なぞかけ

シィータソルト

初のなぞかけは……?

なぞかけを全くしたことがない噺家がおったそうな。

ただ、上手いんだが、下手なんだかわからないが、なぞかけを思いついたから初舞台で披露したいそうな。お偉い噺家に使えている愛の手さんも、今回、新人噺家の初舞台とのこと応援しようと愛の手をかけようと意気揚々と舞台袖で引っ込んでおりました。

 新人噺家は座布団の上で正座をして一礼をして、深呼吸をすると思いついたなぞかけを丹田を使って張り上げて発声する。

「人間とかけまして」

愛の手は稽古もなしにいきなりやりたいと言いだしたから、ぶっつけ本番で愛の手を返す。

「人間とかけまして」

またも深呼吸する新人噺家、上手くいくかはどうでもいいんだ。ただ、自分の頭から湧き出た考えを発表したい。

「お金と解きます」

「そ、そのこころは」

「どちらもかんじょうに左右されるでしょう」

(かんじょう…?)


お客様は、とりあえず、拍手喝采を送ってくださった。



”人間とかけまして”

”お金と解きまして”

”そのこころは”

”かんじょう(感情・勘定)に左右されるでしょう”


お後がよろしいでしょうか?

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なぞかけ シィータソルト @Shixi_taSolt

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