍女が歌詞を歌う。


 右手が主旋律を弾き、左手が伴奏をいれる。先程の高い歌の方が主旋律のようだったが、弾きやすいように少しアレンジされていた。最後の重ね弾きする所が和音が綺麗に出て美しい。


 アンとテレジアは思わず拍手をしてしまった。曲を弾き終わったソフィーと二人の侍女が拍手に挨拶を返した。


「素晴らしいです。これを私も弾けるようになるのでしょうか」


 テレジアの目はまっすぐ輝いている。アンは逆にすごく不安になった。


「あの、私にできるのでしょうか」

「テレジアもアンも喜んでくれて嬉しいわ。順番にやって行けば、皆さんにも十分できますよ。王立学園から初めて楽器を習う人もいますが、やっぱり、前もって触っておいた方がいいでしょう。テレジアはまだ一年以上ありますがら、十分自慢できる奏者になれますよ」

「私はアンと頑張ります」


 アンは素直なテレジアに引っ張られるように、頑張りますと答えた。


「今日は、色々脱線もしたし、剣術の訓練も参観したから時間がないので、これで終わります。明日から楽しみだわね」


 ソフィーがにっこり笑って終了を告げてくれたが、アンは少し不安だった。


「あの、私はこのまま神殿に戻ってよろしいのでしょうか?」

「ああ、大丈夫よ。お母さまはせっかちだがら、もう考え出したら止まらないけど、さすがに今日は無理でしょうね」とテレジアは笑う。

「そうね、クロード、子爵は慎重な方だから、直ぐには決まらないわ。それでも明日には張り子が来て、アンはじっと立って採寸する羽目になるかもね。衣裳作りも楽しいわよ」


 ソフィーもテレジアもアンにとってはあんまり助けになってくれそうになかった。

 それでも、無事にユミルが迎えに来てくれて、三人は補講の初日を終えたのだった。

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