第95話「知らない過去との邂逅」


「うわ、本当に茶髪の人を追い返してるよカイ~」


「ああ、セリカも目立たないようにな……スタッフ帽被っててもいい顔されないみたいだし……ルリ、いやRUKAさんも今日はウィッグ取らないで下さい」


 午前中は向こうの代表、校長と教頭と話をした俺たち一行だったが、午後から後夜祭までの間はローテーションを組んでリハーサルの時間までは自由時間になった。


「快利、それは先ほどから監視されているからですか?」


「そうなの? 全然気付かなかったよ……」


 髪の色的にRUKAモードで出歩くしかないルリとスタッフ証を見えるようにして帽子で髪を隠すセリカを守るような形で文化祭を回っていたら正門で茶髪の男性が追い返されていた。冗談抜きにこれって訴訟になるんじゃないだろうか。


「何人かいるけど邪気は感じられない、だが何言われる分からないから早くこの場を離れよう」


 俺達も目を付けられたら面倒だと急ぎ足で離れることにした。軽く回った印象は俺達の高校の文化祭とは違って展示などがメインで模擬店は少ないという印象だ。なんとか見つけた模擬店の一つ『喫茶室』に入ると紅茶とケーキを注文し人心地付くと俺達は朝のことを話していた。


「それにしても驚いたよね、まさか工藤先生の奥さんがAYAの昔のマネージャーだったなんて」


「ええ、案外と世間は狭いですわね……」


 二人の会話に相槌を打ちながら頭の中には疑念が有った。本当に偶然なんだろうかと、今にして思えば工藤先生もタイミングよく担任になった気がするしポイズンドラゴンの事件のすぐ後に教員が見つかったのも都合が良過ぎる。


(爆発と異臭騒ぎが起きて一時閉鎖されたような私立校にベテランとはいえ外部の教師が数日で付くのか疑問だ……こんな時に那結果が居れば……)


 実は那結果は今回のバイトから昨日の時点で外されていた。理由は色々有るのだが一番は我が家の増築について父さんと母さんと相談するためだった。


「快利、どうしたんですの? 今は護衛中ですよ気を抜くのは……」


「悪い、那結果のこと考えてた」


「確かご両親と新しい家探しだっけ? 人数増えたもんねカイの家も」


 ルリの言う通り今年に入ってから秋山家は家族が三人も増えた。来年にはもう一人増えるし母さんも育休で戻ると自動的に親父も家に帰って来るだろうから人数が一気に増えて九人で生活になる。


「そのためのリフォーム計画なんだけど、何も今しなくても……」


 そして本来なら綾華さんの護衛に入る予定だった那結果も髪の色がコロコロ変わる特殊仕様で戦力が過剰なこちらの現場よりも親父たちと物件を探す方がいいと彼女が言って決定した。


「ちょうどいい物件が見つかったらしいですわね、私としても昇一義父さまの部屋をいつまでも占有するのは問題だと思っておりましたし」


 そんな話を三人でしていると不穏な気配が教室のドア付近から感じた。俺は視線だけ向けるとカメラのレンズが見えたから光魔法で光を屈折させ写真を撮れなくした。


「なんで急にカメラがっ!? うわ!?」


 さらに炸裂魔法でカメラを粉微塵にする。RUKAを盗撮していたみたいで油断も隙も無い。ファンなら風上にも置けないしマスコミ関係者なら完全に不法侵入だ。


「ですが快利、今の賊が正規の手続きで入った客の場合も有るのでは?」


「それは無いんだよセリカ、これ見て」


 そこでルリがパンフを見せると書いてあった文言は髪色以外にも細かく注意書きが有った。例)マスコミ関係者それに類する人間、個人配信者など校内の風紀を乱すと判断された人物には強制退去して貰うという旨が書いてある。


「俺達にとっても相当な枷だけど聞いていた通り外部との接触を極端に嫌う性質みたいだ、お陰であいつらも事件に出来ないし訴えることも出来ないってわけだ」


「なるほど、取材活動自体が違法扱いに近い状況だから被害も出し辛い……ですが」


「ああ、何されるか分からないし学校側も確実に味方とは言い辛いから油断はしちゃダメだ二人とも」


 俺に関しては問題無い。いざとなったらルリを周囲360度あらゆる角度からの盗撮や暴漢からガード出来る。さらにセリカもスキル『鑑定』を遠慮なく使っているからアリ一匹すら通さない防御網が出来ている。


「南美やAYAは大丈夫かな……いや、お姉さん達や他の皆を疑ってるわけじゃないんだけどね」


「不安になる気持ちも分かるけど大丈夫だRUKAさん、俺たちが全員で三人をキチンと守るよ」


 その後も危ない雰囲気の手をベタベタにしたファンの男がルリに握手を求めて来て拒否すると抱き着こうとしたから気絶させて警察に突き出したしたり、マスコミ関係者が居たので記憶操作して有り金を全て募金させたりして大変だった。





「お疲れ様、三人とも……その様子じゃ大変だったようね」


 散々な扱いを受けた文化祭に危険を感じた俺は二人を説得しリハーサルの時間まで控室で待っていることを提案し戻って来ていた。


「お疲れ様で~す、梨香さん」


 南美ちゃんの姿のままのMIMIを連れ護衛の慧花とモニカを伴って工藤先生の奥さんの梨香さん達が戻って来た。


「やっぱり南美ちゃんはMIMIにならないで行動してたんだ」


「うん、私は地毛が黒だしウィッグ取ってたら基本はバレないからね、ルリ姉達の方が大変だったんじゃない?」


「そういえばAYAさんと姉さん達は?」


 俺達がこの部屋から出た時は南美ちゃんも綾華さんもここで待機していたはずで、ローテ通りなら戻っているはずだ。


「ああ、それがね綾華の知り合いが来たみたいで校門に迎えに行ってもらったのよ、二人も護衛でね……正直、あの人たちが来るなら不要だと思うんだけどね」


 なぜか苦笑している梨香さんを見て気にはなったがエリ姉さんは基本スペックが一番強いし、ユリ姉さんの周囲にはフラッシュとマリンが常に監視の目を光らせているから問題は無い。


「それにしても凄い差別意識ですね……エマさんから聞いてた話だと考えが古いという話でしたが、もはや異常ですよ」


「あなた達から見たらそうでしょうね……でも生まれや環境、人と違うだけで平然と差別するのが人なの、助けてくれる人が稀なのよ」


 ここより酷い差別を俺は異世界で経験しているが文明や倫理観が発達している世界でこの対応は普通じゃないだろう。梨香さんは何か思う所が有るらしいが毅然と割り切っているあたり大人の女性だ。


「私も髪とか瞳の色は小学校の時に色々言われたから……髪はハーフじゃなくて水泳が原因だったのに~」


「そういえば昔エマさんに見せてもらった写真では明るい色だったけど、あんな金に近い茶髪じゃなかったわね」


 ルリも小学校の時の件がトラウマで中学からは瞳の色を隠していた。今は瞳を隠していないけど、これは最近知ったんだよな俺。


「梨香さんも知ってるんですね、その、AYAの昔のマネってことは……もしかして例の事件の?」


「そう、ね……あの時に私も綾華も運命が大きく変わったわね……アキくん、いえ夫と再会したのもあの事件だしね」


 まさか”アキくん”とは彰人先生のことなのだろうか、それより例の事件って俺の爺ちゃんが関わっていたっていう事件の話だよな。大人達は匂わせる割に教えてくれないし誰かの頭の中見てもいいけど親父の頭の中覗いてから止めようって気になったんだ……身内のスキャンダルは生々し過ぎた。


「あ~、あの事件って言えば警察は何度も来たのにマスコミは全然来なかったよね、確かルリ姉ぇの家も凄かったんでしょ?」


「う、うん……だから怖くて放課後はカイが一緒にいてくれて、あの時カイの手作りのご飯美味しかったなぁ……えへへ」


「アイドルがしちゃいけないメス顔は現場ではしないの瑠理香さん、いえRUKA、エマさんに聞いていた以上ねこれは……」


「そういえばルリは俺と一緒の時にはこういう顔してること多いですね」


 それを言うとさらにため息を付かれた。梨香さんが独り言で「やっぱり私が戻った方が……でも今は……」と呟いてるのを聞いて今さらながらルリはアイドルの時との落差が凄いと実感させられた。


「正直、ルリ姉ぇも綾華も二人とも素を出して無かったから活動三年目にして驚いてるのよね……私も」


 南美ちゃんが呆れたように言うのも納得だ。俺も少し前までは理不尽なイジメキャラって印象だったけど蓋開けてみたら実際は俺が突き放した形に受け取られてて怒らせただけってのが真相だったから。


「そうなのですか? 学校では毎回こんな感じで快利兄さんに色目使ってますよ?」


「ですわね、後ろの席からコツンと椅子を蹴って呼んでますわね」


「あ、あれはカイを奴隷っていうかパシリにしてた時からの癖で……で、でも今は私が奴隷でも何でもなるから側に居たいっていうか……ふへへ」


 しかも俺がギャル好きだと勝手に勘違いしてキャラまで作ってたなんて……正直、今の性格のルリが俺は一番好きだ。中学の頃に性格も一番近いし安心する。


「まあ、ルリ姉ぇが一番乗り気じゃなかったしね結成当時」


「うん、母さんの着替え届けに事務所行ったらアイドル見習いにされたから……」


 そんな結成秘話が有ったのか……そんな話をしていたらバタンと控室のドアが乱暴に開かれた。


「梨香さん!! いますか!?」


「綾華どうしたの?」


「梨香さん、その秋津さん達が私を襲って来た暴漢と揉め事起こしちゃって……」


 揉め事、この学校で揉め事とは相当だな。しかも片方は知り合いっぽい……たぶん綾華さんが会う予定だった友人かな。


「はぁ、相変わらずね……ストッパーが居ないのが拍車をかけてるか、まったく彼女が妊娠中じゃなければ……仕方ない私が行くわ」


「トラブルなら俺も――――「ダメよ、あなたを見たら喧嘩したがる人だから出て来たらかえってマズい、私と梨香さんで止めるから!!」


 それだけ言うと二人は急いで出て行ってしまった。喧嘩したがるってどういう意味だと気になって俺は勇者コールでフラッシュドラゴンに呼びかけた。


(フラッシュ、今いいか)


『勇者か、どうした?』


 すぐ繋がったから一先ず安心した。最近の時空震の状況から異世界からか別な敵も流入する可能性は有ると思っていたが連絡が出来るなら時空の乱れの心配は無い。


(そっちでトラブル起きてない?)


『問題は無いが……お前の姉君、主では無い方が巨漢の男と二、三合木刀で打ち合ったくらいだな』


 打ち合ったって、戦ったのか……でもエリ姉さんに渡した木刀は向こうの世界での兵士の訓練用だから二、三回打ち合ったら相手の得物が折れると思うけどな。


(相手は大丈夫なのか?)


『ああ、ピンピンしている、全て手に持っていたハンドバッグと腕に付けた腕輪で防いで距離を取った……かなりの武人だな』


(えっ? 相手は無手なのか!?)


 フラッシュの話では相手は相当な手練れだと判断出来る。あの装備をしている姉さんが不利な相手なら相当な強者だ。でも今話しているフラッシュを含めた三竜が動かず静観しているなら俺も出ないで静観すべきだろう。


『ふむ、今ちょうど新たに二人の人間が止めに入ったぞ……護衛対象とマネージャーだ……何か話している』


 その後、一応は決着したようだけど係員に厄介ファンを引き渡した上で綾華さんと梨香さんは怪しい三人組と俺達が先ほど行った喫茶室に行ったそうだ。戻って来たエリ姉さんは不貞腐れていたけど俺を見るなり抱きしめて元気になっていた。





「じゃあ本当に良いんですね?」


「ええ、一応は監視だけはお願い……本番は護衛してもらうんだけどリハ中だけでも講堂に入られるのは嫌らしいのよ」


 俺達は騒動が落ち着いた後にトワディーのリハーサルに立ち会う予定だったがライブ予定の中央講堂は男子禁制と言われていて女性しか入れないという。女人禁制の山とは逆だと漠然とした感想を持った。


「構いません……それは分かりましたけど、俺はまだしも姉さん達まで外すのはどうしてですか?」


「さっきの秋津くん、絵梨花さんとぶつかった相手なんだけど少しマズいのよ……喧嘩師って知ってる?」


 喧嘩師……喧嘩好きな人、要は戦闘狂だ……異世界でも傭兵の中で似たような奴がいた。金のためじゃなくて命のやり取りが大好きな奴だ。その認識を梨香さんに伝えると過激すぎると言われ訂正された。そこまでは物騒じゃないそうだ。


 しかし梨香さんの話によると命のやり取りは複数回経験しているらしく過去に自分を含め綾華さんの命を救ったことのある恩人の一人だと説明された。そして三人組の残りの二人は夫婦だそうで特に奥さんの方は綾華さんの大恩人だと説明を受けた。


「でも痛かったらしいわよマスター……じゃなくて秋津くんも手に怪我してたから」


「その程度で済んだんですか……丈夫さは騎士クラス、セリカと同じくらいか」


「あと、春日井くん達も秋津くんが暴走してすまないって謝ってたわ」


 どうやら夫婦の方は恰好が奇抜なだけで常識は有るらしい。旦那さんの方も腕には覚えがあるから講堂の外で護衛をしてくれるそうだ。つまり俺の役割は……。


「姉さん達を慰めてくることですね?」


「ええ、由梨花さんは問題無いけど絵梨花さんは落ち込んでるから」


 俺に抱き着いて少しは落ち着いたと言っていたが実際はまだ色々と思う所が有るのだろう。だからリハーサルの間はセリカ達三人に任せ俺たち姉弟は文化祭を見て回る事になった。


「後夜祭は17時からで私達の出番は半からね……17時までに戻って」


 つまり時間は40分程度か……それに頷いて俺は梨香さんに何個かアイテムを渡して万が一は念じて下さいと言って控室を出て姉さん達と合流した。


「あ、来た来た今回はフラッシュ達は慧花に預けて来たから護衛は無しだから頼むわよ、快利?」


「了解ユリ姉さん、エリ姉さんも……で、デート行こう」


「デートになるのか今回は? ふふっ、でも気遣いはありがたい行こう快利」


 こうして姉弟三人だけで行動するのは夏休みの旅行以来だ。あれから家族がドンドン増えたりして我が家が一気ににぎやかになった。


「じゃあ二人は行きたいとこ有る?」


「私は昼は先ほど食べたばかりだから展示がいいのだが」


「噂のロケ弁っていうのも初めて食べたわね、なんか業界人っぽいよね今の私達」


 ユリ姉さんが言うのも分かる気がした。控室で食べた仕出し弁当は梨香さん曰く豪勢な方でケータリングで安く済ませる現場に比べて上物らしい。今回の現場の窮屈さに対するお詫びじゃないかと話していた。恐らくはエマさんの心遣いなのだろう。


 俺達はエリ姉さんを慰めるというか癒すために腕を組んで、反対側にはユリ姉さんまで組んで二人の柔らかいものが当たって凄い気持ちいいです。途中何度か生徒指導の教師が目を向けて来たが妨害魔法の一種の認識阻害の魔法を発動させ邪魔はさせなかった。


 せっかくの姉さん達とのデートだし家族団欒を邪魔させはしない。そのまま何個か展示を見て回るがお堅い学校らしく音楽史やら経済史などの研究が細かく展示されていて俺にはチンプンカンプンだった。


「快利もマルクスやエンゲルスくらいは知っておかないとな」


「そういうもんかなぁ……」


 エリ姉さんは昔から俺の教育に厳しくて最近はセリカと剣の稽古をしたり那結果に一般常識を教えたりして俺への教育から離れていから忘れてた。こんな胸を押し付けて来てるけど俺の性欲を小学生の頃に縛ったのはこの人だ。


「あ~、そう言えば私も講義で名前とか出て来たわ……」


「大学で習うことなの?」


「高校でも習うから……じゃあ仕方ない次は、この学校の歴史か、これなら皆イーブンじゃないか?」


 エリ姉さんが先導する形で次の教室に行くと学園史とあった。そういえば俺の高校でも一年の展示で『私たちの学校の歴史』というのが有ったがこちらは本格的だ。創立日から始まり真面目に展示されている。


「我が校はスポーツ選手やら出身の芸能人とかが中心でな……」


「一応は進学校なんだけどね、うちって」


「でも頭良い割に緩いわよね二人の高校って」


 ユリ姉さんの言う通り進学校で割と偏差値の高い高校だが校則は緩い。だから無駄にイベントっぽい文化祭もやってたらしい。


「まあ、今回は特に快利が大暴れしたからな……奈之代たち生徒会も大変だったんだぞ、お、ちょうど歴代生徒会名鑑なんて有るじゃないか」


 そんな昔の人間なんか見ても楽しいことは無いとは思いながら一緒に展示や横に置かれた名鑑も見てみた。その中で珍しく歴代生徒会の功績ランキングなんてのが有ったから俺は気になって読み進める。


「なるほど、やはり活動家やNGO関係者を多く輩出してるようだな……教育関係者も多いのか」


「お堅いお嬢様校ってだけじゃなくて先生ねえ、とことんカチカチね」


 そんな二人の会話を聞きながら俺は暇になって名鑑を読み進めていた。そして、とある生徒会のページを見た時に俺は眩暈に襲われ分厚い名鑑を落としていた。


「あっ、ああ……なんで」


「快利どうした?」


「な~に落として……どうしたの快利?」


 二人が落とした名鑑を拾って俺が見ていたページを広げるとキョトンとしているが俺はそのページの生徒会長の名前と顔写真を見て固まってしまった。


「この人がどうした……生徒会長、北見秋奈……凄いわこの人、海外留学と海外でのボランティア活動を通して表彰され帰国後は日本の一流企業に就職……え?」


「どうしたのよ絵梨花そんな凄いエリート様がどうしたの? 就職先、旧・秋山商事総合事業部……これって」


 姉さんたち二人は就職先に驚いてるが俺は違う。この女は北見秋奈という女は間違いなく先日、病院で面会した俺の産みの親だ。この学校はあの女の母校だった。

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