神の御加護がありますように 13

渋谷かな

第1話 物語13

「はあ・・・・・・はあ・・・・・・危なかった!? こいつらがギガンテスの剣を操ることができなかったので直撃がなかったのが幸いだった。」

 上級悪魔アークはかろうじて生き延びた。

「ゲゲゲッ!? あれを受けて生きているのかよ!?」

「もうダメだ!? 力が出ないよ!?」

 イースとフレッドは力を使い果たし絶望する。

「許さんぞ! 絶対に許さんぞ! 人間如きが私に歯向かったことを思い知らせてやる!」 

 血が逆流して上級悪魔は怒り狂う。

「コロコロ。」

 その時、おにぎりが転がって来る。このおにぎりは二人には見えていない。

「あ、美味しそうなおにぎりだ。パクッ。モグモグ。」

 アークはおにぎりを食べた。

「ウッ!? 毒が!? バタッ。・・・・・・。」

 返事がない。ただの屍のようだ。 

「や、やったー! 僕たちが上級悪魔を倒したぞ!」

「やればできる! やればできる! やれば俺たちなんかでも上級悪魔を倒せるんだ! わーい!」

 イースとフレッドは大満足であった。

「みんな! ご飯ができたわよ! 今日のおかずはすき焼きよ!」

 そこにシンディが満面の笑顔でやって来る。

「嫌だ!? 死にたくない!? 毒すき焼きに違いない!?」

「悪魔だ!? シンディは悪魔に違いない!?」

 二人は大急ぎで逃げだした。

「どこにそんな力が残っていたんじゃ。」

 思わずミッキー神父は二人に呆れる。

「安心して! 毒消し草入りよ! 美味しいすき焼きよ! アハッ!」

 いつもの平和な日常が戻ってきた。

「これのどこが平和だ!?」

「ミー・チュウ!」

 イースとフレッドが国家騎士になる日は来るのだろうか?

 終わる。

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