③➊

じんろう


・クリア条件


この中にいる殺人犯を逮捕せよ。


・準備段階


約十分。

極寒の荒海を自動操縦のヨットに乗ったところから始まる。

ルールについては無線機ごしに音声で伝えられ、船内には会場の地図やクリア条件に必要な手錠などが備わっている。

会場となる島にたどり着くと自動的にエンジンは停止、同時に残りの燃料も燃焼してしまう為、二度と出向させることはできない。無線機も同様、壊れる。

なお参加者は別々の船で上陸するため、いきなり鉢合わせることはない。


・競技会場


吹雪に閉ざされた孤島の奥にある陸の孤島の廃ホテル、道中渡ったつり橋は燃やされ、トンネルは爆破され、脱出不可能となる。当然携帯電話も繋がらない。

廃ホテルには当座の食料と日用品が備蓄されている。

それと医学書薬学書をはじめとした図書館、古今東西の武器や銃器を集めた博物館、非業の死を遂げた落ち武者の石碑、海賊が残したとされる宝のありかを示す暗号、行方不明になったとされるアイドルの手配ポスター、不気味なてまり歌、謎の怪人の目撃談を記した週刊誌、不気味な蝋人形の列など、色々と危ないものが揃っている。

会場には参加者の他に訳も分からず集められた男女十人ほどと顔をマスクで隠したホテルの従業員、不吉なことを言う双子の幼女、過去の話をすると態度が一変するコック、なんでも天狗の祟りにするババァ、いるかいないかわからないホテルの支配人、そして探偵が滞在している。

それぞれ初対面とか言っているが、当然表に出てないだけで、探偵以外はそれぞれには後ろ暗いつながりがある。

程なくして連続殺人が起きる。


・ルール


この島で起こる、あるいは起ころうとしている連続殺人の犯人を捕らえ、手錠をかけることがクリアの条件。

犯人は一人であり、複数ではない、とは明言される。

手錠には鍵穴がなく、一度はめたならばその両腕を切断しなければ次に使えない。なので総当たりには流血が必要。

犯人はこの島に来る前から様々なトリックを準備しており、最後には死ぬ覚悟もできているため説得などで止めることは難しい。

科学技術的には現代日本の2000年あたりで止まっていて、ドローンや魔法などはまだ使われていない。


・裏ルール


探偵は間違った推理を応えるタイプで、死なないが使えない。

犯人はだれであれ、最終目標は皆殺しなため、探偵と参加者以外全滅した後に残ったやつが犯人。また誰も殺していない段階での逮捕でも犯人は犯人とされ、クリアとなる。

参加者が介入したことによる殺意の発生、競技として想定していなかった殺人の犯人については無視され、逮捕してもクリアとはならない。

また、逮捕に至る明確な証拠がなくとも手錠さえかけてしまえればクリアとなる。

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