5、変態の.....何か
第20話 クソガキにクソガキ
色々な変態を見てきたが.....疲れてきた。
変態と関わるとろくな事が無いとは言うがまさかここまでとはな。
社会常識を舐めていた。
思いながら俺は額に手を添えながら自宅の自室でお籠りをする。
気分転換にラノベを読みたい。
「.....しかしねぇ.....また変態が増えるのか.....」
今読んでいるのが変態の小説だ。
美少女ばかりのハーレム系。
俺は盛大に溜息を吐いてそのラノベをほっぽり出す。
ちょっと今の状況ではやはりバトル系が読みたい。
その様に考えながらパソコンを開いてバトル系のラノベが投稿されているのを読む。
何をしているかって?
無料の小説家になる為のサイトの人達が書いた小説を読んでいるのだ。
つまり.....カクヨムの様な、だ。
意外と面白い小説が見つかったりする。
「.....ハハ。星が沢山でやっぱり面白いな」
とかやっていると。
部屋のドアがノックされた。
今現在、家の中には結しか居ない。
つまり.....結な訳だが。
考えつつ立ち上がってドアを開ける。
そして目の前に立っている結を見つめる。
ん?
「.....何だ?」
「アンタのラノベ貸して」
「.....ラノベ貸してって.....え?お前マジで?」
私は.....その、割とマジにアンタの事が知りたいから。
と赤面でモジモジする結。
俺はその姿を見ながら溜息を吐きつつラノベを5冊ぐらい掻っ攫った。
そして結に向く。
それから苦笑した。
「お前は俺が好きなのか?」
「ばっ!?違うし!ただ兄妹としての絆を良くしたい.....」
「はいはい。そうですか。.....でも俺、それでも嬉しいよ」
「.....え?.....え?」
正直.....この様な変態だが俺は.....義妹と話せるのが嬉しい。
全ては生徒手帳からだが。
でもコイツが落としてくれたお陰で今に至っている。
俺は思いながら.....ラノベを積み重ねて渡して笑みを浮かべた。
それから頬を掻く。
「.....結。俺は少しだけ寂しかったんだよ。それできっかけが持ちたかった。だからとても嬉しいんだよ」
「.....馬鹿じゃないの。こんな事で。じゃあ」
と言ってそそくさと帰って行く結。
俺はその姿を見送りながらドアを閉めた。
全くな、と思いながら目の前を見る。
そこに.....何故か豊島が登って来て.....えぇ!!!!?
何してんだコイツは!!!!!
唖然とする俺に豊島は、早くここを開けて下さいです、と指示をする。
馬鹿なのかコイツは!
「何をしてんだよ!また梯子使ったのか!?」
「当たり前でしょう。じゃ無いと侵入出来ないです」
「何をしに来たんだ」
「.....その、私.....中坊のくせに生意気だ、と馬鹿にされまして」
馬鹿にされた?
誰にだ、と言葉を発すると。
実は.....変なリア充が居まして.....それで馬鹿にされました。
と悔しがる様に俺を見てくる。
俺は?を浮かべて考える。
リア充ってのはあの女二人と男の様な?
智彦くんだったっけか?
と思う。
「.....この近所に住んでいる女達の様です。二人組の」
「.....あー.....そりゃ災難だったな。俺の知っているリア充かも知れんわ。仮にも見ただけだが結の前の友達の」
「そうなのです!?しばき倒したかったです」
「無理はすんな。馬鹿にされるのが更に馬鹿にされるぞ」
でも私は悔しいです。
中学生で何で高校生じゃ駄目なのですか?
と俺を眉を顰めて見てくる。
俺は、そうだな、と曖昧に返事をした。
「.....でもお前は胸を張って良いんだぞ。仮にも中学生でも高校生になったんだから」
「.....でも.....」
「迷うな。そいつらにはまた会うかもだけど.....胸を張れ。良いんだそれで」
「.....アンタたまには良いこと言いますね。.....変態クラブに入ります?」
嫌だっつってんだろ。
何でそうなるんだよ、と俺は豊島にチョップした。
それから.....それはそうと用件はそれだけか。
と豊島を見る。
「.....あ、違います。用件はまだあるです」
「.....ほう?どんな」
「.....変態クラブ上位会員No11の水島鶴(みずしまつる)に会って下さい。私も会いますがマスターに迷惑を掛けたく無いので」
「.....お前な.....」
上位会員って嫌な感じしかしないんだよ。
って言うか俺を何だと思ってんだ。
お前の先輩だぞこんなでも。
考えながら見ていると。
アンタは友達ですから、と答えた。
「.....お前.....」
「.....嫌ですか?断るです?じゃあしばき倒します」
「分かった分かったよ!会えば良いんだろ!その水島って奴は何処で会えば良いんだ」
「この近くに喫茶店が有ります。そこで会って下さいです」
つうか何でこんな目に。
俺は額に再度触れながら溜息を吐く。
それから、何時会うんだ、と豊島を見る。
豊島は、今度の土曜日です、と答えた。
「.....分かった。って言うかその変態会員は女なのか」
「女の子ですよ。.....因みに小学6年生です」
「分かった。成る程。.....って何つった今。小学生だ!!!!?」
「はいです。小学生です」
胸の事を研究している小学生ですよ。
とニコッとする豊島。
オイオイオイ.....!!!!?
マジなのかそれって。
俺は唖然として青ざめる。
「.....俺は捕まりたくない」
「.....大丈夫です。私と一緒にいる時点でもうアウトです」
「お前な!!!!!」
「会うんですか?会わないんですか?会わないんだったらシバきます」
ニヤッとするクソガキ。
このクソガキンチョ!!!!!絶対に殺されっぞ!
俺は再び盛大に溜息を吐きながら。
クソッタレ、と思いつつ豊島を見つめる。
豊島はニコニコしていた。
「じゃあそんな訳で宜しくです」
「まさか小学生のクソガキとお前の様なクソガキと知り合うとは.....」
「誰がクソガキですか。シバきますよ」
「やってみやがれ。俺はお前より強い。男でお前はクソガキだ」
ムキー!言いましたね。
とけつ叩きのハリセンの様な物を出す豊島。
俺はそのハリセンを避けながら、最悪だ、と考えた。
何でこんな目に遭っているのだろうか俺は。
小学生ってマジかよ.....。
「お前さ。限界って事知っている?小学生は無いわ」
「私のクラブは12歳以上なら年齢制限無しですから」
「いやあのな.....そう言う問題か.....」
「じゃあどう言う問題ですか?意味が分からない事を言わないで下さいです」
そもそも小学生ってのが犯罪臭満載でマズイんだよ!!!!!
その変態は何で小学生なんだよ!
ってか小学生を入れんなよ!!!!!変態部に!
そいつか!部活に入れようとしているのは!
高校に小学生ってあり得ない!
絶対にアカン。
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