プロローグ (パラレル)今世の自分

「・・・ん・・・」


朝、自分の前世の最後を夢で見た・・・


(なんだったんだ・・・今の、いや!?なんだこの記憶は!!?)


ボーっとしながらなんだろうと考えていた矢先、突然25年分の記憶が押し寄せてくる・・・


(な、なんなんだ、っこの記憶!それに、これは・・・)


25年分の記憶が一気に押し寄せてきたことに混乱しながらも整理していく・・・

そして、しばらくたち


(うん、とりあえずは、落ち着けたかな)


そんな風に落ち着きながらでもまだ少し混乱している。まだ完全に整理できたわけではないし、能力も使えないからだ

しかし、そこでさらに今の自分を驚愕させる記憶を引っ張り出す


(これは!この理論は!!)


悟は興奮した、今まで彼を見るもの呼ぶものは希望のない奴ホープレスと主に呼ばれ、宝の持ち腐れた可哀想な雑魚、劣等人ディーファクト(魔法の処理能力しかないため欠陥品であり劣等生なためそう呼ばれる)などなど様々なことを言われてきた


しかし、今前世の自分の記憶の魔法理論を見て興奮した、しかしながら、今の自分にはできないとすぐにわかり少し落胆する、


(思い出したはいいけどこれ、【王の力】を借りないとできないじゃん!)


前世の悟は【王の力】を使い、魔力を操る感覚と視覚情報をとらえていたため、環境に漂うエーテルと呼ばれるエネルギーを歪めたり、相手の魔術にエーテルを当てて乱したりして、妨害していたがいかんせん魔術の処理能力が圧倒的になかったのである。

そのせいで【王の力】でゴリ押しで使えても頭蓋骨を圧迫してすぐに死んでしまうので使うに使えなかった


しかし、今の自分なら処理能力があるため【王の力】に目覚めれば使える

しかし、目覚める方法が思い出せない、いや、なぜかぽっかりと記憶に穴があるような感じで思い出せない、そのせいで、悟は落ち込むが気を取り直す


(確かに、今は【王の力】は使えないが、それ以外にも役に立ちそうな武術があるじゃないか!)


そう、前世の悟(前世の悟の世界で)は桜皇流武術おうおうりゅうぶじゅつを習得していた


この桜皇流武術は体の関節から関節へ振動を伝え通常のパンチを放つより、速さと威力を上げられるだけではなく振動を伝える技術を応用し、体に伝わってきた攻撃の振動を体の関節から関節へと振動を伝え、威力をなくすこともできるここまでは、桜皇流武術の基礎でそこからいろいろな技が派生されているが、今はその説明はいいだろう。


(いろいろ検証したいが・・・Fランク魔偵で成績弱者の俺にはその選択肢は与えられない・・・悲しいぜ、ちきしょう!!)


そんなことを思いながらもベットから降りて学校へ行くため制服に着替えて、ベレッタと赤い刀身のバタフライナイフをクルクル回しながら取り出し、一度その赤い刀身を見た後はまたクルクルと回しながら刃をしまい、ナイフをポケットにベレッタはボディホルスターにしまう


そうして、支度を整えて、家の近くにある魔装探偵高校行きのバスに乗る


ヒソヒソ・・・ねぇねぇ、またいるよあのホープレス、同じ空気吸いたくないよ~

アハハ!


ちょ、それ聞こえたらみんなの思いばれちゃうじゃん!プフっ!


まぁ、だから何って話だけどね!「「あはははは!」」


バスに乗るまではかなりテンションが高い悟であったがやっぱり考えている程度と実際にやられて悲しくなる程度は違うのでとてもみじめな気持になる悟であった・・・


(ちくしょう、ここから、前の俺の記憶を生かして成り上がってやる!)


そう胸に誓うと同時にバスは魔装探偵高校に着いたのであった

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る