第4話 キスの翌日
「おはよう、……陽菜ちゃん」
「…ぅん、おはよ、…花純」
寝癖が治り切っておらず、その長髪が前に盛り付けられた美少女・前橋陽菜、もとい私の彼女が私に手を振る。
「どうしたの?陽菜ちゃん元気なくない?」
「えっ?」
「ほら、私たちもう恋人同士でしょ?…手、繋ご?」
昨日の告白のおかげで、私も彼女に思い切ったことが言えるようになった。やはり、「私は彼女の恋人だから」という意識が芽生えたからだろうか。思い切った行動で精神が鍛えられたからか、学校でも最近はアクティブに色々な活動もしている。まあ、ひなちゃんに何か思い切った提案をするときは、流石に少し緊張する。
「…今日の放課後、お互い部活ないから、空き教室で…さ、勉強しない…?」
勉強。都合の良い言葉の裏には、私の欲求が見え隠れしている。何か勘づいたのか、恥ずかしそうに私に顔を近づける陽菜ちゃん。顔を赤らめて、
「…そしたら、またちゅってしてね」
と呟いて胸に飛び込んできた。また顔が近くなって、胸とパンツの奥がキュンとなる。
決めた。
今日の予定は、陽菜ちゃんとたっぷり愛し合うこと。
布地と擦れたこともあってか、妄想しただけなのに少し感じてしまった。
「ごめん、待った?」
「ううん、…今来たばっかり」
陽菜ちゃんが扉の向こうから現れる。
「そっかぁ、じゃ…ちゅーして」
私は言われるがまま、その柔らかい後進に口づけした。そのまましばらく彼女にくっついていると、ねっとりと唾液と熱を孕んだ舌が、私の口腔の中に這入ってきて流動する。
「っぷ…はぁ」
舌を離すと、糸がつぅ、と垂れる。
「こんなことも、…ずーっと、してられるんだね、花純」
陽菜ちゃんの眼がくらくらしている。恐らく私とこうやって交尾んでいられるのが嬉しいのだろう。
私だって嬉しい。そう思い、そのまま陽菜ちゃんを押し倒した。
「…ぇっ、もうそこまで行っちゃう?」
流石に引き気味の陽菜ちゃんが、そのくらくらの眼をこっちに向けて言う。
私だって、小説に発散することもなく、ずっとこの気持ちを溜めて来たのだ。
抑えられるわけがない。
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