第78話 ミヤモト! テメエはウロボロスも怒らせたっ!
「ミヤモト! テメエは俺を怒らせた!」
「はは、オッサンが何言ってやがんだ? 馬鹿なのか? ああ、そうか、そういうことか……ククク、お前の仲間が強いのは知ってるよ」
そうして、ミヤモトは背後を指さしてこう言った。
「だが、こっちには30人の人員がいるんだっ! お前等に何ができるっていうんだよ!?」
と、その言葉と同時、ミヤモトは背後を振り向いて――絶句した。
「勝利なのですー♪」
「ははは、我が軍は無敵ではないか」
「ソーニャの姉さんがまともに働くところを見たのは久しぶりなのですー」
「ウロボロスさんもマリアさんも強いのですー♪」
まあ、ミヤモトが色々とやっている間に、ソーニャ軍&ウロボロス&マリアが連中をボッコボコにしてたってことだな。
一部始終を見てたが、やっぱりソーニャが半端じゃねえな。
スピードだけで言うなら他の面子に比べて桁が違う。
まあ、手乗りウサギも言っていたが、ソーニャが働くって言うことで……本当は連中もかなりの手練れではあったんだろう。
実際、ソーニャ無しではウロボロスとマリアも数に押されて苦労していただろうな。
だからこそソーニャも最初から動いて、相手に何もさせずに瞬時に完封した訳だ。
で、ミヤモトと言えば……
「何だ……何なんだお前らは……?」
その言葉には誰も応じずに――ただ、ウロボロスがミヤモトの前に歩み出る。
「……先ほど、我らが同胞であるマユを愚弄しましたよね?」
そうして胸倉を掴み、ウロボロスは右手一本でミヤモトを宙吊りにして言葉を続けた。
「身辺整理は終わっていますか? 日頃から遺言書は書いていますか? それらの作業を終了していない場合は残念ですが、お諦め下さい。ただし――」
あ、このパターンは前にも見たことあるぞ……と、俺は胸の前で十字を切った。
「簡潔に20字以内でまとめるなら、最後の言葉くらいは認めましょう」
そうしてウロボロスは底抜けの笑顔で冷徹に笑った。
「前回は半殺しで済ましましたが――今回は全殺しですよ?」
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