①➏

にらめっこ

又の名を

絶対に笑ってはいけない武家屋敷百二十分


・クリア条件


二時間の間、笑わずにいる。


・準備段階


約五分。

何処かの街角、バス停前、到着したバスに乗り込んで、準備段階となる。

車内は貸し切り、不細工なツアーコンダクターにルール説明を受ける。

到着後、バスから降りた段階で正式なスタートとなる。

なお到着場所は参加者別々の場所になり、いきなり鉢合わせることはない。


・競技会場


町中に切り取られて過去から持ってこられたかのような武家屋敷、電気は通っているが水道は井戸、ガスは無い。

平屋日本家屋で瓦屋根、漆喰の壁に日本庭園、中は畳と板張り、そして不気味な油絵が大量に飾ってある。

なかなか広い面積で、倉や離れ、茶室などもあり、油絵以外にも骨とう品や食料、カメラ機材などが置かれている。

会場内にはエキストラが数人配置されている。

エキストラは全員がナノマシーン由来の奇病『ジュビロピエロ病』の第二段階に発症しており、他人を笑わせないと呼吸困難に陥る症状に苦しんでいる。なので他人を笑わせるためには泣き脅し、脅迫、賄賂、笑いキノコ、なんでも使ってくる。


・ルール


これから二時間の間、何があっても笑ってはいけない。

笑ったかどうかの判定はここの空気を吸った段階で体内に侵入したナノマシーンが判定、どういう仕組みかは関係者の誰も応えられないが、感情ではなく顔の表情が笑った形になれば測定、判定される。

笑った場合、失敗判定となり、体内にあったナノマシーンが活性化し、第二段階に発症、笑わせないと呼吸困難に陥る。


・裏ルール


『笑わない』の条件さえ合っていれば生死は問わない。なので相手を殺すのは悪手。

逆に物理的な力で顔の形を変えて笑顔に変えるのは認められるため、暴力が無力というわけではない。

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